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「ぶっ飛びすぎ」「当時も厳しそう」尖りすぎた内容で今じゃ放送が難しい作品

マグミクス / 2024年4月12日 12時10分

「ぶっ飛びすぎ」「当時も厳しそう」尖りすぎた内容で今じゃ放送が難しい作品

■令和ならそもそも放送ができなかったアニメ

 「自主規制」の幅が広がってきた現代において、地上波放送ではさまざま内容やワードがNGになってきました。しかし昭和時代には、今では考えられない内容のアニメ作品が数多く放送されていたのです。

 例えば1968年から放送が始まったアニメ『巨人の星』に登場する数々の描写は、現代で放送するには少し厳しい内容でしょう。同作は、元巨人軍であった星一徹(ほし いってつ)が、息子の飛雄馬(ひゅうま)に野球の英才教育を施す、いわゆる「スポ根」ものです。

 一徹は厳格な父であり、飛雄馬に対する厳しい教育が常日頃、行われていました。あるとき、飛雄馬の筋力を増強させるために「大リーグボール養成ギプス」なるものを、上半身に着用させます。両腕に付けられた強力なバネが原因で腕が動かせず、飛雄馬はまともな日常生活すら送れない状態に、耐え続けていました。

 さらに「火の玉ノック」という過激なトレーニングも登場します。その名の通り、ガソリンをかけたボールに火をつけ、飛雄馬にめがけて打つというものでした。現代ならば、一徹はいつ逮捕されてもおかしくない描写だったことでしょう。

 また、1987年から放送されたアニメ『エスパー魔美』には「当時でもアウトじゃないの?」と思わされる描写が登場します。主人公は、明月中学に通う、ごく普通の中学生である佐倉魔美(さくら まみ)です。

 魔美は、同じクラスであった高畑君のピンチを無意識に救ったことから、自分のなかに超能力が眠っていることに気付きます。これがきっかけとなり、みんなを助ける正義のヒーロー「エスパー魔美」が誕生しました。同作は、人間ドラマや社会性を描くハートフルな作品なのですが、問題点は魔美の父の十朗(じゅうろう)にありました。

 この十朗の職業は、お世辞にも成功しているとは言い難い画家でした。そんな十朗は時々、娘の魔美をヌードモデルにして絵を描いていました。家族のあり方、父娘の関係のあり方というのは、時代とともに変わるものとは思われますが、当時はさておき、とりあえず現代ではアウトでしょう。

■「来世に残すべきアニメ」とも言われている?

アニメ『チャージマン研!』 (C)鈴川鉄久・ICHI

 ぶっ飛んだ昭和アニメといえば『チャージマン研!』を挙げる人もいるのではないでしょうか。同作は1974年から放送が開始された、1話完結のショートアニメ作品です。一部からカルト的な人気を集めており、2021年にBlu-ray化、2023年には3度目の舞台化も果たしています。

 内容は至ってシンプルであり、主人公の泉研(いずみ けん)が「チャージマン」に変装し、侵略を目論む「ジュラル星人」から地球を守るために戦うヒーロー物語ですが、衝撃的な描写がたびたび見られました。

 何より本作は、現在の倫理では不適切とされる表現が頻繁に登場し、加えて偏見や差別を助長するような内容も見られます。近年になりCSなどで再放送された際には、放送が見送られたエピソードもありました。さらに第35話「頭の中にダイナマイト」では、頭にダイナマイトが仕掛けられてしまった博士を、博士ごと敵船に落下させて爆破させるという、むちゃくちゃな展開も繰り広げられます。

 かなり常識はずれな内容の本作は、時を重ねるごとに注目度が増しており、TV番組『マツコ&有吉の怒り新党』や『水曜日のダウンタウン』などでも取り上げられていました。同作の視聴者からは「知る人ぞ知る最強意味不明アニメ」「スコア星10をつけたいくらい愛しています」「狂気で満ちあふれている」などの声があがっていました。

 地上波での再放送は期待できませんが、「Amazon Prime Video」では3作品ともレンタルで視聴可能です。地上波では見られない、ぶっ飛んだ作品を1度チェックしてみるのも気分転換に良いかもしれません。

(マグミクス編集部)

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