「創刊50周年記念 花とゆめ展」に少年マンガ好きが行ったら? 「パーティー会場」で得た新鮮な驚き
マグミクス / 2024年5月24日 12時18分
![写真](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_233504_0-small.jpg)
■「花とゆめ」50年の歩みを祝う
筆者は、バトルやスポーツなど通じて個人の成長や自己実現を描く少年マンガを愛好してきましたが、このたび50年の歴史を誇る少女マンガ雑誌「花とゆめ」の展示会「創刊50周年記念 花とゆめ展」に足を運びました。そこで目にしたのは、少年マンガとは異なる感性で描かれた華やかな世界で、これまでにない新たな驚きがありました。
●展示会のテーマは「パーティー」
素敵な衣装を身にまとった「花とゆめ」キャラのパネル
展示会場に足を踏み入れるとまず目に入るのは、東京シティビューの素晴らしい眺望と巨大なバナー(旗、のぼり)、「花とゆめ」歴代作品のプレゼントボックスを積み上げたオブジェです。まるで巨大なバースデーケーキのような形をしており、天辺に「花とゆめ」のネームプレートが目立ちます。
会場はホワイトとゴールド、ワインレッドを基調にした内装に統一されており、ワルツのBGMがゆったりと流れています。壁には「花とゆめ」作品のキャラクターパネルがいくつも展示されており、まるで少女マンガの世界に足を踏み入れたようです。ここはテーマの通り「花とゆめ」の50周年パーティー会場の大広間でした。
大広間を抜けて少し歩くと「花とゆめ」の歩みを記したパネルが展示されているエリアにたどり着きます。1973年の創刊号から2024年5月号までの主な出来事が紹介されているので、長年の読者には思い出深いでしょう。
そしていよいよ総勢74人、約200点の原画を展示するコーナーです。ここからはよりパーティー会場らしい内装になります。少し狭いエントランスから一歩足を踏み入れるとびっくり! シャンデリアの暖かい照明のもと、ロングテーブルにゴージャスなテーブルコーディネートが施されており、まるでお城の晩餐会場に招かれたようです。
ロングテーブルで料理の代わりにサーブされているのは「花とゆめ」作品のおまけ類でした。作家別に展示されており、かなり近くに寄って見ることが出来ます。壁には「花とゆめ」作家の原画が多数展示されているので、部屋を移動しながら数々のイラストを鑑賞しましょう。部屋の仕切りとしてドレープ(ひだ)が美しいワインレッドのカーテンがかかっており、細部へのこだわりを感じます。
■仕事場再現や名シーンまとめコーナーも
ここで実際に『暁のヨナ』が制作されていた! 草凪みずほ先生の作業環境(再現Ver.)
展示物はイラスト関係だけではありません。漫画家の「福山リョウコ」先生と「草凪みずほ」先生の作業環境が再現された一角も非常に興味深いです。デジタル化された環境で創作する福山先生に対し、アナログ環境の草凪先生という対比からは、マンガ制作環境の変化や幅広さが実感できます。
またデスクまわりの小物類などもファンなら気になるところでしょう。草凪先生のデスクの脇に先生お気に入りと思われるお菓子がそっと置かれているなど、細部までじっくり鑑賞する楽しみがあります。
レジェンド作品の名場面まとめコーナーやラフ画だけを集めたデスク、「花とゆめ」作品のメディアミックスの歴史なども必見です。『ガラスの仮面』で主人公「マヤ」が役に入り切って「おらぁトキだ!」と泥まんじゅうを口にするシーンや、マヤの才能を見抜いた月影先生が「恐ろしい子」と高笑いするシーン、『スケバン刑事』の「麻宮サキ」がヨーヨーをかざして名乗るシーンなど見どころ満載です。
●オチ担当? 出口に黄金のパタリロ像
展示会最後に鎮座するパタリロ像
王宮的な内装で統一された展示会場ですが、その最後には黄金のパタリロ像が鎮座しており、おみくじが楽しめます。もしかしたらこの会場はパタリロが治めるマリネラ王国のお城、というコンセプトだったのかもしれません。そしてここだけ何故か「クックロビン音頭」が流れており、妙な脱力感があります。「花とゆめ」を代表するギャグマンガの主人公として最後のオチを担当したのかもしれません。
ブースを出たら物販コーナーとコラボカフェにも注目です。ここでしか手に入れられない図録やグッズ類、コラボメニューのおまけがあります。
「創刊50周年記念 花とゆめ展」は2024年5月24日(金)から6月30日(日)まで東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)にて開催中です。貴族のパーティー会場のように華やかな展示会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
時代を彩った数々の名作の生原画から印刷では伝わらない芸術作品としての迫力が感じられるでしょう。
※記事の一部を修正しました(2024年5月24日)
(レトロ@長谷部 耕平)
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