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勢いに乗る『ゴブリンスレイヤー』TRPGの強い影響 外伝もアニメ化されるか?

マグミクス / 2020年2月3日 16時40分

勢いに乗る『ゴブリンスレイヤー』TRPGの強い影響 外伝もアニメ化されるか?

■『ゴブスレ』、ライトノベルになるってさ

 2016年からGA文庫より刊行されているライトノベル『ゴブリンスレイヤー』は「ゴブリン」というモンスターによる女性キャラクターへの過激な描写で話題となりました。2018年にはTVアニメ化され、2020年2月1日には劇場版『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN’S CROWN-』が公開されている同作を、小説化より前のアスキーアート作品時代から読んでいたライターの早川清一朗さんが語ります。
 
* * *

「KUMOさんがゴブスレでラノベデビューするってさ」

 こう教えてくれたのは、とあるアスキーアート作品の作者でした。KUMOさんとは『ゴブリンスレイヤー』原作者である蝸牛くも先生その人。

『ゴブリンスレイヤー』は、姉をゴブリンというモンスターに殺された主人公「ゴブリンスレイヤー」が、ゴブリンを狩って、狩って、狩りまくりながら仲間や友人たちとの交友を深め、心に刻まれた深い傷から少しずつ解き放たれていく物語です。2020年2月の時点で11巻まで刊行されており、コミカライズも行われています。

 当初、『ゴブリンスレイヤー』はネット上でアスキーアート作品として連載されていました。
 
 ここで言うアスキーアート作品とは、さまざまな種類の文字を組み合わせて作られた絵を使って構成された作品のことを指します。ネット上にはたくさんの面白い作品があったので、筆者もよく読んでいました。

 とはいえアスキーアート作品からライトノベル化とは、前代未聞の出来事です。最近では荻原数馬先生の『クレイジー・キッチン』やハイヌミ先生の『君は死ねない灰かぶりの魔女』などアスキーアート作品を元にしたライトノベルが刊行されるようになってはいますが、『ゴブリンスレイヤー』刊行前、そういった動きはほとんどありませんでした。

 果たしてライトノベル版の『ゴブリンスレイヤー』はどんな作品になるのだろうか。期待と不安を抱えながら発売日に1巻を購入した筆者は、その面白さにあっという間に引き込まれたのです。

■テーブルトークRPGからの強い影響

『ゴブリンスレイヤーTRPG 限定版』(SBクリエイティブ)

 読み進めて行くうちに感じたのは、テーブルトークRPG(以下、TRPG)やゲームブックの強い影響でした。ヒロインのひとりである「女神官」は当初1日3回のみ奇跡(魔法)を使えるのですが、これは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』という作品に登場する「クレリック」の仕様から来ているのだろうと確信しました。

 また、作中の登場人物が知恵を駆使し、道具を使いこなしてうまく敵の裏をかくような戦法を使うシーンが多く、どことなく一人一人のキャラクターのなかに、生きている人間の意志を感じたのです。下手な動きをしたキャラクターはあっさり死んでしまうのも、TRPGだと考えると違和感はありません。

 他のゲームだとばったばったと倒されていく記号でしかないゴブリンも、『ゴブリンスレイヤー』では罠を仕掛け、有利な地形を選び奇襲をかけてくる厄介なモンスターです。ゴブリンも必死に生きているからこそ人間と衝突し、互いの生存を賭けた闘争を行っています。これはゴブリンを種族としてとらえているからできる描写なのでしょう。

2018年にTVアニメ化された際に蝸牛くも先生がインタビューで語っているのですが、やはり先生自身もTRPGをかなりやり込んでいたそうで、『異界戦記カオスフレア』や『シャドウラン』、『D&D』、それとゲームブックの『ソーサリー』が気に入っているそうです。 『ゴブリンスレイヤー』も、TRPGが製作されています。

 さて、2020年2月には劇場版も公開され、ますます勢いに乗る『ゴブリンスレイヤー』ですが、本編以外にも前日譚である『ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン』や名作RPG『ウィザードリィ』の影響を強く受けていると思われる、『ゴブリンスレイヤー外伝2 鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》』などの外伝があります。どれも面白いので、これらの作品もアニメ化されないだろうかと、筆者はひそかに期待しています。

(早川清一朗)

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