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『スマブラ』で出会った『スターフォックス』飛ぶことの快感 スーファミ初の3D作品

マグミクス / 2020年2月21日 12時10分

『スマブラ』で出会った『スターフォックス』飛ぶことの快感 スーファミ初の3D作品

■SFC初の3Dシューティングゲーム『スターフォックス』

「エマージェンシー! エマージェンシー!」

 敵機襲来を知らせるアナウンスが鳴り響くなか、司令本部から勢いよく飛び立つ4機の戦闘マシン。かくして宇宙をまたにかける防衛軍と悪の科学者の戦いが描かれた作品は、1993年2月21日に発売されたスーパーファミコン(SFC)用ソフト『スターフォックス』です。雇われ遊撃隊スターフォックスのリーダー「フォックス・マクラウド」となって各種ステージに挑む本作は、SFC初の3Dシューティングゲームとして話題になりました。

 SFCでポリゴンを描き出すため、ロムカセット内に特殊チップ(スーパーFXチップ)を搭載。本来のSFCは拡大・縮小機能や背景の描画に長けたハードでしたが、さまざまな試みのもとに立体的な3Dモデルを動かすことに成功。基本となるゲームシステムも既に第1作目の時点でほぼ完成しており、SFCをはじめ、NINTENDO64やゲームキューブ、Wii Uなど、任天堂系ハードを中心にシリーズを展開してきた名作でもあります。

 筆者が最初に『スターフォックス』と出会ったのはオリジナル版……ではなく、NINTENDO64の対戦型アクションゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』。プレイアブルキャラクターとして参戦していたフォックスのカッコよさに惹かれ、「このイカしたキツネが主役のゲームって面白いのかな?」と興味を持ち、後年になってカセットを手に入れるまでに至ったのです。

■飛行アクションに込められたカタルシス

『スマブラ』にはシリーズを通じて登場 Nintendo Switch用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(任天堂)

『スターフォックス』の初プレイ時は、実に色々な言葉が脳裏を駆け巡りました。「テクスチャを貼っていないのにアーウィンが戦闘機っぽく見える」「仲間が喋りまくるから寂しくない」「ローリングで敵弾を弾き返すとカッコいい」などなど、”SFC初の3Dシューティング”というインパクトもさることながら、奥スクロールシューティングとしてのクオリティも高かったと記憶しています。

 ちなみに開発のメインプロデューサーを努めた宮本茂氏は、「アーウィンがゲートを潜り抜けるシーンから”鳥居をくぐる光景”を連想し、鳥居で有名な京都伏見稲荷大社からキツネにたどり着いた」と語っており、主役に人間やロボットの多かったSFモノに新しい風を吹き込もうと考えていたようです。

 上記の証言にもつながりますが、本作における魅力のなかで筆者が特に印象深いのは「飛行の気持ちよさ」。具体的には”潜り抜ける快感”です。本作は最初に訪れるコーネリアを筆頭に、各ステージで色々なオブジェクトが障害物として配置されているため、プレイヤーは必然的にオブジェクトとの接触を避けながらの飛行を求められます。

 タワー倒壊に巻き込まれないよう、機体を90度傾けてやり過ごす。アーチ状にせり上がる障害物の真下を潜り抜ける……というのは初歩的なテクニック。アンドルフの本拠地である惑星ベノムでは、お辞儀するように動く巨大な板をかいくぐり、背後から飛翔する三角柱を左右にかわさなければならず、相応の反射神経と入力速度が必要になります。その分、ノーダメージで危険地帯を”潜り抜けた”際のカタルシスは相当なもの。人によっては、ボスを倒す以上の感動が得られるかもしれません。

 『スターフォックス』はシューティングゲームですから、ハッキリ言って空を飛ぶのは当たり前です。しかし本作が3Dシューティングだからこそ、立体的な構造物の合間をぬって飛ぶ行為に爽快感が隠されていたのだと思います。

 本シリーズの最新作はWii U用『スターフォックス ゼロ』(2016年発売)で止まっていますが、遠くない未来で再びフォックスたちと再び空を舞う楽しさを味わえるよう願ってやみません。

(龍田優貴)

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