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「テンポ悪い」「これぞ真骨頂」… 『転スラ』会議多すぎ問題へのファンの反応

マグミクス / 2024年6月7日 21時25分

「テンポ悪い」「これぞ真骨頂」… 『転スラ』会議多すぎ問題へのファンの反応

■転生したら「会議」ばっかりだった件

 2024年の春アニメも人気作品の続編が数多く放送されています。そのなかでも大きな注目を集めているのは、やはり『転生したらスライムだった件』第3期でしょう。ついに主人公「リムル=テンペスト」が魔王になったところから、物語が始まります。

 しかし一部のファンの間では、「今期はひどい(笑)」「話がまったく進まねぇ!」といった声も見受けられます。なぜ『転スラ』3期に、このような声があがっているのでしょうか?

『転生したらスライムだった件』は、ごく普通のサラリーマンだった「三上悟(37歳)」が、異世界にスライムとして転生するところから始まる、いわゆる「異世界転生もの」です。原作は2013年に「小説家になろう」に投稿されたWEB小説で、2014年に書籍化、2015年にコミカライズ、そして2018年にアニメ第1期が放送されました。

 よくある「異世界転生モノ」といえば、やはり「主人公がチート能力で無双する」「女性キャラにモテモテ」「物語がテンポよく進んでいく」といった点が大きな魅力でしょう。

 対して『転スラ』は、魅力的なキャラや街作りRPGのようなストーリー展開が、男女問わず幅広い世代に支持を得ています。

 特にゴブリンの集落を街にした際には、上水道と下水道を整備したり、魔法を組み込んで水道の蛇口からお湯を出せるようにしたりと、どんどん発展していく様子は見ていてワクワクするものでした。いつしか街は国となり、他国との付き合い方にも重点が置かれ始めるなかで「会議」のシーンが増え、一部のファンから「会議アニメ」と呼ばれるようになります。

 実際に第3期49話から54話まで、戦闘シーンはほとんどありません。第2期の終盤でリムルvs魔王「クレイマン」の大きな戦いが終わったばかりということもあり、3期序盤は自国の今後の方針、他国への対策など、ほとんど話し合いや会議がメインでストーリーが展開されていきました。

 ファンから「政治パート」と呼ばれるこのエピソードについて、ネット上では「アニメなんだからもう少し動いてほしい」「会話シーンばっかりでテンポが悪い」「さすがに会議しすぎだろ。特に対立国の会議シーンはしんどい」といった意見が聞かれます。

 確かに『転スラ』では、リムルをはじめ竜や悪魔といった非常に戦闘力が高く魅力的なキャラが数多く登場するため、戦闘シーンを待ち望む気持ちも分からなくもないでしょう。

 ただ、この「会議」は、それ以降の戦いや国家間の関係性を理解するために欠かせない内容です。多くのファンからは、「『転スラ』は政治パートこそ真骨頂」「原作が小説だから会話シーンが多いのは当然。」「長く続く作品なら絶対に必要なパート」といった肯定的な意見も見受けられ、視聴率もアニメジャンルでTOP10入りを果たしています。(ビデオリサーチ調べ)

 ちなみにコミカライズ版は会話シーンがシンプルにまとめられています。会議パートの先を早く知りたい人にとってはコミカライズ版での履修が良いかもしれません。

 とはいえ、アニメ第3期も、ここからは会議以外の「ドキドキ」「ワクワク」の物語が展開されていきます。どんな作品も政治パートの後には世界を揺るがす大きな動きがあるものです。『転スラ』第3期は連続2クールの放送なので、まだまだファンを楽しませてくれるのではないでしょうか。

(ハララ書房)

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