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「単体で映画化して」の声も 『鬼滅』「許せない」はずの鬼の圧倒的人気はなぜ?

マグミクス / 2024年6月29日 21時25分

「単体で映画化して」の声も 『鬼滅』「許せない」はずの鬼の圧倒的人気はなぜ?

■「許せない」鬼が抱えていた悲しすぎる過去

※この記事では、『鬼滅の刃』のまだアニメ化されていないシーンの記述があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

 TVアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』は、いよいよ最終話となる2024年6月30日(日)第8話の放送を残すのみとなりました。放送が始まる前は、盛り上がりに欠けるのではと不安視されていた「柱稽古編」でしたが、原作にはないアニメオリジナルストーリーも好評を博し、この後の「鬼の始祖」である「鬼舞辻無惨」を含む、「上弦の鬼」たちとの最終決戦への期待が高まっています。

 そして、最終決戦には2020年の秋から日本中で嫌われた、あの鬼も登場します。それは『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』で、「炎柱」の「煉獄杏寿郎」を殺した「上弦の参」の鬼「猗窩座」です。

 煉獄さんが戦いの末に殉死するのは、悲しいけれど納得はできます。しかし、致命傷を受けながらも刀を離さない煉獄さんを前に、夜明けの太陽光を避けるために、煉獄さんの胸を貫いている自分の腕を自分で切り離して「逃亡」した、その「卑怯」な行為は主人公「炭治郎」にとっても、ファンにとっても、決して許せないものでした。

 ところが、2024年6月7日~14日にマグミクスのサイトで行われた「『鬼滅の刃』で最も好きな鬼」についてのアンケートでは、この猗窩座が第1位を獲得したのです。第2位の「珠世」の245票に対し、猗窩座は715票と、票数は約3倍でした。

 なぜ、猗窩座はここまで人気を得たのでしょうか。

 「鬼滅の刃」に登場する「鬼」は人間を喰らい、人々を恐怖と悲しみ、苦しみのどん底に落とす許せない存在です。しかしなかには、鬼になることでしか救われないほどの「悲しすぎる過去」を持つ者もいます。

  実は、猗窩座も悲しくつらい過去を持つ鬼なのです。彼の「強さへのこだわり」「弱者への嫌悪」「女性を喰わない」「人間だった頃の記憶がない」など、他の鬼とは異なる特徴もまた、彼の過去に関係しており、それは「無限城編」で明らかになります。

「無限城編」で、猗窩座と対戦するのは「水柱」である「冨岡義勇」と炭治郎のふたりです。さぶこ「戦いの果てに炭治郎たちに斬られるも執念で頸(くび)を再生させ、戦い続けようするとする彼を止めたのは、「悲しすぎる過去の記憶」でした。

 人間時代の猗窩座を襲った悲劇、父親や恩師、恋人ら大切な人を守れなかった後悔、鬼になった経緯などは、原作マンガの連載当時も、多くの読者の涙を搾り取ったようです。前述のアンケートで猗窩座に投票した人からも、「悲惨な過去をへて鬼となり誰よりも強くという思念の塊である所が切ない」「彼の過去が悲しく、切な過ぎる。思わず涙してしまう」「恋人に一途で、恋人との思い出を鬼血術に使っている所が好きなポイントです」といったコメントがあり、彼の過去を知って好きになったという人が多くいました。

 SNS上では、「煉獄さんの恨みは忘れないけど、(中略)猗窩座の過去を知って泣く人も多いだろーな」「映画でやってほしい」「猗窩座の過去は劇場で見る価値がある」「涙でスクリーンが見られなくなることがとても心配」と、今後アニメで描かれる猗窩座の過去への期待、さらに映画化を望む声も出ています。

「柱稽古編」の最終回を目前に、最終決戦の「無限城編」は、何部作かでの映画化を望む意見が多く聞かれるようになりました。義勇、炭治郎と猗窩座との戦いは、単行本1冊分ほどのボリュームがありますし、原作マンガでは短く描かれたり、単行本のおまけページだけで説明されたりした、アニメオリジナルのストーリーで膨らませそうなエピソードもあります。

 アクション、バイオレンス、家族愛、純愛、そして悲劇と、映画向きの要素がつまった「猗窩座編」として、「彼の過去だけで1本の映画にできるのではないか」といった意見もあるほどです。

 評価が逆転し、「好かれる鬼」となった猗窩座の悲しすぎる過去のエピソード、衝撃の最期は、映画、TVアニメのいずれになっても、多くの人の涙を誘うことは間違いありません。アニメ化を楽しみに待ちましょう。

※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記

(山田晃子)

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