「救いようのない鬱展開」「まさか吐くとは」 キツ過ぎるバッドエンドマンガ3選
マグミクス / 2024年4月7日 15時25分
■青春ラブコメと思いきや残酷NTRマンガ?
マンガがどのように完結するのかは、読者にとっても重要なポイントです。登場人物が幸せになるラストを描いた作品が多いなか、考えつかないようなバッドエンドで物語が終わるものも存在します。今回は、そんな胸が苦しい完結を迎えたマンガを振り返りましょう。
●『おやすみプンプン』
『おやすみプンプン』は、2007年から2013年まで連載された浅野いにお先生による作品で、ヒヨコの落書きのような見た目の主人公のプンプンの半生を描いています。全体的に暗い展開が多く、複雑な家庭環境となどの生々しいシーンも多数盛り込まれていました。
物語はプンプンが通う小学校に、田中愛子という少女が転校してくる場面からはじまります。愛子は母親から日常的に暴力を受け、辛い日々を過ごしている女の子です。そんな彼女に一目惚れしたプンプンは、自身の家庭環境が不遇だったこともあってか、次第に心を許し合い愛子と仲良くなっていきます。
本作はなんとも言えない悲しい展開で終わりました。大学生になったプンプンは、たまたま教習所で愛子と再会し、いまだに母親から暴力を受けていると知ります。そしてプンプンは、彼女とともに逃避行を計画するのです。
しかし、その計画を知った愛子の母親と喧嘩になり揉み合いの末、プンプンと愛子は母親を殺害してしまいました。ふたりは遺体を山に埋め、心中を考えますが、朝方に首を吊って愛子のみが自殺します。その後あとを追うようにプンプンも自殺を図ったものの、失敗に終わり、一命を取り留めました。
最後は教師になったプンプンらの同級生、晴見俊太郎の目線で描かれます。ある日彼が担任をしているクラスに女子生徒が転校してきました。クラス内で転校生に視線を送る少年を見ていた晴見は、当時のプンプンと愛子の姿を重ね、物語は完結します。
ネット上では「プンプン自体も不遇な幼少期でキツすぎる」「最後に近づくにつれてエグい内容になって読むのに根気が必要だった」といった声があがっており、悲しい現実に読んでいて耐えられないと感じる人も多かったようです。
●『僕はラブソングが歌えない』
2018年から2019年にかけて「漫画アクション」(双葉社)にて連載された『僕はラブソングが歌えない』(原作:高井唯人)は、最後まで残酷な内容のまま物語を締めくくっています。本作は王道ラブコメの雰囲気を醸しながらも、最後に読者に強いインパクトを与えました。
主人公で男子高校生の鈴木は、幼なじみやゲーム仲間など3人の女子に好意を向けられます。鈴木は恋愛にうとく、3人の気持ちに気付かないながらも平和な学園生活を過ごしていましたが、イケメン転校生の佐藤祐一の登場によって事態は急変します。佐藤は、学園一のハーレムを作ることを目的に、クラスメイトや後輩の女の子と関係を持ちはじめたのです。
最終回は、佐藤が自宅にて鈴木と仲の良かった女友達や後輩など6人と性行為に及ぶ姿が描かれています。一方その頃、鈴木は今までの女友達を佐藤に寝取られた嫌悪感からか気分を悪くし、自宅でとめどなく吐き続け物語が終わりました。
「鈴木がかわいそうすぎて泣ける」「いい感じになった3人の甘酸っぱい思い出の後に佐藤とのあられもない姿が描かれるのキツい」と、容赦のないラストが大きなインパクトを残しています。
■強烈な復讐劇は終わりと思いきや
●『ミスミソウ』
著:押切蓮介『ミスミソウ』完全版上巻(双葉社)
いじめをきっかけに家族を焼き殺され、主人公が加害者に恐ろしい復讐劇を繰り広げるマンガ『ミスミソウ』(原作:押切蓮介)は、「メンチサイド(精神破壊)ホラー」のコピーが付けられるほどのトラウママンガとして知られています。本作は2018年に山田杏奈さん主演で実写映画化もされており、原作通りの再現度で話題になりました。
そんな『ミスミソウ』は、最後まで残酷な展開で幕を閉じます。壮絶な戦いの果てに主人公の野咲春花による復讐が一段落したと思いきや、まだまだ惨劇は止まりません。
想いを寄せていた男子の相場晄(あいば みつる)が暴行癖のある歪んだ愛情の持ち主で、火災事件の際に家族の焼死体を撮っていたということを知った春花は、最終的に彼をボウガンで射殺します。そして、相場との戦いで深手を負った彼女も、その場で倒れ死亡してしまうのでした。
ネット上では、「火事のシーンはガチでトラウマになる」「攻めた描写に好みが分かれそう」などの声があがっており、グロ描写や最後まで救いのない展開に気分が悪くなってしまった読者もいたようです。
(LUIS FIELD)
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