【漫画】有休を取らせない上司のパワハラを淡々と論破！ 理不尽を逆手に取った女性社員に「スカッとした！」【作者インタビュー】

■上司に立ち向かう女性が「かっこいい！」

　女性社員の「佐山さん」が有給休暇を申請すると、上司から却下されてしまいました。病院に行くためだと目的をはっきり伝えますが、自己管理がなってないなどの理由で、まったく聞く耳もってもらえません。すると佐山さんは「ありがとうございます」と言い出し、さらに反撃を開始して……。

　ponさん（@comicpon）による創作マンガ『有給休暇却下に負けない彼女』がX（旧：Twitter）上で公開されました。いいね数は2.6万を超えており、読者からは「パワハラにはコレぐらい強気でOK」「スカッとした！」「有給休暇は従業員の権利だから、却下（権利侵害）したらアウトです」などの声があがっています。

　漫画家として活動しているponさんは、SNSでマンガを投稿しています。マンガアプリ「comico」では、いろいろあって屈折してしまった女子中学生の日常を描いた『屈折くぅちゃん。』を連載していました。
現在はKindleインディーズにて、一発逆転（?）で幸せになる人々の姿を描いたマンガ『最後はハッピーになる話』を配信しています。

　作者のponさんにお話を聞きました。

ーー上司に負けない佐山さんの姿にとてもスカッとしました。今作『有給休暇却下に負けない彼女』を描いた理由や、生まれたきっかけを教えて下さい。

　もともと、1ページマンガとして描いていたマンガシリーズのなかに、『有給休暇に負けない彼女』の話がありました。ありがたいことにこのときも、思った以上の反響をいただいておりました。

　今回のマンガシリーズは、それとは別に描き始めたマンガなのですが、そのうちなにか新しい要素を入れたくなりまして、いっそのこと１ページマンガで描いた題材を、リメイクのような形で描いてもいいのではないかと思いましてこのような形になりました。そうしたら、さらにたくさんの反響をもらったのでうれしかったですね！

ーー今作を描くうえで工夫した点や、お気に入りのシーンやセリフなどはありますか？

　通常のマンガと違って、ほぼ同じ場面で描かれる話なので、場面転換などを行わない状態で物語を完結する必要がありました。構図を変えなくてもすむようにして、なおかつ最後まで読める形にするのに細かい工夫が必要でした。

　また、１ページマンガで描いていたときは、さまざまな指摘やつっこみがあったので、そのあたりも含めて改良した感じです。あとはページ数が増えた分、多少の遊び要素なども付け加えていたりします。楽しい部分です。

　「特にここが！」というほどのお気に入りのシーンやセリフはないのですが、佐山さんぐらい平然と問題に対して対処できたらいいのになぁと思っているので、そういう生き方というか強さが、願望としてあるんだなぁと思ったりします。

上司の理不尽な発言に対して女性が歓喜した理由とは？（ponさん提供）

ーー強烈な存在感の女性社員の佐山さんに対して読者の方から多くの反響がありました。制作時にこだわった点や、もしキャラクターの細かい設定などがあれば教えていただきたいです。

　たくさんのコメントをいただき、すごくうれしかったです。当時、最も反響があった回だったと思います。

　以前描いた１ページマンガのほうでは、佐山さんが上司とのやりとり（対決）を継続していたので、描いているうちに、「どうして普通はなかなか言えないことを、こうも平然と言ってしまえるのか？」「そういう人の人生にはどんなことがあったのだろうか？」と思ったりすることはあります。

　反響があると続くものなので、そうしているうちに佐山さんの背景が細かく設定されていくことになると思います！

　こだわった点としては、最近、なにかこう、つらいことやきついことを描くのがしんどくなっていたので、みんながほっとできる話、スカッとする話、安心して読める話、できれば笑いながら、少しでも前を向いていけるようなマンガにしたいなと思っています。

　クセのあるマンガですが、気楽に楽しんで読んでもらえたらうれしいですね！

（マグミクス編集部）