『ドラクエ』超有能なのに日の目を見ない呪文＆特技たち　「タイミングが…」「使えるキャラいない」

マグミクス / 2024年7月10日 21時25分

■性能だけでは使われない？　諸事情であまり使われなかった不遇な呪文

「ドラゴンクエスト」シリーズにはさまざまな特技や呪文があります。そのなかには、効果自体は有能なのに、使い手やゲーム進行上の都合であまり使われなかった、不遇なものもあります。

　まず、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の「バイキルト」が挙げられるでしょう。『ドラクエ5』のバイキルトは、「ダメージ」ではなく「こうげきりょく」がアップするため、ほかのナンバリング作よりも強力です。しかし、実は、作中で使う機会が少ないという一面もあります。

『ドラクエ5』でのバイキルトの使い手は、「ビアンカ」や「フローラ」、ニンテンドーDS版から追加された「デボラ」の3人と、主人公の娘、一部の仲間モンスターのみです。

　妻となるキャラ3人は「ジャミ」に石にされてしまい、青年期前半にパーティーを一時離脱し、ラストの魔界突入直前まで戻ってきません。しかも、その間にレベルは一切上がっていません。娘の加入時期も、青年後半期と遅く、仲間モンスターに出番を奪われがちです。

　また本作のバイキルトは、アイテムで補えてしまうという部分もあるのが「日の目を見ない」理由のひとつです。同様の効果が得られる「ファイトいっぱつ」や、仲間全体に効果がおよぶ「たたかいのドラム」やの存在が、バイキルトの出番を少なくさせてしまったのです。

　ほかにも、仕様は歴代最強クラスなのに、あまり使われなかった呪文が、『ドラゴンクエストVI 幻の大地』の「ベホマズン」です。本作のベホマズンは、使用することで馬車内を含む味方全員のHPを全快できます。

　便利な仕様ではあるものの、『ドラクエ6』のベホマズンは、基本的にホイミスライムの「ホイミン」と「ベホマン」しか覚えることができません。転職で覚えることも不可能です。ベホマズンを覚える唯一の個体と考えれば、ホイミスライムは有能に思えますが、それ以上に、HPと攻撃力が低すぎてパーティーに加えるのは現実的ではありません。ネット上にも、「ボス戦で回復するために出したら瞬殺された」「人間キャラが覚えられないのがきつい」という声が多く見られました。

　また、歴代ファンの間で最も「不遇な技」として名前が挙がっているのが、『ドラクエ6』で初登場した「くちぶえ」です。過去作のリメイクでも追加されているので、認知度自体は高いかもしれません。くちぶえはフィールド移動中に使用できる技で、その場でモンスターを呼び寄せることができます。

　経験値稼ぎや「メタル狩り」をするうえでも、この特技は役に立ちます。フィールドを歩き回ってエンカウントするのを待つよりも、くちぶえを使った方が断然早いのです。

　しかし、肝心のくちぶえを覚える使い手に、あまり使い勝手の良いキャラがいません。例えば、くちぶえを覚えるリメイク版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の「遊び人」、リメイク版『ドラクエ5』の「サンチョ」は、パーティーから除外されがちなキャラです。とはいっても、ネット上では「使うと楽しいのにどうしても不遇」「くちぶえ吹いて一発でメタル系が来た時の快感は異常」と、くちぶえの優秀さを評価する声も多くありました。

（マグミクス編集部）