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アニメ版で続きありがとう!「作者死去」で未完になった悲しき名作マンガ

マグミクス / 2024年8月15日 17時45分

アニメ版で続きありがとう!「作者死去」で未完になった悲しき名作マンガ

■スピンオフで結末を迎えた作品も?

 多数のマンガのなかには、無事に最後まで描かれた作品もあれば、読者を獲得できずに打ち切りになる作品、さらに作者が不慮の事故や病によって他界してしまい、結末が描かれることなく未完で終わらざるを得なくなったマンガも数多くあります。ファンとしては結末を見る可能性を失ってしまうことほど、悲しいものはありません。

 たとえば2016年から「ヤングガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載が始まったマンガ『たとえ灰になっても』も、作者の死去で完結できなかった作品のひとつです。

 同作は、主人公の高校生「四宮良真」が、難病の妹を救うために医療費の10億円を集めようとする最中、「天使クロエル」の画策によって死亡し、美少女に変化した良真が死後の世界で開催される「デスゲェム」に強制参加させられるという物語です。「本名がバレてしまうと灰になる」という命をかけた戦いが始まり、良真は勝者が得られる「大金」と「元の姿での蘇生」を目指して奔走します。

 人気作として好評のなか連載されていましたが、残念なことに作者の鬼八頭かかしさんは2019年2月2日に逝去されました。1月26日に鬼八頭さんは公式X(旧:Twitter)にて、「発作性房室ブロック」という病気であることを語り、ペースメーカーを埋め込む手術を勧められたことを明かしていました。

 この訃報にファンからは「作品をガッツリ追ってた身としては悲しすぎる知らせ」「美少女に変化させられるゲェム参加者の見た目がかわいくて、エログロも強めで本当に最高な作品でした」「絶対に続きが読めないという事実がツラすぎる……」など悲しみの声が続出しました。

 ちなみに、同作はスピンオフの『すべて灰になっても』(原案:鬼八頭かかし/原作:辻森惺/作画:鮭no.マリネ)が描かれ、全5巻で一応完結を迎えています。

 また、誰もが知る昭和の名作であり、アニメや劇場版にもなった松本零士さんの代表作『銀河鉄道999』も、実は未完で終わった作品でした。

 SFマンガの金字塔である同作の、主人公の「星野鉄郎」とヒロインの「メーテル」による宇宙旅行は、世代を超えて多くの人を夢中にさせています。マンガはいわゆる「アンドロメダ編(1977年~1981年)」と、「エターナル編(1996年~1999年)」の2度にわたって連載されました。

 さらに2018年には松本さんの生誕80周年をきっかけに、3度目となる鉄郎の「銀河鉄道999」での旅を描いた『銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー』(原作、総設定/デザイン:松本零士/作画:島崎譲)の連載が「チャンピオンRED」(秋田書店)にて始まります。

 しかし、2023年2月に松本さんは急性心不全で亡くなり、待望の続編は未完の状態になってしまいました。

 未完のまま終わり、と決まったわけではなく、チャンピオンRED」2022年9月号掲載分の第47話以降休載状態ですが、ファンの間では「今は一応休載状態みたいだけど、松本先生がいないなかで続きが公開されることはあるのだろうか」「正直、未完のままでも松本先生らしいというか、作品としても悪くない気がしている」など、さまざまな声があがっていました。

 もし作画担当の島崎譲さんが、松本さんから構想を聞いているのであれば、続きが読める可能性はゼロとも言い切れません。果たして最新話が描かれることはあるのでしょうか。

■「伝説のスーパーロボット作品」の未完がアニメで復活?

『ゲッターロボアーク』第1巻(双葉社)

『デビルマン』や『ハレンチ学園』など、多彩な名作マンガを手がけた永井豪さんと石川賢さんの共同原作によって誕生したTVアニメ『ゲッターロボ』は1974年に放送され、マンガ版が石川さん執筆で「週刊少年サンデー」(小学館)にて連載されました。このふたりによって生まれた原作は、のちに「ゲッターロボサーガ」というマンガシリーズとして描かれることになります。

 マンガ版はアニメと同じく『ゲッターロボ』から始まり、『ゲッターロボG』『ゲッターロボ號』『真ゲッターロボ』『ゲッターロボ アーク』の順で描かれました。

 マンガ版『ゲッターロボ』はアニメ版とほぼ同じストーリー展開で、パイロットである「流竜馬」「神隼人」「巴武蔵」の3人の合体によってゲッターロボを完成させ、悪党である「恐竜帝国」と対峙するという物語です。

 その後も続編や前日譚などが描かれるも、最新シリーズの『ゲッターロボ アーク』は「スーパーロボットマガジン」(双葉社)が廃刊となったために、2003年に「第一部 完」という形で一度物語に幕を閉じました。そして、2006年に石川さんは病によって逝去されてしまい、結局、『ゲッターロボアーク』は未完になってしまったのです。

 しかし、2021年7月からTVアニメシリーズの最新作として『ゲッターロボ アーク』の放送が始まり、ラストでは、マンガ版で描かれた最後のコマ以降の場面も描かれました。マンガ版も追っていたファンからは「変に肉付けして終わらせようとせず、原作を生かしつつもゲッターらしいラストだった」「アニメ版は原作の補完も多く、完成度としては大満足」「『故・石川賢先生に捧ぐ』とテロップが出た時はマジで感動した」「令和にゲッター……最高でした」など好評の声が相次いでいました。

(LUIS FIELD)

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