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『ドラクエ3』主人公の父「オルテガ」はなぜ「ひとり旅」をしていた? ナゾに包まれた人物像

マグミクス / 2024年6月13日 21時25分

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■オルテガが世界を救う可能性もあったかもしれない

 レトロゲームのなかでも特に人気の高い『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、『ドラクエ3』)には、大きな謎が残されています。それは主人公の父「オルテガ」の存在です。

 オルテガは、主人公が幼い頃、世界を救うための旅に出かけたものの、志半ばで倒れてしまいます。大魔王の城でまさしく精根尽き果て、最終的に主人公と遭遇することは叶うものの、悲しい別れとなってしまいました。

 ストーリーだけを見れば「世界を救えなかった父」となるわけですが、よくよく考えてみると彼には謎がたくさん残されています。

 最初の謎は、「オルテガのもうひとつの名前」です。彼はムオルという村でなぜか「ポカパマズ」と呼ばれています。

 なぜ別の名前で呼ばれているのでしょうか。オルテガはなんらかの理由があって偽名を使っていたのか、あるいはここだけのあだ名の可能性もあります。いずれにせよ、明確な理由はゲーム中では明かされません。

 手がかりとなる事実は、村の人びととかなり親しくなっていること。ある程度の期間、村に滞在し村人と交流していたのかもしれませんが、それもかなり謎です。ここはジパングの北西に位置する辺鄙(へんぴ)な村で、特に留まる理由が見当たらないからです。

 リメイク版では、ムオルで「はがねのはりせん」を買える店があるため、もしかするとそれが目当てだった可能性が……?

 次なる謎は「カギ」です。「まほうのカギ」といった重要アイテムは主人公が手に入れているため、オルテガはカギなしに冒険を進めています。しかし、まほうのカギがなくてはロマリアの関所を越えることもできず、冒険は困難を極めます。

 これに関しては、オルテガが「アバカム」を覚えたのではないか、と考えられます。ベホマやバギクロスの印象が強いオルテガですが、実はアバカムのような繊細そうな呪文も使えたのかも?

 ファミリーコンピュータ版のオルテガはカンダタの色違いで、覆面をかぶって斧を持っている半裸男でした。そのやや粗暴なビジュアルからはアバカムを覚えているとはちょっと考えにくいですが……。

■「なぜひとり?」「なぜ地下世界に?」

ファミリーコンピュータ版『ドラクエ3』では、オルテガはカンダタとほとんど同じ姿だった。画像は「ドラゴンクエスト メタリックモンスターズギャラリー カンダタ」 (C) ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

 オルテガには、まだまだ謎が残されています。とくに不可解なのは「ひとりもしくは少人数で冒険したのはなぜ?」ということです。

 主人公はシステム上、ひとりで冒険することも可能ですが、険しい旅路を考慮すると4人パーティで旅をするのがオーソドックスです。オルテガも魔法使いや僧侶を仲間にすればよかったものの、どうも基本的にひとりで冒険をしていたようです。

 一応、ホビットが従者として一緒に行動していたらしく、またアリアハンの兵士が行動を共にしていたような描写もあります。しかし、継続的なパーティを組んでいたような描写はありません。

 オルテガは「縛りプレイ」をするほど冒険の刺激に飢えていたのでしょうか? それとも、パーティを組んだものの、人間関係がうまく行かずにひとりで冒険を進めたのでしょうか? 幼い子供を置いて無理に魔王を倒しに行くあたり、もしかすると後者なのかもしれません。

 オルテガ最後の謎は「火山に落ちて死んだとされるが、アレフガルドに到着し、魔王の城まで行っていた」という事実です。

 これは最大の謎といえるでしょう。火山に落ちたと見せかけて、実は死んでいなかった、ということはありえそうです。しかし、そこからなぜ下の世界であるアレフガルドへ行けたのでしょうか? もしかすると、バラモスが使った抜け道のようなものがあったのかもしれません。

 しかもオルテガは、ゾーマ城がある大陸への橋をかけるのに必要な「にじのしずく」なしに魔王の城へ到着していました。前述のカギ問題に近いものがありますが、こちらは代替手段がありません。根性で泳いで行ったとするならば、あまりにもパワフル過ぎます。

 さて、最後にあらためて、考察で浮かび上がったオルテガの謎めいた行動をおさらいしましょう。

・カギなしで冒険した
・メリットもなさそうなのにムオルに滞在していた
・仲間も非常に限られた人しかいなかった
・バラモスを倒さず下の世界への道を見つけた
・魔王の城へ泳いで行った

 なんというか、かなり無茶苦茶な人物であることがうかがえます。もしオルテガの「かしこさ」が高く、仲間と協力しながら冒険できていたのであれば、彼ひとりで世界を救えていたかもしれません。

(すすだま)

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