1話目から「ずーーっと不穏」な春アニメ 予測できない展開と没入感が高評価か

■摩訶不思議な世界観は最終話まで続く？

　2024年4月上旬から放送開始した春アニメは、早くも折り返しとなりました。さまざまな作品が放送されるなか、1話目から最新話までずっと不穏な展開が続いている作品もあります。

●かわいい女の子たちのギャップがすごい『終末トレインどこへいく？』

　池袋駅を訪れた「中富葉香（CV：東山奈央）」は、とある名乗る人物に呼び止められ、謎の「7Gボタン」を押してしまいます。それから2年後、街中は人間の言葉を話す動物であふれていました。

　人間の姿を保っているのは、リーダー的存在の「千倉静留（CV：安済知佳）」と、まとめ役の「星撫子（CV：和氣あず未）」、ムードメーカーの「久賀玲実（CV：久遠エリサ）」、博識な「東雲晶（CV：木野日菜）」といった子供だけです。そして、静留ら一行は2年前まで都会勤めだった「善治郎（CV：興津和幸）」の助言を受けながら、2年前から行方不明になっている葉香を探しに電車で池袋駅へ向かいます。

　大人が動物になり、頭にきのこが生えた人、ゾンビなど、1話目から登場する不穏なキャラクターに「独特な世界観と、自由奔放なストーリーが現実逃避にもってこい！」など、クセになる人が多いようです。

『終末トレインどこへいく？』は、AT-X、TOKYO MXほかにて毎週月曜日に放送中です。また「dアニメストア」「FOD」といった配信サービスでも配信されています。

●怪異らしくおどろおどろしい描写に注目の『怪異と乙女と神隠し』

　とある書店で働く「緒川菫子（おがわ　すみれこ／CV：ファイルーズあい）」は、ひょんなことからいわくつきの本を読んでしまい、自在に若返ることができる「月読の変若水の呪い」を受けます。この呪いによって菫子は不思議な事件に足をつっこむことになるのでした。

　菫子の同僚の妹、「化野乙（あだしの　おと／CV：幸村恵理）」が通う女学院では、魁夷によって不登校者が増加していることが問題となっており、呪いの力を使って若返った菫子は女学院に乗り込んで事件解決に挑みます。

　ほっこりするエピソードもはさまれていることから、おどろおどろしい怪異たちの描写がより不穏に感じられますが、視聴者からは「アニメの状況と現実がダブる」「マニアックな不穏とエロスとのスパイスが絶妙」と、むしろその雰囲気を楽しむ様子が見受けられました。

『怪異と乙女と神隠し』は、AT-X、TOKYO MXほかにて毎週木曜日に放送中です。また「dアニメストア」「U-NEXT」「Hulu」といった配信サービスでも配信されています。

●毎話、主人公がボコボコにされる『喧嘩独学』

　スクールカースト最底辺の「志村光太（CV：丹羽哲士）」は、カースト上位の「ハマケン（CV：武内駿輔）」からゴミのように扱われる日々を過ごしていました。ハマケン率いる不良グループは、動画配信サイト「ニューチューブチャンネル」で光太をいじめる動画をアップし、金儲けしています。

　ある日、ハマケンの取り巻きのひとりである「金子亨（カネゴン／CV：岡本信彦）」との取っ組み合いが偶然「ニューチューブ」にアップロードされ、1000万回超え再生を叩き出しました。この動画に可能性を感じた光太は、カネゴンとともに「喧嘩独学」という名前で下剋上を始めます。

　光太はニワトリのマスクを被った謎の人物「闘鶏（CV：杉田智和）」の動画を見てケンカで勝つ方法を学び、不良たちに立ち向かう動画をアップします。闘鶏の正体は誰なのか、また不良にケンカを挑み続ける光太はどうなってしまうのか、今後の展開に目が離せません。

『喧嘩独学』はフジテレビほかにて放送中です。また「ABEMAプレミアム」「Amazon Prime Video」「U-NEXT」といった配信サービスでも配信されています。

（LUIS FIELD）