「マジで終わり?」「8年経ったぞ」 好評だけど「続編」がなさそうなマンガ実写版
マグミクス / 2024年8月11日 21時25分
■『キングダム』の「合従軍編」は観られるのか
これまで数多くのマンガの実写版が制作され、好評を得てヒットすると続編が作られることもありました。しかし、「るろうに剣心」(原作:和月伸宏)シリーズのように原作ラストのエピソードも描き、完結までたどり着いたものは少なく、続編は作られるも原作のストックはかなり残ったままというケースも多々あります。
最近では2019年の1作目から絶賛を受けてきた実写「キングダム」(原作:原泰久)シリーズは4作目『キングダム 大将軍の帰還』が、「最終章」と銘打たれて公開され、内容的にもここで終わってもおかしくないラストを迎えました。ただ、4作かけて既刊72巻ある原作の16巻までしか実写化されておらず、その後の「山陽の戦い」や「合従軍」のエピソードの映像化を望む声は少なくありません。
一部ネットニュースで続編があるかもしれないという報道があり、またシリーズを手掛けた佐藤信介監督が、2024年7月から11月にかけて山口県宇部市で「大型時代劇映画」の撮影を行うことも発表されていることから、「『キングダム』実写版はまだまだある」と考えているファンも多いようです。もし続編があるなら近いうちに情報解禁もありそうですが、どうなるのでしょうか。
近年好評を博し映画3作が制作された『東京リベンジャーズ』(原作:和久井健)も、3作目『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦』のラストを見る限り「完結」と考えてもよさそうですが、31巻で完結した原作に対し8巻の途中までしか実写化されていません。『血のハロウィン編 決戦』の公開舞台あいさつで、主演の北村匠海さんが「このキャストで集まることは最後だと思う」という旨の発言をしていたものの、公式にはっきり完結とは発表されていないため、その後の「聖夜決戦編」「天竺編」の実写化も期待されている状態です。
実写版が3作目で完結の場合、タイムリープを繰り返す主人公の「花垣武道(演:北村匠海)」が命がけで守ろうとするヒロイン「橘日向(演:今田美桜)」を、彼女を守るためとはいえ自らふった状態のまま終わることになります。悪役「稀咲鉄太(演:間宮祥太朗)」の真の狙いも実写版では不明となっており、原作を読んでいなくともモヤモヤして続きが観たい方も多いのではないでしょうか。
■8年も経ってしまった人気ゾンビ映画
『銀魂2 掟は破るためにこそある』ポスタービジュアル (C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会
そのほか、実写映画2作が大ヒットし、dTVで配信されたドラマも絶賛された実写「銀魂」(原作:空知英秋)シリーズは、2018年の『銀魂2 掟は破るためにこそある』以降、続編に関して6年間、音沙汰がありません。メインの万事屋の3人、「坂田銀時」役の小栗旬さん、「志村新八」役の菅田将暉さん、「神楽」役の橋本環奈さんのほか、岡田将生さん、長澤まさみさん、柳楽優弥さん、吉沢亮さん、中村勘九郎さんと、今やスケジュールを抑えることすら難しそうな豪華キャストがそろった作品だったため、なかなか続編制作は難しそうです。
ただ、2024年6月には実写版を手掛けた福田雄一監督が、自身のX(旧:Twitter)で「実写が成功だった漫画原作」というアンケートで『銀魂』が1位となったネットニュースを引用し、「続編が出来るといいなあ、なんて、いまだに考えております」とコメントしたほか、7月には実写映画「ちはやふる」(原作:末次由紀)シリーズ3作を観たことをつぶやき「銀魂も決着つけないとな!と思った」と語っています。
ほかにも「桂小太郎」役の岡田将生さんが、7月にInstagramで撮影時の桂の姿を投稿したため、一部で「もしかして続編の予定ある?」「匂わせかな」と話題になりました。制作決定はしていないとしても、監督に意欲があるのであれば、いつか映画3作目が実現するかもしれません。続編でどのエピソードを描いて欲しいか、という点に関しては「吉原炎上篇」「かぶき町四天王篇」「柳生篇」「竜宮篇」の名があがっていたほか、「長編の実写映画化じゃなくて、日常回の1話完結ドラマを1クールとかやってほしい」といった意見もありました。「神威」や「柳生九兵衛」「月詠」といった、まだ登場していない人気キャラを誰が演じるのかも気になるところです。
2016年に公開され、海外でも好評を得たゾンビパニックホラー『アイアムアヒーロー』(原作:花沢健吾)の実写映画は、続編を望まれながらすでに8年が経過してしまいました。映画は主人公「鈴木英雄(演:大泉洋)」たちが、「ZQN(ゾンビ)」の大群とショッピングモールで戦ったのち脱出した、原作8巻までで終わっています。
さえない漫画家アシスタントの男、英雄が名前の通り「ヒーロー」になるまでの物語としては、この映画1作だけでもきれいに終わっているとも考えられるでしょう。しかし、気になるのはZQNに噛まれて感染するも人は襲わない、特殊な状態になった女子高生「早狩比呂美(演:有村架純)」の存在です。映画の後半は比呂美は無表情の意識混濁状態となっており、有村さんは一言も発さずに演技をしていました。
原作では、比呂美はその後看護師「小田(演:長澤まさみ)」の手術によって意識を取り戻し、高い身体能力やZQNとの交信能力も手に入れて重要な活躍を見せるのですが、映画では中途半端な謎の状態のままになっています。また、物語後半の中心人物となる漫画家「中田コロリ」も、原作でモデルになっていたと思われる片桐仁さんがそのまま演じており、彼の活躍も見たいところです。
8年も経ったため、有村さんが引き続き女子高生役というのは難しそうですが、SNS上では「映画オリジナルシナリオで続編でねぇかなー」「今からでも続編作って欲しい、オリジナルストーリーで」と、独自の続編を望む声もありました。原作者の花沢先生も太鼓判を押した実写版だけに、続きがあれば盛り上がりを見せそうです。
(マグミクス編集部)
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