「なんか駆け足」「打ち切り?」終盤に賛否両論・ジャンプマンガ3選
マグミクス / 2024年5月4日 18時55分
■前半がピーク? 天才VS天才の末路
マンガのストーリー展開は、作品の良し悪しを決める大切な要素です。特に、出だしで読者の心をがっちりつかんだ作品ほど、物語が終盤に向けて、読者の期待感は増していきます。なかには残念ながら、終盤の展開に「賛否」の議論が起こってしまった作品もあります。今回は集英社「週刊少年ジャンプ」掲載作品から、後半のストーリー展開にさまざまな意見があがったマンガをみていきましょう。
※この記事では、『DEATH NOTE』『幽☆遊☆白書』『Dr.STONE』の物語の核心に触れる描写があります。
●『DEATH NOTE』
2003年から2006年まで連載された『DEATH NOTE(デスノート)』(原作:大場つぐみ、作画:小畑健)は、TVアニメ化され、映画、TVドラマで実写化もされた人気作です。
物語は、天才学生の夜神月(やがみ らいと)が「このノートに名前が書かれた者は死ぬ」と書かれた「デスノート」を拾い、犯罪者が横行する世界を変えるために、世の中の犯罪者を次々と殺していくというものです。月は、人びとから「キラ」と呼ばれ、殺人を犯しながらも救世主として讃えられる存在にもなっていきます。
本作の序盤は、キラと名探偵の「L」との直接対決が描かれました。Lはキラの正体を月だと推理し、さまざまな策で彼を追い込んでいきます。しかし、天才ふたりの頭脳戦は、最終的に月がLを殺すことで終結します。その後、月はLの後継者である「メロ」、「ニア」と頭脳戦を繰り広げることになります。
本作は当初、月とLという、立場も考え方も正反対だったキャラを「W主人公」のように描いていました。そのため、Lが死んだ後のストーリー展開に物足りなさを感じてしまった読者が多かったようです。ネット上でも、「Lが死ぬまでがピークという感じ」「Lが死ぬのは望んでなかった」などといった声が見受けられました。
一方で、ニアとメロのファンも多く、「最後に月を追い詰めるシーンはLと重なって、さすが後継者と感じた」「ニアだけでなくメロも頭がきれて終盤の緊張感はやばかった」と後半の展開に肯定的な意見も少なくありません。
●『幽☆遊☆白書』
『幽☆遊☆白書』は、1990年から1994年まで連載された作品で、『HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)』などで有名な冨樫義博先生が描いています。Netflixで実写ドラマ化されるなど、近年もたびたび話題にのぼる人気マンガです。
交通事故により命を落とした主人公の「浦飯幽助」は、「霊界探偵」になり、魔界にいる妖怪とバトルを繰り広げていきます。物語の終盤、魔界三大妖怪でトップクラスの強さを誇る「雷禅(らいぜん)」が幽助の妖怪遺伝子上の父親ということが発覚します。人を食べることをエネルギーにしていた雷禅は、愛する女性のために人を食べなくなり、餓死してしまいました。
雷禅の死後、幽助は魔界の均衡を正常に保つため、「魔界統一トーナメント」という大会の開催を提案します。
この大会で、さまざまな妖怪たちの激しいバトルが繰り広げられることが期待されましたが、残念ながら、中途半端な形で終わりを迎えます。なぜなら、幽助と魔界三大妖怪の「黄泉」のバトル開始直後、物語の時間軸が急に進み、大会の結末を幽助が語り出すという驚きの展開をみせたからです。
その後、作品自体が連載終了となったため、本作は「打ち切り説」などの憶測が飛ぶようになりました。冨樫先生はのちに、連載終了の理由について、少ない睡眠時間でマンガを描く過酷な環境で心身に不調をきたしたと明言し、「打ち切り説」を否定しています。
ファンからは「最後までバトルを描いて欲しかった」と残念に思う声がある一方で、冨樫先生の体調面を気遣い「これはこれで良かった」という意見も見受けられました。
■人気絶頂のなか幕を閉じ「駆け足?」の声もあがった作品
TVアニメ『Dr.STONE』ビジュアル (C)米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会
●『Dr.STONE』
TVアニメ化もされた『Dr.STONE』(原作:稲垣理一郎、作画:Boichi)は、2017年から2022年まで連載されました。人類が突然石化してしまってから約3700年後の世界を舞台に、主人公の石神千空(いしがみ せんくう)を中心とするキャラクターたちが数々の困難に立ち向かう物語です。
本作は、「科学」の力を利用して、石化の謎を解明するのが見どころでした。しかし、物語の終盤になるとエピソードの展開が駆け足となり、『幽☆遊☆白書』同様、「打ち切りなのでは?」といううわさが出回るようになります。
最後には石化の謎が解明され、千空たちがタイムマシーン制作にとりかかり、人類を救うための道筋を見出したところで、物語は幕を閉じます。
中盤から終盤にかけて、読者からは「消化不良の部分が多いのは否めない」といった声があがっており、駆け足感のある展開に違和感を持つ人も少なくないようです。一方で、肯定的な意見も多数あり「綺麗な完結の仕方だと思った」「途中がとにかく面白かったからこれはこれで良い」などといった声が見受けられました。
(LUIS FIELD)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
不朽の名作アニメ『幽☆遊☆白書』から、「浦飯幽助」「桑原和真」のフルリメイク “Ver.2”のフィギュアが登場。
PR TIMES / 2024年7月16日 19時15分
-
冨樫義博、“37年前のデビュー作”のカラー原画公開 「貴重な作品」「お宝すぎる」の声殺到
ねとらぼ / 2024年7月11日 19時47分
-
「幽☆遊☆白書」蔵馬、暗黒武術会編衣装のフィギュアが「てのひら」サイズで登場 妖艶さすごっ!
よろず~ニュース / 2024年7月6日 11時0分
-
賛否両論呼びがちな「原作改変」 アニオリが「いい塩梅」なジャンプアニメとは?
マグミクス / 2024年6月19日 12時10分
-
『幽☆遊☆白書』初期イラスト公開で幽助役が大興奮「すてきなふたり!」
ORICON NEWS / 2024年6月18日 18時15分
ランキング
-
1「ユニクロ・GU・COSのTシャツ」全部買ってわかった“本当にコスパが高い傑作アイテム”
日刊SPA! / 2024年7月17日 18時37分
-
21日5分で二重アゴ&首のシワを解消!魔法の顔筋トレ「あごステップ」HOW TO
ハルメク365 / 2024年7月17日 22時50分
-
3去勢された「宦官」は長寿集団だった…女性の寿命が男性よりもずっと長い理由を科学的に解説する
プレジデントオンライン / 2024年7月18日 8時15分
-
4イケアのモバイルバッテリーに“発火恐れ” 製造不良で一部自主回収…… 海外では事故も発生
ねとらぼ / 2024年7月17日 20時10分
-
5ロシア軍の対空ミサイルを「間一髪で回避」ウ軍のドローンが“マトリックス避け”を披露 その後反撃
乗りものニュース / 2024年7月17日 11時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください