車の事故、ナイフで刺殺 超強かったのにラストであっけなく死亡した主人公
マグミクス / 2024年4月23日 17時25分
![車の事故、ナイフで刺殺 超強かったのにラストであっけなく死亡した主人公](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_227382_0-small.jpg)
■強敵を倒してきた主人公が「車の事故」「変装」によって死亡?
アクションやケンカなどの戦いが描かれるマンガ作品の主人公は、大抵ほかのキャラに勝てるほどの強さがあり、話が進むごとに勝利を積み重ねていく展開が定番です。しかし、なかには最終話で主人公があっさりと死んでしまう作品もありました。
例えばプロレスマンガとして人気を博した『タイガーマスク』(作画:辻なおき、原作:梶原一騎)は、最終話で覆面レスラー「タイガーマスク」の正体である主人公の伊達直人が不慮の事故で死んでしまいます。
1968年から1971年まで講談社で連載された『タイガーマスク』といえば、タイガーマスクと悪役レスラー養成機関「虎の穴」から送り込まれる刺客との戦う場面が見どころで、タイガーマスクが繰り出す「ウルトラ=タイガー=ドロップ」「タイガーV」といった必殺技で次々と相手を倒していきます。
山ごもりでの修行ではヒグマを倒すほどの強者であり、一般人では到底及ばないほどの力を持っていますが、最終話ではトラックに轢かれそうな子供を助けて絶命するのです。死ぬ直前に直人は正体がバレないように、ポケットにしまっていたタイガーマスクのマスクを川に投げ捨て、作中でタイガーマスクの正体は不明のまま幕を閉じました。
「アニメの後にマンガを読んだけど、ラストがアニメと違いすぎて驚いた」「あんなに強かったのに、死ぬときはあっさり」と、今も衝撃ラストとして有名です。
昭和に登場した名作マンガのラストでの主人公の死亡展開は珍しくなく、1975年から1979年まで「週刊少年ジャンプ」で連載された『ドーベルマン刑事』(作画:平松伸二、原作:武論尊)も、最終話で主人公が殺されてしまいます。
同作は凶悪犯罪専門の警視庁特別犯罪課に所属する「ドーベルマン」と呼ばれる刑事、加納錠治の活躍を描いたハードボイルドアクションです。犯罪者たちを追いつめて撃ち砕くためなら、いかなる犠牲もいとわず、作中では数多くの凶悪犯が射殺されています。
数々の凶悪犯と対峙してきた錠治は、最終話にてヒロインの三森竜子との結婚式場に向かう道中、警察になりすましていた過激派の生き残りに銃撃され、最後には式場で息絶えてしまうのでした。いくら錠治でも変装は見破れず死亡してしまったことに関して、当時を振り返った読者からは「あれだけ勇敢だった加納錠治が銃殺されるのは衝撃だった」「白いタキシード姿での死に姿は今でも覚えている」などの声があがっており、記憶に残っている人は少なくないようです。
■物議を醸したダークヒーロー、戦隊ヒーローのラスト死亡
『闇金ウシジマくん』46巻(小学館)
近年の「ダークヒーローの主人公が死んだラスト」で有名なのは、2004年から2019年にかけて「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載された『闇金ウシジマくん』(作:真鍋昌平)です。
同作は違法な貸金業者である闇金を巡って巻き起こる、残虐非道な人間模様や社会の闇を描いた作品で、主人公であるカウカウファイナンス社長の丑嶋馨は、作中で強者のヤカラにケンカで打ち勝つ描写もたびたび登場します。
しかし、最終話の丑嶋は返済金を取り立てようとした菊池文香の弟の辰也にナイフで刺されてしまい、最後には仰向けで倒れ込んだ姿で幕を閉じました。「死亡した」という説明がないまま完結したので、生死はわかりませんが、数々の修羅場をくぐってきた丑嶋が何てこともない男によって最期を迎えるのは、あっけなさを感じてしまいます。読者のなかには「ウシジマくんの死がショックすぎて未だに信じられない」といった声をあげる人がおり、冷静沈着でケンカも強い丑嶋の死に驚きを隠せないのも納得できます。
ここまではマンガ作品を振り返りましたが、「強いはずなのに最終話であっけなく死亡」という展開で有名な例では、特撮のスーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』のラストも見逃せないでしょう。
同作は侵略者である「次元戦団バイラム」の野望を阻止するため、5人からなる「鳥人戦隊ジェットマン」が立ち向かう物語で、強烈な個性がある隊員や、チーム内での恋愛模様と対立を描いた、シリーズのなかでも異彩を放った作品です。
ヒーローらしく普通の人間では太刀打ちできない敵の「次元獣」を倒していくのですが、最終話で「ブラックコンドル」の結城凱は、ひったくり犯にナイフで刺されて絶命してしまうのです。1度は力でひったくり犯が盗んだものを取り返し、「くだらない真似すんじゃねえ! わかったか」と立ち去った後、逆上したひったくり犯が後ろから襲いました。
その後、凱は主人公の天堂竜と、かつての恋人である鹿鳴館香の結婚式に参加してふたりを祝福し、最期はベンチで一服して息絶えます。
主人公ではないものの、メインキャラの凱がひったくり犯に殺されてしまったことに対し、「初見の時はショックすぎて言葉を失った」「生身だったけど、さすがに回避くらいできたでしょ」「普通の人に負けるのが納得できない」など数多くの声があがっています。なかには彼が死んだ理由として、「バードニックウェーブの効果が切れたのでは」と推測する人もいました。
バードニックウェーブとは光線のようなもので、これを浴びると常人を遥かに凌ぐ力を得ることができます。凱もバードニックウェーブを浴びたひとりで、この効力が切れたと考察する人も少なくないようです。
(LUIS FIELD)
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