そろそろケリつけようぜ どちらが強い「アムロ VS カミーユ」 ただし「拳」で
マグミクス / 2024年5月28日 6時25分
■殴り合いじゃぁぁぁぁッ!!!!
アニメ「ガンダム」シリーズで、最強主人公の座を争うであろう「アムロ」と「カミーユ」がモビルスーツで戦うとしたらどちらが勝つのか……というのは、これまでにあちらこちらで語り尽くされてきたお題でしょう。やり合う場所は宇宙か地上か、モビルスーツは何に乗るのか等々、想像は尽きず楽しいものです。
では、互いに生身の「拳」ならばどうでしょうか。
●メカいじり好きの陰キャじゃないのかよ……アムロの身体能力がえぐい
『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイは初登場時、部屋にこもってメカいじりをする少年で、いかにもインドア派という雰囲気でした。
さらに「ブライト・ノア」に殴られた際、「親父にもぶたれたことないのに」とお気持ち表明をし、彼の周りで暴力沙汰がなかったことをうかがわせます。
しかし、アムロは戦争に巻き込まれていくうちに、モビルスーツの操縦技術とあわせ、フィジカルも鍛えられていきました。
「ホワイトベース」が地球に降りた際には、故郷で傍若無人にふるまう連邦軍兵士に殴りかかる姿まで見せます。相手に加勢があり返り討ちにあうものの、訓練を受けた兵士に殴り合いを挑む度胸は見上げたものです。
また物語最終盤、「ア・バオア・クー」の攻防にてアムロは、「シャア・アズナブル」に誘い込まれた先の要塞内で彼に生身の白兵戦を挑みます。ふたりはガバガバエイムの銃撃戦後にフェンシングの一騎打ちとなり、シャアは「体を使う技はニュータイプといえども訓練をしなければ」と言い放ったそばから、額にひと突きを受けました。
シャアもアムロの肩にひと突きしましたが、「ヘルメットがなければ即死だった」と、暗に敗北を認めています。
●『機動戦士Zガンダム』以降のアムロは、タフすぎて逆にひく……
そのシャアとの決闘から約7年後を描く続編『機動戦士Zガンダム』に登場したアムロは当初、ニュータイプということで危険視され幽閉状態に追い込まれていました。そのような境遇から、さぞ体もなまっているかと思いきや、とんでもないフィジカルの成長を見せます。
ホンコンシティの「ルオ商会」でトラブルに巻き込まれたアムロは、用心棒の大男からみぞおちと顔面にパンチを受け、吹っ飛ばされました。ところがアムロはこれに戦意を失うどころか、用心棒に馬乗りになってボコスカと拳を喰らわせます。
その後、ティターンズに拉致されたアムロは、後ろ手に縛られながらも海に飛び込み、そのまま泳いで逃亡するという、常人では考えられないタフネスぶりをも見せました。
そして映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、サイド1のコロニー「ロンデニオン」にてシャアと邂逅し、取っ組み合いへと発展します。大草原でもみ合いになり、最後はアムロがシャアを巴投げで投げ飛ばすという荒業を決めました。地球上と同じ重力下か否かは定かでないものの、映像で確認する限り、飛距離も相当なものです。
「ファーストガンダム」で、「ハヤト」と「リュウ」が柔道をしているシーンがあるので、憶測ですがアムロもハヤトに柔道を習っていた可能性はあります。
■「巴投げ」のアムロと「クワトロ容赦しないマン」のカミーユのフィジカルバトルの行く末は……
ガチでやりあおうとするケンカでは、カミーユは空手の構えをとる様子。「GGG 機動戦士Zガンダム カミーユ・ビダン」(メガハウス) (C)創通・サンライズ
●『機動戦士Zガンダム』主人公カミーユ・ビダン 空手部で鍛えた「受け」の極み
一方のカミーユはハイスクールで空手部に所属しており、つまり元から格闘技の経験者です。物語の最序盤、部活をサボろうとしているところをキャプテンに見つかり、顔面に裏拳を受け吹っ飛ばされながらも、体を回転させ受け身をとりながら立ち上がって逃亡する、という身のこなしを見せてくれました。威力を殺す瞬発力、ノーダメージで逃亡する姿からは、かなりの身体能力の高さがうかがえます。
その直後のティターンズ兵との乱闘騒ぎでは、訓練された兵士であるはずの「ジェリド」やモブ兵に数発パンチを食らわせるバーサーカーぶりを見せました。しかもカミーユはその乱闘において、取り押さえられジェリドの硬そうなブーツの先で眉間を蹴り上げられるものの、大けがかと思いきやその後の取り調べを平然と受けており、細身なのに頑強な肉体をイメージづけています。
この「頑強」という点は、エゥーゴのスポンサーである「ウォン・リー」とのケンカの顛末にも見られました。ボコボコにされたうえ、顎にトゥーキックをもらい、白目をむいてダウンしたカミーユだったのですが、目を覚ますとすぐにMSで出撃しています。
●女性にやたら殴られるも反撃しないイケメン
上記のようにカチカチの防御力を見せるカミーユは他方で、とにかく女性からよく殴られていました。「ファ・ユイリィ」「ルオ・ステファニー」「マウアー・ファラオ」と枚挙に暇はなく、そして「エマ・シーン」からは何度も殴られており、上記のウォン戦で目覚めた直後、絆創膏をした左ほほに無慈悲のビンタを喰らっています。
空手部のカミーユならば、かわすこともできたでしょうが、きちんと頬で受け止め、もちろん反撃もしません。イケメンの素養もあるようです。
●カミーユの攻撃力にクワトロ・バジーナも意味不明発言
そのようなカミーユが、容赦なくぶん殴る相手、それが「クワトロ・バジーナ」ことシャアです。シャアであることを認めないクワトロをカミーユは助走付きのグーパンチ、パイロット仲間である「レコア・ロンド」が戦死したという知らせを受けたときも、レコアの部屋で、かつて懇意だった相手を想ってのことかたたずんでいたクワトロを、有無も言わさず殴打しました。
倒れたクワトロは、テーブルに置いてあるサボテンを見やり「サボテンが花をつけている……」とつぶやきます。視聴者にその真意はわかるかもしれませんが、カミーユにはまったく意味不明でしょう。これにはさすがのカミーユもおののき、部屋を出ていきました。
●ふたりのニュータイプ……「拳」のやりあいで勝敗を分けるのは「優しさ」?
このように、徒手空拳でも決して弱くないこのふたりが拳でやりあった場合、なにが勝負を決定づけるのかと考えると、「情」や「優しさ」の部分になるのではないでしょうか。
そう考えると、カミーユに分が悪いと思われます。
本編中カミーユは、殺してしまった敵に祈りを捧げる姿を見せています。また、女性および、クワトロと何者か知らなかったウォン以外の、目上の人間には拳を上げない印象があり、そうなるとアムロに対しても、いざ相対したところでまったく遠慮なく殴りにいけはしないのではないかと推測されます。
よって、ふたりが「拳で」やりあったとしたら、アムロに軍配が上がりそうです。
……アムロとカミーユの事例を見て、「しっかり士官学校で訓練を受けたはずのシャア(クワトロ)が弱すぎるのではないか?」という、別の疑問が沸き上がる考察でした。
(南城与右衛門)
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