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鳥肌立つほど興奮した「特殊エンディング」 ズルい選曲に「神演出」「最高のコラボ」の声

マグミクス / 2024年6月21日 18時5分

鳥肌立つほど興奮した「特殊エンディング」 ズルい選曲に「神演出」「最高のコラボ」の声

■突如流れたドラマ版のエンディング主題歌が「エモッ!」

 多くのアニメファンにとって、その回のためだけに用意された「特殊エンディング」はうれしいサプライズです。なかでも思い入れ深い楽曲が流れたときは、ファンの感動もひとしおでしょう。

●アニメ『池袋ウエストゲートパーク』でドラマ版の主題歌が?

 石田衣良先生の小説を原作とした『池袋ウエストゲートパーク』は、池袋の西口公園、通称「池袋ウエストゲートパーク」を舞台に、主人公の「真島誠(マコト)」がさまざまな事件やトラブルを解決していく物語です。これまでドラマや舞台など数々のメディアミックスを果たしてきており、なかでも2000年に放送された長瀬智也さん主演の実写ドラマは社会現象になるほどの人気ぶりでした。

 対して2020年に放送されたTVアニメ版は、主人公のマコト役に声優の熊谷健太郎さんを迎え、キャラクターや舞台の設定が現代風にアレンジされています。ブラック企業やYouTuberなども登場し、ドラマ版とはまた違ったイマドキ風のアニメとしてリメイクされました。

 この作品において、特殊エンディングが流れたのは第7話「Gボーイズ冬戦争・後編」でのことです。普段は4人組ロックバンド「INNOSENT in FORMAL」による「after song」がエンディングテーマとして流れるところを、このときだけは物語が終わった瞬間、背景がブラックバックに変わり、ドラマ版の主題歌である清春さんの「忘却の空(25th Anniversary Ver.)」が流れました。

 ドラマファンを喜ばせる粋なエンディングに、当時のネット上は大盛り上がりとなり、視聴者からは「鳥肌立った」「かつてのドラマファンにはうれしい演出」「エンディングでいきなり『忘却の空』はズルい」といった声が相次ぎました。

●10年越しの約束が果たされたアニメ『シャーマンキング』

 往年のファンを喜ばせたという意味では、2021年に放送された『シャーマンキング』も負けてはいません。同作では、2001年放送のアニメ第1作で描かれなかった原作屈指のエピソード「恐山ル・ヴォワール編」が初めて映像化され、その締めくくりとなる第33話では、伝説の楽曲「恐山ル・ヴォワール」がエンディング曲に起用されました。

「恐山ル・ヴォワール編」は、主人公の「麻倉葉」とヒロインである「恐山アンナ」の初めての出会いを描いた過去編です。そして上述した楽曲「恐山ル・ヴォワール」は、作中の詩にファンのひとりが曲をつけたのが始まりでした。しかもその楽曲を2010年に「ニコニコ動画」へ投稿したところ、「作品の物悲しい雰囲気を見事に表現している」とファンの間でたちまち話題となり、やがてその評判は原作者である武井宏之先生の元にも届きます。

 先生自身もこの楽曲を気に入ったようで、武井先生のスタジオスタッフによる半公認X(旧:Twitter)を通して「もし何かの機会に恐山ル・ヴォワールが映像化されたときには、ぜひエンディングに」と述べていました。

 さらに先生直々のお願いで、アンナ役を務めていた林原めぐみさんの「歌ってみた」動画まで制作され、アニメ版で流れたエンディングでも林原さんが歌唱しています。およそ10年越しの約束が果たされたうえ、林原さんが歌う「恐山ル・ヴォワール」とあって、往年のファンにとってはこのうえない喜びだったことでしょう。

■最終話にアジカンの楽曲を流すエモい演出!

劇場総集編『ぼっち・ざ・ろっく!Re: 』キービジュアル (C)はまじあき/芳文社・アニプレックス

●「転がるぼっち」「君に朝が降る」からの最終話で?

 2022年に放送されたアニメ『ぼっち・ざ・ろっく』は、とんでもないコミュ障にして、筋金入りの陰キャである主人公「ぼっち」こと「後藤ひとり」が、さまざまな出会いを通して4ピースバンド「結束バンド」を結成し、活躍していく様子を描く作品です。

 この作品は、同じく4ピースの下北系バンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」(以下:アジカン)からの引用でも知られます。それは例えば、主人公たちの名字がメンバーと同じであることや、アニメのサブタイトルが曲名をもじっていることからうかがえました。第1話のタイトル「転がるぼっち」は、メジャー11枚目のシングル「転がる岩、君に朝が降る」からの引用と分かるでしょう。

 そして最終話となる第12話のタイトルは「君に朝が降る」でした。第1話「転がるぼっち」とつなげることで「転がる岩、君に朝が降る」のオマージュであることがはっきりと分かります。しかも最終話のエンディング曲は「ぼっち」役を演じた声優の青山吉能さんがカバーした「転がる岩、君に朝が降る」でした。

 連載開始当初から「作者はアジカンが好きに違いない」とうわさされていたこともあり、そのアニメのラストを「アジカンの楽曲が飾る」という構成に喜んだファンは多いようです。実際にネット上では「最後『アジカン』カバーで大興奮」「転がる岩のカバーは神演出すぎる」「これはうれしいサプライズ」といった声があがっていました。

 終盤に差し掛かっている2024年春アニメでは、いったいどのような特殊エンディングが飛び出したのか、いつもはエンディングを飛ばしてしまう人も、この機会にじっくり視聴してみてはいかがでしょうか。

(ハララ書房)

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