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『呪術廻戦』クズ野郎グランプリ 筆頭候補はシビれるほど性悪←だがそれが良い!

マグミクス / 2024年9月9日 12時10分

『呪術廻戦』クズ野郎グランプリ 筆頭候補はシビれるほど性悪←だがそれが良い!

■「三歩後ろを歩かれへん女は…」がブーメランで返ってきた痛快っぷり

 2024年8月、超人気マンガ『呪術廻戦』の連載が、同年9月30日発売の「週刊少年ジャンプ」2024年44号で完結すると発表されました。この記事を書いている時点では、すでにあと3話です。

 このマンガの魅力のひとつは、「性格が悪いキャラクターがいっぱい」ということでしょう。人の負の感情が集積した「呪霊(じゅれい)」を退治する物語であり、敵も悪知恵に長けているため、お人好しは限りなく生きづらい世界です。主人公の「虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)」は、とてつもなく頑丈だから死んでいないだけです。

 前もってお断りしておくと、この記事では「TVアニメに未登場」のキャラクターに言及しています。原作コミック未読で、今後のアニメ版のネタバレを見たくない方は、そっとブラウザの「戻る」ボタンを押して頂ければ幸いです。

 さて性格悪いキャラの筆頭に挙がるのが、「禪院直哉(ぜんいん なおや)」でしょう。公式の第4回人気投票では5位にランクインし、6位の「脹相(ちょうそう)」や映画版の主人公「乙骨憂太(7位)」に倍近くの差をつけての愛されっぷりです。

 御三家のひとつ、禪院家26代当主の息子であり、特別1級術師の等級を与えられ、家柄、実力ともに文句なしです。身長も180cm以上でつり目のイケメン、そのような外ヅラの良さを言動がすべて台なしにしてくれるのがたまりません。

 そもそも禪院家は、呪力のない「禪院真希」を人間扱いしないようなヒドい家風です。直哉は思い出語りで「寂しいなぁ 昔みたいにイジメたろか」と、時系列をさかのぼって人でなしだったと自白しています。

 ひと味違うのは、身内に対しても容赦ないことです。禪院家の幹部「甚壱(じんいち)」に対して「(当主になるには)顔がアカンわ。(兄弟の)甚爾(とうじ)君と逆やったらよかったのに」とナチュラルに煽りました。また脹相には「弟よりデキの悪い兄なんか居る意味ないやろ 首括(くく)って死んだらええねん」とまで言い切り、全世界の兄にケンカを売っています。

 もっとも素晴らしいのが「(真希に対して)三歩後ろを歩かれへん女は背中刺されて死んだらええ」という炎上では済まない発言が、まさに三歩後ろを歩いていた女性にトドメを刺されるオチで回収されたことです。人の心とかないんか? という言動だらけで、キッチリ報いを受ける生きざまは、もはや性格悪い業界のエリートといえるでしょう。

■現代最強ゆえの舐めプ、悪意を成長させる呪霊

人間の魂と身体をオモチャにする術式「無為天変」を操り、劇中屈指の大量虐殺をした呪霊の真人。虎杖悠仁にとって大切な人々の命を次々と奪った 「呪術廻戦 渋谷事変 6」 Blu-ray 初回生産限定版(東宝)

 次に「五条悟」は、自他ともに認める現代最強の術師にして、日常的に付き合う相手すべてに「性格悪い」的なことをいわれる人です。とはいえ、特級術師として日本各地を飛び回り、その合間に先生として生徒の面倒を見たり、虎杖悠仁の助命をした上に呪術の基本を指導したり(ビデオを見せていただけ、とも言います)一応やるべきことはやっています。

 ただ、学校にあるはずの「宿儺(すくな)」の指がなかったといわれ、「マジで? ウケるね(笑)」「それ回収するまで帰ってきちゃ駄目だから」と生徒をムカつかせた軽口は天下一品です。無責任というわけでもなく、何かあればすぐに助けに行ける能力を持っている裏返しでもあるのでしょう。

 五条は本人が強すぎて、世の中すべてをナメ切っています。呪霊の最強格である「漏瑚(じょうご)」が領域展開しようというとき、わざわざ虎杖を見学に連れてきた上に「大丈夫でしょ だって君弱いもん」と煽り散らかし、その言葉どおりに難なく撃破……までは良かったのですが、取り逃がしたおかげで、後に「渋谷事変」では、味方側に洒落にならない数の犠牲者が出ています。

 メタ的に言ってしまうと「そこで漏瑚を倒すと、話が面白くなくなる」のでしょう。五条は舐めプ(舐めたプレイ)しがちという意味で性格が悪くはありますが、ストーリーの都合に振り回されたのかもしれません。

 さて第3の候補となる呪霊「真人(まひと)」は、人気ランキングでは12位であり、ガチに嫌う人が多そうです。禪院直哉のような愛され要素がほとんどなく、かつ出番が多かったため「ムカついた期間が長かった」ことが大きいのでしょう。

 その素性は、人が人を恐れ憎む負の感情から生まれた特級呪霊であり、心の底から人間という存在を見下しています。映画の鑑賞や読書をたしなんでいますが、すべては人を苦しめるための前準備です。「俺達は理性を獲得したかもしれない でもそれは(人を欺き殺したい)本能に逆らう理由にはならないよ」とも言っているので、歩み寄りようがありません。

 しかも術式の「無為天変」は、相手の魂に触れて肉体ごと変形できる、要は「触れるだけで人間を怪物に改造でき、元に戻せない」というタチの悪さです。そのむごたらしさは、例えばTVアニメ2期「渋谷事変」を観た人であれば、何千人もの改造人間が詰まった満員電車を送り込み、大虐殺を繰り広げたシーンが脳裏にこびりついているでしょう。

 さらに、初めは生まれたての子供のように興味本位で人を殺し、天敵の虎杖と出会ってからは、相手が心に傷を負う大切な人間を狙って手をかけるなど「成長」していました。子供の無邪気ゆえの残虐性と大人の狡猾な悪意の塊を併せ持つ、マンガ史上希に見る胸糞悪さではないでしょうか。

 そのような真人を通過した「呪術」読者にとっては、ラスボスにあたる「偽夏油」や「両面宿儺」は、一般的な物さしでは残虐非道のはずですが、性格が悪いとは思えなかったかもしれません。これらふたり(ひとりと一体?)は、原作全般に関わるキャラのために今回は省略させていただきます。

 こうして俯瞰すると、呪霊でもなく最強でもなく、特に理由もなく他人を平等に見下していた(除く伏黒甚爾)禪院直哉のクズっぷりが光り輝いています。直哉、おまえがナンバーワンだ!

(多根清史)

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