1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. ゲーム

『ドラクエ』で全滅すると「所持金半額」はナゼ? モンスターが強奪か、王様の罰金か

マグミクス / 2024年7月6日 21時55分

『ドラクエ』で全滅すると「所持金半額」はナゼ? モンスターが強奪か、王様の罰金か

■全滅で没収される「所持金半額」の行方は?

「ドラゴンクエスト」シリーズで、もっとも直面したくないシーンといえば、「全滅」でしょう。パーティメンバーの全員が倒れると(作品によっては麻痺も全滅条件に含む)全滅扱いになり、王様や教会などのセーブポイントまで戻されてしまいます。

 全滅してもゲームオーバーにならず、復活してやり直せるのが「ドラクエ」の特徴です。しかし、いいことばかりではありません。復活の代償として、所持中のゴールドが半減する……つまり、所持金の半額を失ってしまうのです。

 ゲーム的な観点から見れば、全滅というミスを犯したペナルティとして、デメリットが課せられるのはよくある話。何のリスクもなくやり直せてしまうと、プレイが雑になる恐れがあり、ペナルティの存在は緊張感を維持するために必要かつ有効な手段です。

 しかしそれは、あくまでゲーム的な意味に過ぎません。作中では、どんな理由で所持金が半額になってしまうのか。その理由をあれこれと考えてみるのも、ゲームの世界を身近に感じやすくなる手段のひとつといえるでしょう。

●危険な冒険を支えるのは、勇気と実力……そして「保険」!?

「ドラクエ」の勇者たちは、いずれも壮大な冒険に立ち向かい、数多くの魔物との戦いを繰り広げます。武術や魔法に長け、頼れる仲間がいたとしても、その道のりは決して楽ではなく、命を落とす危険性も小さくありません。

 しかも勇者の冒険は、世界を救う旅路でもあります。その勇者が道半ばにして倒れてしまったら、世界は闇に覆われ、残酷な結末が訪れることでしょう。危険な冒険を、しかし必ず果たさなければならない……そんな勇者を支えるため、ある種のサポート体制が敷かれている可能性は十分あり得ます。

 倒れてしまった勇者やその一行を救出し、安全な場所へと運び、蘇生や治療を施すための動く別動隊がおり、彼らのおかげで全滅後も無事に復活できるのかもしれません。その場合、所持金の半額がなくなるのは、別動隊の運用費や治療などの必要経費として差し引かれているためでしょう。

 本当に死んでしまったら、所持金は全額失いますし、命だって落とします。そんな最悪の事態と比べれば、その「保険」ともいうべき仕組みに、所持金の半額を渡す価値が十分あるはずです。メリットの大きさを考えれば、十分見合った支出といえるでしょう。

■必要経費以外の理由で、「半額」を奪われた可能性も

誰もが避けて通りたいが、いつか出くわしてしまう。それが「全滅」。画像は、ファミコン版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ・・・』

●全滅しても大丈夫、そんな油断を戒める「罰金」!?

 さきほどの「保険」説は、全滅時に救出する仕組みがあり、その必要経費などに「所持金の半額」が費やされる、というものでした。しかし、勇者一行の全滅は世界の危機と同じ意味なので、経費以前に絶対救出しなければならない一大事です。

 仮に救出費用が発生しないとすれば、所持金の半額没収はおのずと別の理由となります。その場合、一種の「罰金制度」という可能性もゼロではないでしょう。

「保険」による救出があると、心強いのは確かです。しかし、「最悪の結果を招かない」となれば、そこに油断や慢心が入り込みます。死なないと分かっていると、ゲームプレイが雑になる……そんな経験を持つ人なら、安心と油断が表裏一体だと分かるはず。

 しかし王様からすれば、慢心して真剣さを失っている勇者に、国の行く末は任せられません。そこで、「全滅されると困るので助けるが、ペナルティを課すことで緊張感を持たせる」と考え、半額没収という罰金制度が生まれた可能性もあります。

 所持金を奪われる勇者側としては、不服のひとつも言いたいところ。しかし王様も、彼らの冒険の成否に命がかかっています。罰金が嫌なら死なないでくれ、と切に願ってのことかもしれません。

●モンスターが奪っている可能性も……しかし、なぜ半額?

 勇者たちが失う所持金の半額が、人間側にわたっているとも限りません。勇者たちは戦いに負けた結果、全滅します。そして、全滅の原因となるモンスターが、その場にいるはずです。

 モンスターに勝てば経験値とゴールドが得られ、たまにアイテムもゲットできるのが「ドラクエ」の世界です。ならば、モンスター側が買った場合も、彼らがゴールドを得る権利はあるはず。勇者たちが所持金を失う理由としては、「モンスターに奪われる」のがもっともストレートで分かりやすい説といえます。

 しかし、この説には大きな疑問があります。もしモンスターが奪うのだとすれば、なぜ「所持金の半額」なのか。保険なり罰金なりは、一定の目安として設けたと仮定できますが、略奪するのに半額だけ残すのはどこか不自然にも思えます。いやしい話ですが、全額欲しいのが人情というものでしょう。

 ここでさらに仮定を重ねると、敵対するモンスターたちは「半分」に留めるという習性や習わしがあるのかもしれません。モンスターたちの頂点に立つ「りゅうおう」も、勇者に取り引きを持ちかけた時、「世界の半分」を提示しました。奪ったり与える時に、「半分」にこだわる習性があるのだとすれば、所持金の半額が残っているのも理解できます。

* * *

 こうした仮説は、ちょっとした遊びに過ぎません。理屈をつけても、別の理屈にはばまれ、絶対の正解とはいかないのが常。だからこそ、さまざまな理由を想像するのは楽しいものです。あなたなりの理由が思いついたら、誰かに伝えてみるのも一興でしょう。

Nintendo Switch版『ドラゴンクエスト』:
(C)1986, 2019 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

ファミコン版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ・・・』:
(C)1988 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

(臥待)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください