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『鬼滅』時透無一郎ファンの悲鳴「もう無理!」「見たくない!」アニオリで涙腺崩壊か

マグミクス / 2024年6月9日 21時25分

『鬼滅』時透無一郎ファンの悲鳴「もう無理!」「見たくない!」アニオリで涙腺崩壊か

■無一郎に起こっている変化に嬉し涙するが?

 2024年春アニメとして放送中のTVアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』の第4話「笑顔になれる」は、「霞柱」である「時透無一郎」のもとでの稽古がメインでした。無一郎は「竈門炭治郎」より1歳年下の14歳ですが、修行を始めてたった2か月で柱にまでのぼり詰めた天才剣士で、ファンたちの間では愛を込めて「むい君」「むいむい」「インフィニティ」(「無一郎の無は無限の無なんだ」という兄の「有一郎」のセリフより)と呼ばれています。「週刊少年ジャンプ」誌上で2回行われた『鬼滅の刃』登場キャラの公式人気投票では、1回目は29位でしたが2回目は3位へとジャンプアップしており、今後の活躍が楽しみなキャラクターでもあります。

 ところが、第4話の放送以降、無一郎ファンの間では、「もう無理!」「見るのがつらい」と、心をザワつかせる発言が続いているのです。なぜ、「無一郎推しだけど、見たくない!」といわれているのでしょうか。

※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記述があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

 原作マンガでは、無一郎による稽古シーンは、わずか1コマで、「炭治郎と他の一般隊士に対する態度の落差」と合わせても約2ページ分しかありません。その部分を補い、無一郎の魅力を引き出しているのがアニメオリジナルのエピソードなのですが、このアニオリが無一郎ファンの心を刺激し、ザワつかせているというのです。

 まず、「一般隊士との稽古とかかわり」では、これまで「どうせ忘れるから」と、他人に無関心だった無一郎が記憶を取り戻して起こった変化を感じられます。彼の言葉は相変わらずキツく、稽古を受けた隊士たちは「心えぐられる」と語りますが、それは「刀鍛冶の里編」での「配慮が欠けていて残酷」な言葉とは異なっていました。

 無一郎は、「僕は君たちに鬼に殺されて欲しくはない。できれば長生きしてほしい」からこそ、隊士たちに厳しい稽古を課すのです。このような他人への思いやりや自身の心情の吐露は、以前の無一郎には見られませんでした。

 また、刀鍛冶の「鉄穴森鋼蔵(かなもり こうぞう)」に対しても、「刀鍛冶編」では当初「鉄穴森っていう刀鍛冶」と呼んでいたのが、「柱稽古編」では「鉄穴森さん」と「さん」付けになっています。これは、周りの人への感謝や尊敬の気持ちを持つようになった証でしょう。

 しかし、喜びながら見ることができるアニオリだけではないのが、第4話です。

 アニメオリジナルのエピソードとして描かれている「不死川実弥」、「伊黒小芭内」との「柱同士の手合わせ」も、原作マンガ既読の無一郎ファンに複雑な思いを抱かせるようです。たしかにふたりの柱を相手に互角に戦う無一郎には、「カッコイイ」「ずっと見ていたい!」とドキドキワクワクしますが、この先にある残酷で悲しすぎる無一郎の最期を知っているだけに、悲しみがジワジワとこみ上げてくるというのです。

 そして、「紙飛行機の飛ばしあい競争」での青い空、まっすぐ飛んでいく色とりどりでさまざまな形の飛行機たち、また振り返る無一郎の視線の先には鬼殺隊の仲間たちというシーンでは、感動と同時に「見るのがつらい」という気持ちが最高潮に達します。

 これまで、「(描かれていない)自分の心のなかだけにある、のびのび楽しそうな少年らしい無一郎の姿」を愛おしんできたファンにとって、思いがけず目の前に突きつけられたその光景は涙腺崩壊させるに十分だったはずです。第4話の「『笑顔になれる』というタイトルを見るだけで涙が浮かぶ」という人もいるほど、心が千々に乱れるという人が続出しています。

(山田晃子)

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