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少年マンガなのに何故? 実写化されたら「グロすぎ」の声が出た名作たち

マグミクス / 2024年6月10日 17時25分

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■「原作は少年マンガだから」と甘く見ちゃダメ!

 いわゆる「少年マンガ」は、高校生以上の読者を想定している青年マンガと比べて、そこまで過激な描写がないイメージがありませんか? しかし、実写化されると話は別で、マンガでは平気だった描写が途端に生々しく感じることもあります。普段、暴力描写を見慣れていない人が鑑賞すればなおさらでしょう。

 そうした、一部で「グロさ」が話題になった少年マンガの実写化作品を振り返ります。

 2024年に実写化された作品のなかで「グロさ」が話題になったものといえば、Netflixの映画『シティーハンター』が挙げられるのではないでしょうか。同作は「週刊少年ジャンプ」で連載されていた北条司先生の同題コミックスを原作としており、裏社会ナンバーワンの始末屋「冴羽リョウ」を俳優の鈴木亮平さんが演じ、視聴者の絶賛を浴びています。

 そもそも新宿を舞台に、裏社会で生きる主人公を描いている同作は、連載当時から「『週刊少年ジャンプ』としては大人向けの作品」といわれていました。リョウが美女を見るたび繰り出す「もっこり」というスケベギャグや、ヒロインである「槇村香」が「100tハンマー」を振り回すことでバランスを取っていたものの、もっとハードな大人向けにもなり得る要素が十分あったように感じます。

 今回の実写映画は、もちろんギャグも混ぜ込みつつ、シリアスな大人向けのストーリーをしっかり描いた作品でした。人間を凶暴化させる麻薬「エンジェルダスト」を巡って、リョウが犯罪組織「ユニオン・テオーペ」と激しい戦いを繰り広げていくなか、この「ユニオン・テオーペ」の極悪ぶりが残酷描写とともにしっかりと描かれています。

 劇中には、任務に失敗した構成員の頭を爆散させたり、用済みになった人間の首を容赦なく切りつけたりと、人によっては目を背けたくなるであろう場面がありました。実際、ネット上には「血の演出が思いのほかグロかった」「実写だからなのか、かなりグロく感じる」「ただのエロコメディかと思ったら、しっかりアクションシーンとグロシーンもあってメリハリがすごい!」といった声が数多く出ています。

 また、エンジェルダストの被害者の見た目も、血管が浮き出たゾンビのように描かれており、恐怖を感じた人が多かったようです。Netflixの年齢制限では、「暴力、薬物」を理由に16歳以上の視聴に適した「16+」に分類されています。

 同じくNetflixにて、2023年12月に実写ドラマ化された『幽☆遊☆白書』も、グロさが話題になった作品のひとつです。同作はひょんなことから「霊界探偵」になった「浦飯幽助」が、人間界を脅かす妖怪たちと戦っていく姿を描いた作品で、第1話でいきなり幽助が死亡するところから物語が展開されていきます。

 もちろん実写ドラマ版でも、俳優の北村匠海さん演じる幽助の交通事故に遭うシーンが登場し、そしてその描写がなかなかにショッキングでした。

 幽助は単にはねられただけでなく、体が一旦アスファルトの路面で弾み、そのあと一瞬、遅れてやってきたトラックに容赦なく踏みつけられるのです。そのような轢死シーンをしっかりと映像化しているため当時、視聴者のあいだで「交通事故の臨場感マジヤベェ……」「車に轢かれるとこリアルすぎて思わずウワッて声出ちゃった」「事故シーンがすごすぎて背筋凍った」などと話題になりました。

 また事故シーンのほかにも、「魔界蟲」に取り憑かれた人物の顔がおぞましく変形したり、そのまま人間とは思えない動きで襲いかかってきたり、「戸愚呂弟」(演:綾野剛)に殴られた怪物の身体が無惨に弾けたりと、衝撃的なシーンが目白押しです。こちらもNetflixのレーティングは「16+」に区分されています。

■実写化されてわかった『ONE PIECE』の過酷な世界観

画像は、実写版ドラマNetflix『ONE PIECE』メインキービジュアル (C)尾田栄一郎/集英社

 Netflix作品からもうひとつ、2023年8月に実写化され好評を博した『ONE PIECE』にも触れておきたいところです。物語の舞台は大海賊時代であり、海賊同士の激しいバトルも同作の魅力のひとつといえるでしょう。原作マンガにも破損描写や流血表現などが多々、見受けられるのですが、そこまで残酷とか、過激とかいった印象にならないのは、作者である尾田栄一郎先生のポップな絵柄によるところが大きいものと思われます。

 ところが、これが実写化されるとそうはいきません。例えば幼いルフィが自分の顔を刃物で傷つける場面や、「アーロンパーク」編でナミが左肩の刺青に何度もナイフを突き立てるシーンは、多くの人の目に、原作以上に痛々しく映ったことでしょう。

 また戦闘シーンにおいても、血しぶきが上がったり、体が真っ二つになるなどの人体破壊描写が見られたりと、リアルなグロさが際立っているため、そういった場面に耐性がない人からは「普通にしんどい」「いい実写版なのに心挫けそう」といった声もあがっていました。

 劇場で公開された作品では、かつて「週刊少年マガジン」で連載されていた和久井健先生の『東京卍リベンジャーズ』も、実写版映画3作が「PG12指定(12歳以下の方には保護者等の助言・指導が必要)」となりました。主人公は冴えないフリーターの「花垣武道(タケミチ)」で、ある日タイムリープの能力に目覚めた彼は、不良だった中学生時代(実写版では高校時代)に戻り、かつての恋人を死の運命から救おうと奔走していきます。

 SFの定番であるタイムリープものでありながら、半グレに片足を突っ込んだヤンキーたちの抗争を描いている同作には、たびたび暴力描写が登場します。バットや角材で相手の頭を殴るのは当たり前、倒れている相手の頭を踏みつけるような描写も見られました。

 原作マンガにおいてもこうした暴力的なシーンは多々あり、これを生身の俳優が演じたことで、改めてキャラクターたちの暴力性を認識し、少しひいてしまった……という人も少なくなかったようです。実写オリジナルの場面では、1作目の冒頭で凶悪な犯罪組織となった「東京卍會」が、立体駐車場内で全裸のヤクザを車で追いかけ回して轢き半殺しにするという衝撃のシーンが描かれました。

 また、特に話題となったのが、第3作目にあたる映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-』終盤で描かれた乱闘シーンです。大勢の不良たちが入り乱れて戦う場面には「ケンカの迫力がスゴい!」という称賛の声があがる一方で、「グロすぎてあまりちゃんと見られなかった」という声も聞かれます。

 実写化によってグロさが際立ってしまう例はいくつもありますが、ここまで多くの人の心に刻まれ、話題となったのは、それだけ制作スタッフが原作の過激な部分も汲んで、本気で作り上げた証といえるかもしれません。

※冴羽リョウの「リョウ」は、正しくは「けものへん+うかんむりなしの寮」

(ハララ書房)

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