「子育てしながら冒険」「謎コラボ」 2024年夏の異世界アニメはひと味違う？

■2024年夏は「異世界」アニメから目が離せない！

　2024年の春も終わりが近づき、夏の気配を感じるようになりました。新生活にも慣れ、これまでと違った何かに挑戦したいという人もいるでしょう。2024年夏アニメでは、主人公が「異世界」に転生し、新たな人生を歩むという、いまやすっかり定番となったジャンルに、かなりクセの強い3作品が揃いました。

●『異世界失格』

『異世界失格』は、小学館の「やわらかスピリッツ」で連載中の同題マンガ（原作：野田 宏／作画：若松卓宏）のアニメ化です。「異世界」ものと聞くと、転生者が新たな人生を生きるために冒険をするイメージを持つ人も多いと思いますが、本作は死ぬために冒険するという内容です。

　本作の主人公「センセー」（CV：神谷浩史）は、愛人の「さっちゃん」（CV：上田麗奈）と激流に身を投げて心中しようとしたところ、猛スピードで突っ込んできたトラックに轢かれて命を落としてしまいます。異世界で目を覚ましたセンセーは、案内人から「選ばれた勇者」であると知らされるも、転移者が持っているはずの「あるもの」を持っていませんでした。

　そのせいで失格者の烙印を押されたセンセーは、自分と一緒に死んで異世界にいるはずの「さっちゃん」を探す冒険に出ます。ネット上では「センセーを演じる神谷さんの声が楽しみ」「死にたがるセンセーのキャラが映像でどうなるのか」など、期待の意見が多く見られました。死にたがっている主人公がどんな冒険をするのか、楽しみなアニメ『異世界失格』は、2024年7月より放送予定です。

●『異世界スーサイド・スクワッド』

　アニメ『異世界スーサイド・スクワッド』は、アメリカの老舗のコミック出版社「DCコミックス」の作品に登場する悪党たちが、異世界を舞台に大暴れする物語です。「ハーレイ・クイン」（CV：永瀬アンナ）や「ジョーカー」（CV：梅原裕一郎）などは、DCの映画で馴染みのある人もいるのではないでしょうか。

　また、「異世界」と銘打っていますが、本作は死んで転生するわけではなく、元の世界と異世界がつながっているという設定です。映画の「スーサイド・スクワッド」シリーズでも、ハーレイたちは世界の危険な地域に送り込まれており、その「異世界版」となります。元の身体のまま異世界で冒険するという展開は、珍しいのではないでしょうか。

　物語はハーレイ・クインたち悪党が、犯罪の蔓延する「ゴッサムシティ」で任務のために集められるところから始まります。爆弾付きの首輪をはめられた彼女たちは「GATE」を通じてゴッサムシティとつながっている異世界へ送られるも、その先で王国兵に捕らえられ投獄されてしまいました。

　囚われの身の悪党たちは女王「アルドラ」（CV：能登麻美子）と交渉の末、「王国が敵対する帝国軍の征圧」が解放の条件となります。首輪の爆弾のタイムリミットも迫るなか、ハーレイたちは任務を達成できるのでしょうか。

　もともと日本でも一定の人気を誇るキャラたちが異世界で暴れる本作に対し、SNS上では「映画の世界で見ていた悪党が主人公だなんて、ほかの作品では見られない大暴れっぷりが楽しみ」「悪を持って悪を制す展開は大好物」と、彼らの大暴れに期待の声があふれています。

　アニメ『異世界スーサイド・スクワッド』は、2024年7月よりTOKYO MX、BS11にて放送予定です。

●『異世界ゆるり紀行 ～子育てしながら冒険者します～』

　アニメ『異世界ゆるり紀行 ～子育てしながら冒険者します～』は同題小説（著：水無月静琉）を原作とする、神様のミスによって転生させられ、思わぬことから双子を育てながら冒険するはめになった主人公「タクミ」（CV：白井悠介）の物語です。

　仲間になったメンバーを育成しながら冒険する作品とはひと味違う、子育てをしながらの冒険であり、無論、段違いに大変でしょう。しかもそれが双子となるとなおさらです。

　ファンからは「原作を読んで癒されていたから、アニメ化されるなんて楽しみ」「子供なのにめっちゃ強い双子に驚かされたから、早く動く姿が見たい」と期待されるアニメ『異世界ゆるり紀行 ～子育てしながら冒険者します～』は、2024年7月からテレ東・BSテレ東ほかにて放送予定です。

『異世界スーサイド・スクワッド』：
Suicide Squad and all related characters and elements (C) & TM DC (C) 2024 Warner Bros. Japan LLC

（LUIS FIELD）