『機甲創世記モスピーダ』がBS12で再放送 バイクが変形する「ライドアーマー」はなぜ今も人気?
マグミクス / 2024年7月5日 7時25分
■『モスピーダ』がもたらした人と機械の融合
2024年7月5日(金)26時から、BS12で『機甲創世記モスピーダ』の再放送が開始されます。本作は1983年から1984年にかけて、フジテレビ系列で全25話が放送されたTVアニメです。
『機甲創世記モスピーダ』と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。名曲と名高いオープニングの「失われた伝説(ゆめ)を求めて」でしょうか。そしてエンディングの「ブルー・レイン」でしょうか。可変戦闘機「レギオス」の、流麗な機体のラインを思い出す方もいるかもしれません。
やはり大きなインパクトを残したのは、ライドアーマー「モスピーダ」の存在でしょう。バイクが変形し、パワードスーツとなるモスピーダのインパクトは、当時のロボットアニメのなかでも群を抜いていました。モスピーダよりもはるかに大きな敵の攻撃を素早い動きでかわし、ミサイルやレーザーを撃ち込んで仕留める戦闘スタイルは、敵と戦っているのは「人」だという印象を強く残したのです。
1970年代から80年代にかけてのロボットアニメでは、人間が装着するサイズのパワードスーツといえば『闘士ゴーディアン』の「プロテッサ―」などわずかな例しかなく、リアル色が濃いものとしては、モスピーダが最初の事例となるでしょう。その後に膨大な数が制作された「パワードスーツ」作品の原点としても、モスピーダは新たな時代を作った存在だといえます。
なお、ライドアーマーは全身装着型ではなく、ひざから上に装備する「装甲及び機動倍力ユニット」で、ひざから下はパイロットが着用する「騎乗服(ライドスーツ)」のままとなっています。移動中にそのまま装着することも多いのですが、完全な変形シーンは全話を通じて1度しか放送されていません。現在漫画家として『並木橋通りアオバ自転車店』を連載している宮尾岳先生がアニメーター時代に手掛けた渾身の力作で、実に見ごたえのあるシーンです。それが何話なのかは、ぜひ再放送をご覧になって確認して下さい。
■今も愛され続けるライドアーマー
可変戦闘機「レギオス」も描かれる『機甲創世記モスピーダ』ビジュアル (C)タツノコプロ
ライドアーマーは複数の機種が存在しており、それぞれ武装をはじめとする性能が異なります。主人公の「スティック・バーナード」が使用する第2世代車輌「VR-052Fモスピーダ」は指揮官用とされており、4発のミサイルと60mmビームキャノンを装備しています。もうひとりの主人公である「レイ」は一般兵用の「VR-052T」型を使用しており、こちらはミサイルがない代わりに40mmビーム機銃が備えられています。
女装歌手として活動する「イエロー・ベルモント」が搭乗するのは「VR-041H ブロウスーペリア」。モスピーダよりも旧世代の機体ですが、6連装ミサイルポッドを2門と、両腕には高周波ブレードを装備しており、重火力を誇ります。
元暴走族の少女「フーケ・エローズ」が使用する「VR-038Lバートレー」は実体弾/ビーム兼用型のオートバズーカ1門のみと軽武装の機体で、ブロウスーペリアと同様に旧世代の機体です。
番組後半には、ステルスタイプの「ダークモスピーダ」も登場するなど、存在感を保っていたライドアーマーですが、作品としては主力戦闘機であるレギオスの描写を行なう必要性があるため、割をくっていた印象は否めません。もしライドアーマーだけで構成されていたら、どんな作品になっていたのでしょうか。今の技術や製作スタイルで本気で取り組んだら、かなりすごい作品として仕上がると思えます。
放送当時から多数のプラモデルなどが販売されたライドアーマーは、バイクが変形するパワードスーツというマニア心をくすぐるマシンのためか愛好家は多く、40年以上の年月が経った今でも新作のフィギュアが次々と販売されているのも見逃せません。メカ好きの夢と浪漫が詰まったロボットシリーズ「RIOBOT」ブランドからは、モスピーダとブロウスーペリアにバートレイ(商品表記)のアクションフィギュアが販売され、再販もかかっています。小説『機甲創世記モスピーダ外伝 GENESIS BREAKER』からも「VRS-077F イントルーダー ゲイト」が商品化されており、令和の時代となっても、ライドアーマーの血脈は脈々と受け継がれているようです。
(早川清一朗)
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