1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. ゲーム

FC版『忍者ハットリくん』 キャラゲーは「クソゲー」が多かった時代、出来栄えは?

マグミクス / 2020年3月5日 7時10分

FC版『忍者ハットリくん』 キャラゲーは「クソゲー」が多かった時代、出来栄えは?

■「クソゲー」の可能性も? ハドソンを信じて購入!

 1986年3月5日に、ハドソンからファミコン用ソフト『忍者ハットリくん』が発売されました。藤子不二雄A先生の原作およびアニメ版を元にして作られた同作は、知名度の高さや『コロコロコミック』での特集に加え、ゲーム性の高さでも人気を呼び、150万本を売り上げました。当時小学生だったライターの早川清一朗さんが、懐かしい記憶を語ります。

* * *

 筆者が子供のころ、TVでは毎日のように藤子・F・不二雄先生か藤子不二雄A先生(※)原作のアニメが流れていました。『ドラえもん』を筆頭に、『パーマン』『オバケのQ太郎』など、数え上げればキリがありません。『忍者ハットリくん』もそのなかのひとつで、1981年にアニメ化され、1987年まで全694話が制作されました。海外でも人気が高く、特にインドでは2013年に新作シリーズが制作され、ハットリくんのオリジナル声優である堀絢子(ほり・じゅんこ)さんが声を当てています。さらなる新作も制作中で、Netflixによる配信が予定されているようです。

 さて、当時の話に戻りますが、小学生時代の筆者はファミコンの情報を得るために、「コロコロコミック」を愛読していました。巻頭のカラーページでしばしば特集されるタイトルが、筆者や同世代にとっての、貴重な情報源となっていたのです。なかでもよく特集されていたのが、『スターフォース』や『スターソルジャー』などの人気シューティングゲームを世に送り出していたハドソンです。ファミコンのカセットはあまりできが良くない「クソゲー」をつかまされることも多かったのですが、ハドソンは比較的良質なゲームを出してくれることが多く、信用度は高いメーカーでした。

 ある日のこと。そのハドソンが『忍者ハットリくん』のゲームを発売すると、「コロコロコミック」に記事が掲載されたのです。一瞬喜んだ筆者でしたが、同時に一抹の不安がよぎりました。なぜならば、ファミコンのキャラゲーは「クソゲー」率がとんでもなく高く、筆者も何度か痛い目をみていたのです。迷いに迷いましたが、最後はハドソンを信じて購入しました。

■熱中したのはボーナスステージ

スマホゲーム『アリス・ギア・アイギス』Twitterで『忍者ハットリくん』のオマージュも (C)Pyramid,Inc. / COLOPL,Inc.

 近所のディスカウントストアで『忍者ハットリくん』を購入した筆者でしたが、ファミコンのやりすぎで親に怒られることが増えていたので、その足で友人宅へと向かいました。

『忍者ハットリくん』は横スクロール型のアクションゲームで、向かってくる敵を手裏剣で倒し、ジャンプでよけながら進んでいくゲームでした。TVアニメのオープニングのアレンジを交えた軽快なBGMに乗り、隠しアイテムを探しながらのプレイはなかなかに楽しく、友人と交代しながら夕方までずっと遊んでいました。

 手裏剣を何回も当てないと倒せないメカ忍を倒すと落とす巻物を取るとさまざまな忍法が使えるようになるのですが、便利な反面うっかりするとひどい目に合うこともありました。移動速度が倍になる影走りの術を使ってつい勢いよく進みすぎて画面下に落ちてしまったり、金縛りの術で相手の動きを止めたけれどもうっかり触れてしまって連続でダメージを受けてしまったりと、ファミコンあるある的なやられ方をしていた記憶があります。

 また、このゲームのなかで一番面白いと感じていたのが、ボーナスステージです。画面内にばらまかれるちくわを取るだけの単純なゲームなのですが、混ざって飛んでくる鉄アレイに当たってしまうとしばらく動けなくなってしまいます。うまく鉄アレイをかわして、どれだけちくわを取れるのかに夢中になりました。

 しばらく経つと道中のステージはさっさと最短でクリアして、ボーナスステージだけを遊ぶようになっていたことを覚えています。それだけできが良いミニゲームだったのです。

 実際に評判は良かったようで、2008年に『忍者ハットリくん』が「iモード」向けにリメイクされた際には、ボーナスステージだけがミニゲームとして『忍者ハットリくん ちくわ大会の巻』として期間限定配信されています。

 また、近年では『アリス・ギア・アイギス』というスマホアプリの公式ツイッターで、2月22日、「忍者の日」に鉄アレイに混じって飛んでくる秘伝の巻物をキャッチする内容の、とてもよく似たミニゲームが公開されました。

 昭和時代の子供たちが楽しんだ『忍者ハットリくん』が、今もなお親しまれている。そこに筆者は懐かしさと、面白さとは不変であることを感じるのです。

※藤子不二雄A先生のAの表記は○にA

(早川清一朗)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください