「綺麗な最期」「モヤモヤしない」幕引きがスカッとした24冬アニメ GW中にイッキ観しちゃう？

■GW中にイッキ観したい最終回が秀逸なアニメ3選

　2024年のゴールデンウィークは間に3日間の平日を挟むため、お出かけを小旅行程度にとどめている人が多いようです。なかには家でゆっくり過ごす予定の人もいるのではないでしょうか。そのような人におすすめしたいのが3月に最終回を迎えたばかりの「2024年冬アニメ」です。

●『勇気爆発バーンブレイバーン』

　企画Cygamesによるオリジナルロボットアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』は、放送されるたびSNSで話題にあがりました。

　物語は、人型装甲兵器（ティタノストライド）が発達した時代を舞台に、陸上自衛隊の「イサミ・アオ（CV：鈴木崚汰）」と、アメリカ海兵隊の「ルイス・スミス（CV：阿座上洋平）」のふたりが、突如、宇宙より飛来した所属不明の戦闘機から仲間を守るために戦います。そして、彼らがピンチに陥った際、イサミの前に人型ロボット「ブレイバーン（CV：鈴村健一）」が登場するのでした。

　本作の見どころは、往年の「ロボットアニメあるある」を描いている点でしょう。「必殺技は大きな声で叫びながら繰り出す」や「合体技で強くなる」など、誰しも一度は観たことのある王道の展開が描かれています。

　また、シリアスな展開かと思いきや、コメディ要素が多く含まれており、視聴者を飽きさせません。物語も1クールできっちりと描かれているので、ゴールデンウィーク中にすっきりとした気持ちで観終えることができそうです。

●『メタリックルージュ』

『メタリックルージュ』は、アニメーション制作会社「ボンズ」の25周年記念作品として制作されたバトルアクション作品です。本作は、キャラクターデザインに『カウボーイビバップ』や『血界戦線』の川元利浩さんが起用されるなど、豪華製作陣が集結したことでも注目を集めました。

　2128年の人間と人造人間が混在する世界を舞台とした本作は、人造人間の少女「ルジュ・レッドスター（CV：宮本侑芽）」と、バディの「ナオミ・オルトマン（CV：黒沢ともよ）」が、「政府に敵対する9人の人造人間の殺害」という任務に就くところから物語が始まります。

　ルジュは戦闘形態「メタルルージュ」に変身して戦うことが可能で、第1話から激しいバトルアクションを繰り広げていました。本作は、前述したアクションもさることながら、人造人間の存在意義を自問自答する登場人物の心理描写なども見どころのひとつです。

　最後まで作品を鑑賞した視聴者からは、「作品の世界観が好きで、ストーリーも最後まで見逃せなかった」「物語は少し複雑だけど、ルジュたちのバトルシーンは圧巻」などの声が見受けられ、普段は味わえない「ドキドキ」「ワクワク」を堪能できるでしょう。

●『葬送のフリーレン』

TVアニメ『葬送のフリーレン』のキービジュアル〈新パーティー〉　(C)山田鐘人・アベツカサ／小学館／「葬送のフリーレン」製作委員会

　2023年9月から2024年3月まで2クール連続で放送されたアニメ『葬送のフリーレン』は、「23年秋から24年冬アニメの代表格」として認知している人も多いのではないでしょうか。本作は、魔王討伐を果たした冒険の後日譚を描いたファンタジー作品です。

　勇者「ヒンメル（CV：岡本信彦）」一行は、10年にも及ぶ魔王討伐の冒険を終え、世界に平和をもたらします。そのパーティーの一員でエルフの「フリーレン（CV：種﨑敦美）」は、50年後に仲間と再会する約束をして旅に出ました。

　そして、50年後にヒンメルと再会した彼女は、年老いて死んでいく人間の姿を目の当たりにし、いままで人を知ろうとしなかったことを痛感します。このことをきっかけに、フリーレンは「人を知る旅」へ出発するのでした。

　魔王討伐の道中ではなく、世界が平和になった後を描くという斬新な設定が本作の注目すべきポイントでしょう。また、1000年以上生きるエルフと人間、ほかの種族との違いをテンポよく淡々と描いていく世界観は、他作品にはない独特な雰囲気をかもし出しています。

　最終回の「とても綺麗な幕引き」をゴールデンウィーク中に改めて観返すと、『フリーレン』の世界観にたっぷり浸れる、贅沢なひと時になるかもしれません。

※種崎さんの「崎」は、「大」ではなく「立」が正しい表記

（LUIS FIELD）