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嬉しい裏切り『グレンダイザーU』は「観たかったもの」が観られそう! OP必見のワケ

マグミクス / 2024年7月7日 6時25分

嬉しい裏切り『グレンダイザーU』は「観たかったもの」が観られそう! OP必見のワケ

■オープニングで予想される今後の展開とは?

 2024年7月5日深夜より、ついにTV放送が始まった『グレンダイザーU』が、早くも話題沸騰です。第1話を視聴した人からはさまざまな意見や推測が出ているようですが、それらをいくつか紐解いていきましょう。

※本記事は『グレンダイザーU』第1話のネタバレが含まれます。

 昨今のTVアニメ作品においては、第1話ではオープニングがカットされ、その分、状況説明用に本編が長くなっているパターンが多く見られます。ところが『グレンダイザーU』ではカットされず、第1話からオープニングが流れました。

 このオープニングが流れることで、その後の展開を予想させるものが映像として観られるわけです。その後の展開を考察する人には欠かせない要素でしょう。確かにオープニングによってわかったことがいくつかありました。

 個人的に筆者が一番驚いたのは、「ダブルスペイザー」に「弓さやか」が乗り込むことを示唆していた点です。本伝である『UFOロボ グレンダイザー』からのファンならばご存知のとおり、本来のダブルスペイザーのパイロットは「兜甲児」、すなわち「マジンガーZ」のパイロットでした。

 これは逆を言えば、甲児はダブルスペイザーには乗らないということを示しているわけです。そうすると甲児の搭乗機はやはり、オープニングにも登場している「マジンガーZ」になると考えられるでしょう。

 事前に『グレンダイザーU』のプロモーション映像が公開された際、首だけになったマジンガーZを持つ「グレンダイザー」の姿が公開されました。これに関しての詳細は後述するとして、ファンのほとんどが映像の内容を受け、マジンガーZは破壊されて甲児はダブルスペイザーに乗る……そう考えていたことでしょう。

 ところが、このオープニングを見ると甲児はダブルスペイザーには乗らず、修理されたマジンガーZに乗り続ける展開が予想されます。そう考えると、往年のファンには胸熱の展開が観られるかもしれません。

 なぜならば、「デューク・フリード」の乗るグレンダイザーと、甲児の乗るマジンガーZの共闘は、ファンならば半世紀近く前から観たかった夢の共演だからです。もしもそのような姿が観られるならば、往年のファンにはこの上ないご褒美といえるかもしれません。

 もっとも、可能性として甲児が「TFO」に乗るという展開もあり得ます。こちらならガッカリするファンはさぞ多いことでしょう。しかし、オープニングにTFOが出てこないこともあり、その可能性は低いことと思われます。

 もちろん事前に公開されていなかった情報は、本編中にもいくつか登場していました。

■ファンの予想を裏切ったマジンガーZの扱い

主人公のデューク・フリード/宇門大介 (C)Go Nagai/Dynamic Planning-Project GrendizerU

 劇中で出てきた情報で筆者がもっとも驚いたのは、「Dr.ヘル」がまだ存在していたことです。そして往年のファンにはなじみ深い機械獣「ダブラスM2」の登場も事前情報にありませんでした。公式HPで、原典の後半から登場するベガ獣が事前に発表されていたにも関わらずです。

 これに関しては、おそらくスタッフのサプライズなのでしょう。ヘルが『グレンダイザーU』の物語にどう関わってくるのか、さまざまな意見があることと思われます。ただ、今回の敵である「ベガ星連合軍」の強大さを演出するために、必要以上に出てこないのではないでしょうか。

 ヘルを第三勢力にする展開だと、どうしてもベガ星連合軍がかすんでしまいます。両雄並び立たず、ではありませんが、最悪の場合、ヘルはベガ星連合軍を強大に見せるためのかませ犬になるかもしれません。なにしろヘルに重点を置きすぎると、作品が『マジンガーZ』になってしまうので、おそらく活躍の場はないでしょう。

 逆に第1話において活躍の場を与えられたのがマジンガーZでした。前述したように首だけの姿になることが事前にわかっていたので、どんな形であそこまでボロボロになるのか気になっていた人も多いことと思います。

 しかし第1話を観る限り、かなりの善戦で納得できた人も少なくないでしょう。円盤獣に負けないほど、「超合金Z」のボディは頑丈な装甲でした。マジンガーZの攻撃が効かなかったのも、バリアで防がれたからという解釈は絶妙でした。そして傷つきながらも円盤獣を1体、撃破するマジンガーZの活躍に胸をなでおろした人も多いはずです。

 結果的に2体がかりで倒されてしまったものの、これには往年のファンも納得できる流れだったことでしょう。結果的に首をもがれるという、関節を狙った攻撃でなければ、マジンガーZは動きを止めなかったわけです。半世紀前に観た、戦闘獣にボロボロにされた時に比べれば、マジンガーZの強さを残した敗北だったといえるかもしれません。

 そしてこの2体の円盤獣をグレンダイザーが瞬殺することで、その圧倒的な強さを見せつけたわけです。悪い言い方ですが、マジンガーZおよび兜甲児は、前座として場を十分に温めたといえるかもしれません。さらに、このリベンジがいつか果たされるとしたら、今回の『グレンダイザーU』への期待は爆上がりというものです。

 個人的には予想以上の第1話を見せてくれた『グレンダイザーU』、今後も毎週を楽しみに視聴していこうと思います。

(加々美利治)

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