「万人向けなのになぜ」「そのうち来る?」 近年の「地上波未放送」アニメ映画
マグミクス / 2024年7月3日 11時55分
![「万人向けなのになぜ」「そのうち来る?」 近年の「地上波未放送」アニメ映画](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_240536_0-small.jpg)
■多数思い浮かぶ、地上波で流れてもよさそうなアニメ映画
以前と比べて状況が変わりつつあるとは言え、映画館で多くの作品が公開される割には、地上波でアニメ映画が放送される回数は多くありません。放送があってもスタジオジブリの作品や新海誠監督、細田守監督作品などが多く、「ほかにもいいものもあるのに!」とヤキモキしているアニメファンも多いでしょう。
パッと思い浮かぶだけでも、『プロメア』『犬王』『アイの歌声を聴かせて』『夏へのトンネル、さよならの出口』など、枚挙にいとまがありません。今回は2021年以降のアニメ映画に限定して、今後地上波放送されてもおかしくない作品を振り返ってみます。
●『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021年3月8日公開)
過去の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』3作品すべてが地上波での放送実績があり、1990年代に社会現象級のブームを巻き起こしたシリーズの完結作である『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が、公開から3年経ってまだ放送されていないのは不思議なことです。
興行収入は102.8億円と驚異的な数字で、関連ドキュメンタリーが放送された際もSNSで話題になっているだけに、地上波で放送されたら大きな反響があることは予想できます。2025年の「エヴァンゲリオン」シリーズ誕生30周年のために温存している、ということであれば納得ですが、はたしてどうなるのでしょうか。
●『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年12月3日公開)
アニメ映画の近年のヒット作といえば、興行収入158.7億円の『THE FIRST SLAM DUNK』です。1990年代に絶大な人気を誇ったマンガのクライマックスを描いた内容であり、幅広い世代で放送を望む人がいるのではないでしょうか。
ただ、2024年夏にも映画館で「復活上映」を行うほど「現役感」のある作品であり、Netflixでの独占配信も始まったばかりのため、放送はまだ先かもしれません。とはいえ、2022年11月と近い時期に公開された『すずめの戸締まり』はすでに地上波で放送されたので、こちらにも期待がかかります。
●『グッバイ、ドン・グリーズ!』(2022年2月18日公開)
『グッバイ、ドン・グリーズ!』は、周囲と上手く馴染めない「ロウマ」ら3人の少年を軸にした青春ストーリーで、彼らが東京と少し離れた田舎町からアイスランドへと行き着くまでの、ひと夏の冒険が描かれます。
すでに本作を観ている人は、終盤のあの美しいシーンを地上波で改めて見てみたいという人もいるでしょう。いしづかあつこ監督ほか、2010年代を代表する傑作TVアニメ『宇宙よりも遠い場所』の制作陣が手掛けた映画で、メインキャストに花江夏樹さん、梶裕貴さん、村瀬歩さんと有名どころが揃っており、話題性も十分かつ、爽やかな物語で地上波放送の可能性はゼロではなさそうです。
●『100日間生きたワニ』(2021年7月9日公開)
ヒットはしませんでしたが、話題作という点では『100日間生きたワニ』も忘れてはいけない存在です。原作マンガの『100日後に死ぬワニ』は「100日後に死ぬワニの1日を、100日間4コマでSNSで更新する」というスタイルから来るリアルタイム性もあって、大きく盛り上がりました。
その原作に沿って描かれた前半に加え、オリジナルの後半パートも加えた映画版は『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督が手掛けた作品で、実際に観た人の評判も決して悪くありません。63分とやや短いため『金曜ロードショー』などの長尺の映画番組では厳しそうですが、深夜帯などで放送してみてほしい作品です。
(はるのおと)
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