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「結末を見届けたかった」「アニメで補完」 「作者死去」で未完の名作マンガ

マグミクス / 2024年7月9日 17時10分

「結末を見届けたかった」「アニメで補完」 「作者死去」で未完の名作マンガ

■作者が亡くなっても作品は生き続ける

 名作マンガのなかには、作者の死によって未完のまま物語の幕を閉じた作品も存在します。例えば「ヤングアニマル」で連載していた『ベルセルク』は連載中の2021年5月に、作者の三浦建太郎先生が急性大動脈解離によって急逝されてしまいました。しかし、三浦先生の高校時代からの親友で漫画家の森恒二先生が監修を務め、作画をスタジオ我画が担当する形で、2022年6月から『ベルセルク』の連載が再開されています。

 とはいっても、完結させるために周りが助力して連載を再開させるのは数少ないケースであり、未完のまま幕を閉じた作品の方が多いでしょう。

 作者の他界によって未完になった作品といえば、『鉄腕アトム』や『ブラック・ジャック』など、数えきれない名作を生み出したマンガ界の巨匠である手塚治虫先生の、『ネオ・ファウスト』は見逃せません。手塚先生は1989年2月に、胃がんによって60歳という若さでその生涯に幕を閉じました。最後まで手がけていたのは、『ネオ・ファウスト』という作品です。

 同作は、50年間研究に打ち込んできた老人の「一ノ関教授」が、突如現れた「魔女メフィスト」に「新しい生命と新しい人生」を与えられ、過去に戻って野望の達成に向けて歩き始めるという物語です。第2部まで描かれたものの、手塚先生の逝去によって結末を迎えることなく終了となりました。

 その後に刊行されたコミックスには、療養中の手塚先生が執筆した下書きが掲載されており、最後まで病に抗って作品を描いていたことがうかがえます。

 手塚先生のほかには、名作少女マンガ『イタズラなKiss』の作者である多田かおる先生の急逝を思い出した人も少なくないでしょう。

『イタズラなKiss』は、1990年から「別冊マーガレット」で連載されていた人気作で、主人公の「琴子」と、彼女が一目ぼれした「直樹」との恋模様が描かれています。高校生から始まり、年齢を重ねて大学生、社会人と進めていくふたりの物語に、釘付けになった読者も多いのではないでしょうか。

 同作は作者である多田先生が1999年に脳内出血で亡くなったことで、未完のまま連載が終了してしまいます。当時を知る読者からは、ネット上で「大きなショックを受けたことを覚えてる。未だに信じられない」「続きが読めないと知って絶望した」などの声があがっていました。

 しかし『イタズラなKiss』の物語は、これで終わりませんでした。多田先生の死から9年が経過した2008年に、TVアニメ版の放送が始まります。多田先生が残した「その後のストーリー」の構想メモをもとにラストも描かれたことで、多くのファンから注目を集めました。

 ほかにも実写ドラマ版が日本(後に実写映画も公開)や台湾、韓国、タイでも制作されており、多田先生亡き後でも、作品が生き続けていることには、感慨深いものを感じます。

■相撲ドラマが話題になったことで再び脚光を浴びた未完マンガ

『鮫島、最後の十五日』第1巻(秋田書店)

 2023年に配信されたNetflixの相撲ドラマ『サンクチュアリ -聖域-』が大いに話題になった際、ネット上で「これが原作なのでは」「重なる部分が多い」と、「週刊少年チャンピオン」で連載されていた相撲マンガ「バチバチ」シリーズにも注目が集まりました。不良少年が相撲を通して成長する姿や、相撲界の慣習や文化をリアルに描いている点など、重ね合わせた人が多かったようです。

 佐藤タカヒロ先生による同シリーズは第1部『バチバチ』、第2部『バチバチ BURST』、最終章『鮫島、最後の十五日』の3部作からなるマンガで、この世を去った大関「火竜」の息子である「鮫島鯉太郎」が力士を目指すという本格相撲マンガです。『鮫島、最後の十五日』で完結間近だったものの、2018年7月に佐藤先生が41歳という若さで急性冠症候群によって亡くなり、未完のまま物語の幕を閉じました。

 彼の急逝を悲しむ人は多く、「41歳って若すぎる…ファンにとって残念でしかない」「間違いなく相撲マンガ史上最高の作品」「結末を読めないのが悔しすぎる」など、嘆く声が相次いでいます。

(LUIS FIELD)

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