薬剤師の仕事、認知症、太田母斑… 未知の世界を「深く知る」マンガ3選
マグミクス / 2020年2月25日 19時10分
■「へぇ~!」の連続!未知の世界には驚きと刺激が満載
「毎日家と会社の往復で、なんとなくつまらない……」と感じている方には、未知の世界を手軽に覗けるマンガ作品がおすすめです。今回はそれぞれ「薬剤師」「認知症」「太田母斑(おおたぼはん)・相貌失認(そうぼうしつにん)」というテーマについて描かれた、知らない世界を「深く知る」マンガ3作品をご紹介します。
●『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』著:荒井ママレ
総合病院の薬剤部に勤務する2年目の薬剤師・葵みどり。薬剤師は患者との距離が医師や看護師ほど近くないと思われがちですが、みどりは「患者のため」と医師にも直接意見するほどの行動派。そんなみどりの薬剤師としての活躍や成長を描いた物語で、2020年4月には、石原さとみさん主演のドラマ化が決定している、人気作品です。
タイトルの『アンサングシンデレラ』は、「アンサングヒーロー」(=縁の下の力持ち)から来ています。「薬局で薬を処方してくれる人」というイメージが強い薬剤師ですが、実は1日に全国で処理される処方箋は約220万枚。みどりの病院では薬剤師ひとりが1日約120人の外来患者を担当しなければならないなど、華やかな医師や看護師の陰で、ハードかつ責任の重い仕事を行っています。
入院患者の投薬状況を確認したり、時には緊急手術に立ち会ったりと、知られざる薬剤師の仕事内容に驚く方も多いのでは。みどりの奮闘ぶりをはじめ、薬剤師の薬局以外での活躍や患者ひとりひとりの思いにも注目です。
●『わたしのお婆ちゃん 認知症の祖母との暮らし』著:ニコ・ニコルソン
主人公のニコは、実家の宮城を出て東京で漫画家をしています。実家は一度、東日本大震災の津波で流されたものの、おばあちゃん(婆ル)の強い希望によって母(母ル)が建て直しました。しかし、ニコが実家に帰っていたある日、母ルは「お母さんと一緒に死のうかと思って」と言い出して……?
『わたしのお婆ちゃん 認知症の祖母との暮らし』(講談社)
東日本大震災による津波で避難生活を余儀なくされた方がいたことは、多くの人が知るところです。母ルと婆ルもそのうちのひとり。婆ルは続く避難生活のなかで元気をなくし、認知症になってしまいます。そして、そんな婆ルとふたりきりで暮らす母ルの苦労や、婆ルの変わりように驚きつつ寄りそうニコの様子が描かれています。主人公のニコは筆者であり、本作品は筆者の実話をもとにしたエッセイです。
「母ルが生活費を入れてくれない」とニコに電話をかけてきたり(実際は入れている)、婆ルは徘徊する可能性があるので母ルも朝早く起きて一日中見ていないといけなかったり……。実話ならではの説得力に、「自分の祖母がもし認知症になったら……?」と考えさせられる作品です。
●『青に、ふれる。』著:鈴木望
『青に、ふれる。』第2巻(双葉社)
主人公の瑠璃子は、生まれつき顔に「太田母斑(おおたぼはん)」という青いアザを持っている高校生の女の子。アザにコンプレックスを抱えながらも、明るく前向きに日々を過ごす瑠璃子ですが、2年生になり新しい担任・神田と出会います。実は彼もまた「相貌失認(そうぼうしつにん)」という、人の顔を判別できない症状を持っていて……?
自分の見た目が気になり出す思春期において、顔にアザがあるという状況は本人にとって重いもの。瑠璃子はアザが原因で不登校も経験しているなど、アザにまつわる具体的なエピソードに触れることで、瑠璃子の気持ちを追体験できます。実は作者の鈴木望さんも瑠璃子と同じ太田母斑の症状があり、人と違うことからくる心の葛藤や、「人に気を使わせてしまっている」という罪悪感を、当事者ならではの目線でリアルに描いています。考えさせられると同時に、瑠璃子や神田の前向きな姿勢とふたりの恋の行方も見逃せません。
* * *
身近なテーマでありつつもあまり深くは知られていない世界について、手軽に知ることができるマンガを3選ご紹介しました。普段は興味のあるテーマを中心にマンガを選んでいる方も、次は「知らない世界を覗ける」という視点で選んでみてはいかがでしょうか。新たな発見や意外な事実に驚きつつ、一気に読んでしまうかもしれません。
(新美友那)
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