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皆が「どっち?」と議論 最終話で主人公「生死不明」で終わったマンガ

マグミクス / 2024年7月5日 17時25分

皆が「どっち?」と議論 最終話で主人公「生死不明」で終わったマンガ

■読切で生存確認?

 マンガ作品の最終話では、主人公がさまざまなドラマを経たのちに、迎える結末が明らかになります。主人公や仲間たちが報われるハッピーエンドが王道の展開ですが、なかには主人公の生死が定かではないままに幕を閉じた作品も存在します。

 今もたびたび話題になる代表例は、マンガ『あしたのジョー』(原作:高森朝雄/作画:ちばてつや)です。身寄りのない風来坊だった主人公の「矢吹丈(ジョー)」がボクシングと宿命のライバル「力石徹」に出会い、戦いに身を投じる物語は、50年以上絶大な支持を受けてきました。

 同作の最終話では、ジョーは世界チャンピオンの「ホセ・メンドーサ」と激闘を繰り広げ、惜しくも判定で敗れてしまいます。そして、すべてを出し切ったジョーがコーナー前の椅子に座り、微笑みながら「真っ白」になった姿が描かれ、『あしたのジョー』は完結するのでした。

 しかし、完全燃焼した様子を「真っ白になったジョー」という形で表現しており、作中では「ジョーが死んだ」とはいっさい説明されていません。ジョーの生死が判然としないまま完結したため、ファンの間では「死んでいる派」と「生きている派」で意見が分かれることになりました。

 この伝説のラストは、バラエティ番組などでも最後のジョーの生死を検証する企画がされるなど、長年議論の対象となります。また、ちばてつや先生が2017年12月27日のTBSラジオ「伊集院光とらじおと」に出演した際には、ラストの解釈について聞かれたちば先生は、「(ラストのページのジョーは)俺はやったぞっていう感じで力がスーッと抜けていくという姿を描いた」「死んでたら笑えないと思うんですよ」「私は(ジョーの)死を一切考えていないです」と、断言していました。

 ただ、ちば先生は同番組内で、疲れているときに最終話の絵を見ると「もしかしてジョー死んじゃったのかなって思う」ということを語っており、描いた本人も解釈が揺らぐことがあるラストのようです。

 ほかの生死が分からないままに幕を閉じたマンガ作品といえば、柳沢きみお先生が手がけた『妻をめとらば』も思い出されます。

 同作は、大手証券会社に就職した主人公の「高根沢八一」が、最高の女性を見つけて結婚することを夢見て社会人人生をスタートさせ、会社の同僚やホステス、結婚相談所などで知り合った女性など、さまざまなタイプの女性と付き合っていく物語です。

 最終話では本命の「崎田」に、女子高生の「あつこ」と二股していたことがバレてしまい、八一は崎田に謝罪して、その場から去ります。絶望の最中で自宅に帰宅して眠りについた翌日、八一は39.4度の高熱が出るほどの重度の風邪を患い、1日中寝込んでしまいました。

 症状が落ち着かないなか、崎田から電話がかかってきて「会いたい」と伝えられたため、八一は無理をして外出しようとしたものの、日々の重労働と病によって玄関で倒れてしまいます。そして、最後は、扉の隙間から八一の手だけが出ているカットで物語の幕を閉じるのでした。

 八一の生死がわからないままの衝撃的な完結で、「過労が影響してそのまま死んだ」と結論づけた読者も多かったのではないでしょうか。しかし、その後に読切で掲載された『妻をめとらば 2005』では、元気に過ごしている八一が描かれています。生死がわからずモヤモヤしていたファンにとって、うれしい続編だったのではないでしょうか。

 また、大人気RPG「ドラゴンクエスト」シリーズを原作にした『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(原作:三条陸/作画:稲田浩司/監修:堀井雄二)のラストも、主人公の生死が明らかにされずに完結しています。

 同作はモンスターに育てられ、勇者に憧れる主人公の「ダイ」が仲間とともに、世界を救う冒険に出る物語で、「大魔王バーン」を倒した後の最終話では黒幕「キルバーン」の策略によって大爆発が発動する危機が訪れます。ダイと仲間の「ポップ」は、爆発元である人形を抱えて、空に飛んで行きましたが、ダイはポップを突き飛ばし、そのまま上空で大爆発が起こるのでした。

 姿が消えたダイは死んでしまったかと思われましたが、終盤で武器職人「ロン・ベルク」が地面に刺さったダイの剣に対し、「その剣はダイのためにだけ作られた生きた剣」「ダイが死ねばこの宝石も光を失い息絶える」と説明します。そして、宝石が光続けている以上、ダイは死んでいないことが判明するのです。

 とはいっても「ふたたび勇者が帰ってくる その日のために…!!」というナレーションのラストカットで完結しているので、本当にダイが生きているのかは不明でした。しかし、このラストの描き方を受け入れるファンは多く、ネット上でも「そもそもゲームのドラクエも『勇者はその後どうなったのかわからない』という結末だから何の違和感もなかった」「まさしくドラクエらしいエンディング」などの声もあがっています。

(LUIS FIELD)

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