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『ガンダム』戦果だけじゃない「アムロ最大の貢献」とは? そらジオンは勝てねーよ!

マグミクス / 2024年6月28日 6時25分

『ガンダム』戦果だけじゃない「アムロ最大の貢献」とは? そらジオンは勝てねーよ!

■なぜ地球連邦軍は数と質でジオンを上回ったのか

『機動戦士ガンダム』の一年戦争を勝利に導いたのは、しばしば地球連邦軍が繰り出した物量だといわれています。それは事実ではありますが、「アムロ・レイ」が果たした役割は、戦果を含めて極めて大きいのも事実です。アムロはどれほど「ヤバい」貢献をしたのでしょうか。

 ジオン公国軍が独立を賭けて仕掛けた「一年戦争」は、序盤こそコロニー落としを含めたなりふり構わない猛攻でジオン軍が優勢となったもののすぐに膠着、最終的には圧倒的な物量を戦場に送り込んだ地球連邦軍が勝利しました。これはただの事実です。

 しかしながら、ただ物量だけを繰り出しても戦争には中々、勝てるものではありません。特に攻撃側である地球連邦軍側には、戦闘艦やモビルスーツの装甲以外の防御手段は「ビームかく乱幕」程度しかないのに対し、防御側のジオンは小惑星を始めとする地形を武器に出来ます。ある程度の質量を持つ小惑星にエンジンを付けて打ち出せば、サラミス巡洋艦程度なら簡単に粉砕することも可能です。

 砲台も大量に用意できるうえ、隠れる場所も豊富にあります。運が悪ければ隠れた場所にミサイルが飛び込んでくる可能性はありますが、外に露出しているよりはだいぶマシでしょう。

 数だけでは決定的な要素にならない、それでは何が重要なのでしょうか。当然、質です。質においてどちらが上回っていたのかといえば、これも地球連邦軍になるでしょう。

 地球連邦軍の質を高めるために重要な要素となったのが、「コア・ファイター」に搭載されていた「教育型コンピュータ」です。教育型コンピュータは戦闘で得たデータを蓄積して動作プログラムを自ら更新する機能を持っているため、戦えば戦うほど機体性能が強化されていくのです。アムロ・レイが生存のために繰り広げたジオンのエース・パイロットたち相手の激闘は、そのまま「ガンダム」の強化につながりました。

 強化されたデータは、「ホワイトベース」の救援(物資補給)にやってきた「マチルダ・アジャン」中尉によりコピーされて地球連邦軍の手に渡り、「ジム」の開発に大きく貢献しました。『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』に、ジムが鋭い動きでビームサーベルを抜き、「リック・ドム」を真っ二つにするシーンがあり、そのような実戦経験を積みづらい接近戦を見事にこなせたのは、アムロのデータあってのことでしょう。

 北爪宏幸先生の漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』(KADOKAWA)では、「シャア・アズナブル」が地球連邦軍の追討部隊を迎撃した際、ジムに「アムロの様な機動で攻撃を避けられ」驚愕するシーンがあります。アムロの残した戦闘データがジムに移植されている証拠となる場面といえるでしょう。

■兵士の質と戦術、武器にも差があった

連邦の物量の象徴だが、質の面でも高かった。画像は「HG 1/144 RGM-79 ジム」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

 また、戦術、武器に加え兵士の質にも違いがありました。

 地球連邦軍側は「ボール」とジムの混成部隊を編成し、ボールの長距離砲撃で先制した後に接近してきた敵をジムで迎え撃つという、二段構えの戦術となっていました。ジムはビームライフルやビームスプレーガンといったビーム兵器を装備しており、「ザクII」や「ドム」が装備するマシンガンやバズーカに対し弾速および威力で圧倒的な優位に立っていたのです。戦術も武器の質も地球連邦軍側が上回っていました。

 人材についても、ジオン側は学徒動員が行われており、訓練時間も満足に取れないためベテラン兵は機種転換よりも従来の愛機である「ザクII」を選び、最新鋭機のゲルググは新兵に渡される問題も発生しています。

 訓練時間については地球連邦側も不足していましたが、元々、航空機乗りが大量にいたことが幸いしました。パイロットは基礎能力の高い人間が選抜されるため、モビルスーツへの乗り換えも十分可能だったのです。

 ただ、改めて考えると、いくらマニュアルを手に入れたからとはいえ、訓練無しに操縦できたアムロの異常さが際立ちます。当初は教育型コンピュータの経験値も少なく、補助もしてもらえない状況です。そのような状況下でザクIIを相手に戦い、これを2機も撃破できたのは、やはりアムロは非凡を通り越した特殊な存在といえるでしょう。

 また、アムロだけではなく、ろくな訓練も無しに戦闘へ駆り出され、最終的には生還した「カイ・シデン」と「ハヤト・コバヤシ」も大概な存在ではあります。ふたりともエース級の戦果を挙げていますからね。

(早川清一朗)

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