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『ガンダム』ブライトは薄氷の勝利だった? WB最モテ女子「ミライ」をめぐる四角関係

マグミクス / 2024年9月12日 6時35分

『ガンダム』ブライトは薄氷の勝利だった? WB最モテ女子「ミライ」をめぐる四角関係

■カムランはあっさり振り切った

『機動戦士ガンダム』でしばしば描かれるのが、人と人の心が触れ合ったときに起こる悲劇です。「アムロ・レイ」と「ララァ・スン」の出会いはララァの死という結果となり、「シャア・アズナブル」とアムロの心に決して消えない傷を生みました。

 ほかにも「カイ・シデン」と「ミハル・ラトキエ」の悲劇など、恋愛関係に至らずとも戦争という過酷な状況下での人間性や選択、成長は重要なストーリーラインのひとつとなっており、「ミライ・ヤシマ」の恋愛もまた、例外ではありませんでした。

 ミライと「ブライト・ノア」は、物語の最序盤、サイド7の脱出時に知り合ってからの付き合いとなります。そして物語序盤から中盤にかけてふたりの関係には、特に恋愛要素は見られません。ブライトが体調を崩した際にはミライに代理艦長を頼むなど、ともに生き延びようとする戦友としての信頼感の方が前面に出ていたように思えます。

 ふたりの関係が大きく変化したのは、ジャブローでホワイトベースに加わった新たなクルー「スレッガー・ロウ」からミライへのアプローチが始まったことと、かつてミライの婚約者であった「カムラン・ブルーム」の登場からです。

 シャアが座乗する機動巡洋艦「ザンジバル」による追撃を避けるため、中立コロニーであるサイド6に入港したホワイトベースは臨検を受けることになりました。その際に監察官として現れたのがカムランだったのです。ミライも当初は再会を喜び、腰に手を当てられ、寄り添われても嫌がるそぶりを見せていません。対してブライトはこの様子を少し疎ましげに見ており、ここでブライトがミライに対し好意を寄せていることが明らかとなるのです。

 しかしカムランのアプローチはうまくいきませんでした。どこか戦争を他人事ととらえているカムランに対し、ミライは「リュウ・ホセイ」をはじめとする多くの仲間を失いながら戦い続けてきた戦士でもあるのです。どこまでも父親の力を頼むしかないカムランを見て、あまりにも頼りなく感じるのは当然といえるでしょう。

■もしスレッガーが生きていたらどうなったのか

大人になってから改めて見返すと、スレッガー(左)とミライの関係も相応に深いことがわかる。『閃光のハサウェイ』場面写真配布キャンペーン「ノア家のアルバム」より (C)創通・サンライズ

 ミライに見切られたカムランは15年後に「男」を見せますが、そこはいつか別の機会に語るとしましょう。

 カムランの脱落後、問題となったのがミライとスレッガーの関係性です。実のところ終盤に至ってもミライはブライトに対する愛情表現を見せていません。ミライはカムランとの関係がこじれかけた際、スレッガーが割って入ってくれたことから興味を抱くようになり、軽い恋愛感情を抱くことになります。このあたりはかなり展開が早く、『ガンダム』の放送短縮が影響しているものと思われます。もしじっくりと描かれていたら、どのようなストーリーになっていたのかは興味深いところです。

 第36話「恐怖! 機動ビグ・ザム」でスレッガー機が損傷したと聞いたミライは、見て分かるほどはっきりと動揺を見せています。ミライに意味ありげな視線を送られたブライトは、彼女の気持ちを察して「きみの気持ちはわかっている。僕はいつまでも待っているよ」と伝えます。自分の気持ちよりも、相手の気持ちを最優先した実に男前なセリフです。ミライのブライトに対する恋愛感情も、この言葉でググっと上がったのではないでしょうか。

 ブリッジを離れたミライはスレッガーから母親の形見と称する指輪を受け取り、キスを交わします。いつ命が失われるかわからない戦場では、愛しているならすぐに気持ちを伝えなければいけないことを示す名シーンといえるでしょう。

 結局、スレッガーは「ビグ・ザム」に特攻して命を散らし、ミライの恋もまた悲恋に終わります。戦後はブライトと結婚したミライでしたが、もしここでスレッガーが生きていたらどうなっていたのでしょうか。

 お嬢様育ちのミライにとって、野性的なタイプのスレッガーは今まで出会ったことがないタイプかもしれません。そうした荒々しさというのも、いわゆるモテ要素のひとつではあるので、戦場という人の本能がむき出しになる場所なら、恋愛関係は継続していたのではないでしょうか。

 しかし戦争が終わり、落ち着いた生活を送るとなると、生真面目で芯の強いブライトの方が魅力的な男性に思えるのも確かです。おそらく戦後はスレッガーと別れブライトとくっつくことになるのではないでしょうか。

 放送から何年経ってもこういったIFを考えたくなるのが、『機動戦士ガンダム』の魅力なのでしょう。

(早川清一朗)

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