「攻めすぎ」「地上波いけるんだ」 2024年の過激「マンガ実写版」ドラマ
マグミクス / 2024年7月27日 21時25分
■主人公の過去がトラウマすぎる…
深夜ドラマの多くは、性的なものや暴力的なものなど、子供には見せられないような作品がいくつもあります。そういった深夜枠では、過激なマンガの実写版作品もあり、2024年にも多数の過激なドラマが放送されました。
●『シークレット同盟』
『シークレット同盟』はLero先生による韓国発の同名マンガが原作で、2024年4月から読売テレビ にて実写ドラマ化されました。
同作は、男性恐怖症と母親の過干渉に悩む「イケメン」女子の「宇吹詩杏(演:松井愛莉)」が主人公です。詩杏を中心に、彼女のストーカーである大学の後輩「東條律子(演:長野凌大)」と、詩杏のバイト先で料理長を務める「蓮見結心(演:長妻怜央)」とのいびつな三角関係を描いています。
詩杏は母親の再婚相手から日常的に性的暴力を受けており、詩杏の彼氏「律樹(同じく演:長野凌大)」が守ろうとしたときに、詩杏の目の前で律樹が再婚相手の男にナイフで刺されました。この経験がトラウマとなって男性恐怖症へとつながっており、作中では男性と触れたときなどにフラッシュバックでこのシーンが流れ、そのたびに血だらけの手や血しぶきが映ります。
また、律子が詩杏に盗聴器を仕掛けたり、隣に引っ越してきたりと、実際に起こると恐怖を感じるシーンが度々出てきました。
ほかにも、キスをされるなど思わせぶりな態度をとっていた蓮見に告白するも振られてしまうシーンや、切ない過去の話などもあり、詩杏に感情移入してしまった視聴者も少なくないようです。SNS上では「5年も想い続けてる相手を他の人に取られたくない気持ちは分かる」「感情移入しすぎて胸が苦しいけど観続けてしまった」といった声が出ていました。
●『さっちゃん、僕は。』
2024年6月からTBSほかにて放送中の『さっちゃん、僕は。』は、朝賀庵先生による同名マンガが原作で、「FANTASTICS」 の木村慧人さんがTVドラマ単独初主演を果たした作品です。主人公「片桐京介(演:木村慧人)」が、遠距離恋愛中の彼女「小山内早智(演:中山ひなの)」がいながらも、アパートの隣人である人妻「国木田紫乃(演:石川恋)」と肉体関係を持ってしまう、背徳的な三角関係を描いています。
『さっちゃん、僕は。』は、1話の冒頭から人妻とのラブシーンが始まるので、開始早々戸惑った人も少なくないでしょう。1話では、京介が上京するときの早智との別れや紫乃との出会いなどが描かれますが、終盤では冒頭のラブシーンの続きが描かれ、激しさを増します。
2話以降もたびたび登場する濡れ場のシーンに、SNS上では「濡れ場の体当たりシーンが多すぎて家で見るには気まずい」「ドラマの序盤からがっつり濡れ場でびっくりした」といった声が出ていました。
激しい濡れ場のシーンだけでなく、浮気を疑いながらも京介に体を差し出す早智の覚悟や、紫乃のせいで早智と行為に及べない京介の葛藤など細かく描かれる心理描写も同作の見どころです。
■絶望の果てに行う復讐劇の行方は?
ドラマ『消せない「私」―復讐の連鎖―』のキービジュアル (C)日本テレビ
●『消せない「私」―復讐の連鎖― 』
2024年1月に日本テレビ系で放送された『消せない「私」―復讐の連鎖―』は、黒田しのぶ先生の『消せない「私」~炎上しつづけるデジタルタトゥー~』が原作です。いじめが原因で人生を台なしにされたヒロイン「灰原硝子(演:志田彩良)」が、復讐を遂げる爽快なリベンジ・エンターテインメント作品です。
硝子は第1話で美容系配信者「徳道仁(演:本郷奏多)」と知り合い、動画にモデルとして出演するようになると、学校で一目置かれる存在になりました。しかし、これが原因で硝子は高校のカースト上位に君臨する「海崎藍里(演:吉本実憂)」に目を付けられ、藍里を含む同級生3人に卑劣な罠を仕組まれて暴行され、その動画をネットにばら撒かれてしまいます。この仕打ちに嫌悪感を抱き、1話から「つらすぎる」と感じた人も少なくないでしょう。
2話以降はその10年後を描いており、硝子がこの同級生3人に対して復讐をしていきます。しかし硝子が行う復讐は、暴力などの短絡的なものではありません。
婚活に励んでいた藍里に好条件の男をあてがい結婚させ、結婚式で夫とは別の男性と子作りをする藍里の映像を流すなど、幸せの絶頂に立たせたところで突き落とす、手の込んだ復讐ばかりが描かれます。SNS上では「ことの発端は胸糞悪いが最後はスカッとする」「気分が悪くなるのに続きが気になって仕方ない作品」と、内容に衝撃を受けつつ高く評価する声も相次ぐ一方で、「復讐相手を幸せの絶頂から突き落としても、彼女の心の傷は癒えないし、デジタルタトゥーは人びとの記憶に残り続ける」と、晴れやかな気持ちばかりではない意見もありました。
(LUIS FIELD)
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