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石ノ森先生は何と言った? 人気俳優・宮内洋氏が「アオレンジャー」になった理由

マグミクス / 2024年6月30日 7時10分

石ノ森先生は何と言った? 人気俳優・宮内洋氏が「アオレンジャー」になった理由

■石ノ森先生の一言が『ゴレンジャー』成功の秘密だった?

 1975年放送の特撮番組『秘密戦隊ゴレンジャー』で、2番手である「アオレンジャー」こと「新命明」を演じたのは宮内洋さんです。

 宮内さんといえば、1973年『仮面ライダーV3』の主演であり、すでに子供たちにはお馴染みの顔となっています。一方で、「アカレンジャー」を演じた誠直也さんは、当時無名でした。人気絶頂だった宮内さんが2番手のアオレンジャーを引き受けた理由は、原作者の石ノ森章太郎先生の一声によるものだったのです。

 書籍『仮面ライダー1971~1984 秘蔵写真と初公開資料で蘇る昭和ライダー10人』(講談社)のインタビューによると、宮内さんは『ゴレンジャー』の出演オファーを受けたときに、すでに大人気で3本の番組にレギュラー出演中だったため、空いているスケジュールが週に1日半しかありませんでした。主演は不可能だったために、リーダーであるアカレンジャー以外のメンバーとしてオファーされたのです。

 宮内さんが、リーダーに命令されるポジションの出演を渋っていると、石ノ森先生の事務所に呼び出されます。宮内さんが「チームの中で命令されて動くというのが、とっても引っかかるんです」と本音を伝えると、石ノ森先生は「よし、分かった。俺がホン(この場合設定)を変えよう。リーダーはリーダーでも、サブリーダー的存在にしよう」ということで、「たとえば赤が宮本武蔵となるならば、(中略)それに対して佐々木小次郎と。武蔵と小次郎的な扱いでもって役を作っていくから」と言ったそうです。

 宮内さんは「それではやらせていただきます」と、アオレンジャー役を引き受けます。それからリーダーのアカレンジャーとサブリーダーのアオレンジャーは、石ノ森先生の言葉通り武蔵と小次郎のような対等な扱いになり、なおかつクールな存在として設定されました。

 ムック本『スーパー戦隊誕生40周年 ボクらのスーパー戦隊』に掲載された宮内さんのインタビューによると、他のキャラクターと対比するため、本部のシーンでも立ったまま何もしないことで、視聴者にクールな印象を与えるようにしたそうです。

 石ノ森先生が、宮内さんと話したときに「佐々木小次郎は立ち方が美しい」と話していたこともあり、宮内さんは「新命明のときは立ち姿にいつも気をつけていました」と語っています。

『V3』や『怪傑ズバット』ではダイナミックなアクションが印象に残った宮内さんですが、『ゴレンジャー』の新命明が常に後ろに控えていながらも、なおかつ存在感があったのは、その美しい立ち姿に秘密があったのです。

 アクションでも、アカレンジャーは一刀両断の力強さ、アオレンジャーは歯切れのいい颯爽とした動きで対比されていました。アオレンジャーの活躍もあって『ゴレンジャー』は大成功し、約2年間に渡り放送される人気番組となったのです。

(LUIS FIELD)

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