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BS12で「劇場版スラムダンク4作品一挙放送」 『FIRST』から消えたギャグ要素が懐かしい

マグミクス / 2024年7月27日 20時10分

BS12で「劇場版スラムダンク4作品一挙放送」 『FIRST』から消えたギャグ要素が懐かしい

■破天荒な「桜木花道」が見られる旧劇場版

 フランスの首都・パリでの五輪開催は100年ぶりとなる「パリ五輪&パラリンピック」が始まりました。「史上最強」の呼び声が高い男子バスケットボールの日本代表チームは、八村塁選手、河村勇輝選手らの活躍が期待されています。

 そして多くのバスケファンから愛されているのが、井上雄彦氏の人気マンガ『SLAM DUNK』です。1990年から96年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載され、単行本の累計発行部数は1億7000万部を超える大ベストセラーとなっています。1993年からはTVアニメシリーズ『スラムダンク』(テレビ朝日系)の放映が始まり、ファン層をいっそう広げました。

 井上氏自身が脚本・監督した劇場アニメ『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年)が興収157億円を超えるメガヒット作になったことも、記憶に新しいところです。2024年8月13日(火)からの復活上映も決まっています。

 BS12では、2024年7月28日(日)夜7時からの「日曜アニメ劇場」にて、1994年と95年に公開された劇場アニメ『スラムダンク』『スラムダンク 全国制覇だ!桜木花道』『スラムダンク 湘北最大の危機! 燃えろ桜木花道』『スラムダンク 吠えろバスケットマン魂!! 花道と流川の熱き夏』の4作品が一挙放映される予定です。

■懐かしい声優陣、懐かしいラブコメパート

 今回オンエアされるのは、「東映アニメフェア」の1作品として劇場公開された30分~40分ほどの中編作品ばかりです。旧劇場版第1作となる『スラムダンク』では、湘北高校バスケット部に入部して間もない主人公・桜木花道が、神奈川県大会ベスト8の常連校・武園高校との練習試合に臨むことになります。バスケ部に入るまでは不良だった桜木は、超惚れっぽい性格です。中学時代は女子に告白し、50回連続でフラれたことが明かされます。

 TVアニメシリーズと同様に旧劇場版も、バスケットボール初心者である桜木花道の暴走と失敗の数々がギャグ要素として、大いに盛り込まれています。桜木の憧れの女性・赤木晴子とのラブコメパートの比重が高いのも特徴です。原作コミックのクライマックスとなるインターハイ2回戦の山王工業高校との死闘が繰り広げられる『THE FIRST SLAM DUNK』が、シリアスモード全開だったのとは対照的です。

 また、『THE FIRST SLAM DUNK』は湘北高の「司令塔」である高校2年の宮城リョータの視点から「山王戦」が描かれており、桜木の出番はかなり抑えられていました。桜木の破天荒さを楽しみたいファンにとっては、旧劇場版はその期待に充分に応えてくれる作品になっています。

 もちろん、声優陣はTVアニメシリーズと同じです。桜木花道=草尾毅、赤木晴子=平松昌子、宮城リョータ=塩屋翼、天才ルーキーの流川楓=緑川光、3ポイントのスペシャリストである三井寿=置鮎龍太郎、「メガネくん」こと木暮公延=田中秀幸、安西先生=西村知道の各氏が配役されています。そして、「ゴリ」ことキャプテンの赤木剛憲は、2022年に亡くなった梁田清之氏が演じています。

■「あきらめたら…」と並ぶ、もうひとつの名言

劇場版第2作『スラムダンク 全国制覇だ!桜木花道』。インターハイ予選の激闘のなかで、桜木花道の「リバウンド」の才能が開花する  (C)井上雄彦・アイティープランニング・東映アニメーション

 TVアニメシリーズのスピンオフ的な位置づけとなっている旧劇場版『スラムダンク』ですが、第2弾となった『スラムダンク 全国制覇だ!桜木花道』はインターハイ予選となる古豪・津布武高校との熱戦がじっくりと描かれ、見応えがあります。

 それまで反則続きで途中退場を繰り返していた桜木花道は、この一戦で「リバウンド王」としての才能がついに開花。なんと、神奈川県大会のリバウンドの個人新記録に迫ります。観客たちも桜木の奮闘ぶりを認めるという、感動的な展開となっています。

 安西先生の「あきらめたら そこで試合終了ですよ」は『スラムダンク』の名言として知られていますが、『全国制覇だ!桜木花道』では「リバウンドを制する者は、ゲームを制す」という格言が語られるシーンがあります。キャプテン・赤木剛憲が桜木の潜在能力を引き出したこのセリフも、ぜひチェックしてみてください。

 桜木の驚異的な身体能力が可能にした初期の必殺技に、「ふんふんディフェンス」があります。第1作『スラムダンク』に続いて第2作『全国制覇だ!桜木花道』でも、桜木の「ふんふんディフェンス」が披露されます。ギャグマンガっぽい「ふんふんディフェンス」も、リアリティを徹底追求していくようになった原作コミック『SLAM DUNK』から消えていった表現でしょう。

【見出し】バスケの競技人口を増やした『スラムダンク』の功績

 原作者の井上雄彦氏が監督した『THE FIRST SLAM DUNK』は、実際のプレーをモーションキャプチャしたCGアニメとして、大変な迫力がありました。伝説の一戦「湘北対山王」を現実に会場で観戦しているような没入感が味わえました。

 対するTVアニメ版や旧劇場版は、原作にはないオリジナル要素もかなり含まれ、バスケットを始めたばかりの桜木花道を中心にしたライトな青春ドラマとしての楽しさがあったように思います。ギャグ表現やラブコメ要素がふんだんに盛り込まれたことで、若いファン層をより広げることになったのではないでしょうか。

 コミック&アニメ版『スラムダンク』の人気によって、日本のバスケ熱は大いに高まりました。バスケの競技人口は確実に増え、2016年には国内のプロバスケットリーグ「Bリーグ」が始まっています。そして、『スラムダンク』の連載終了後に生まれた八村選手らが、今回のパリ五輪日本代表チームの中心となっています。

 男子バレーボールの日本代表である石川祐希選手、髙橋藍選手らはバレーボールマンガ『ハイキュー!!』を愛読していることが知られています。マンガやアニメは、スポーツ文化にも多大な影響を与えていることは間違いないでしょう。

(長野辰次)

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