『ガンダム』ジオン軍の顔「ザク」と1話だけの「旧ザク」はどれほど違うものなのか?
マグミクス / 2024年9月27日 6時35分
■モビルスーツの最高傑作「ザク」とその原点「旧ザク」の違いは?
『機動戦士ガンダム』に登場する、ジオン軍の量産機「ザク」は、さまざまなバリエーションに派生するほどの名機です。そのおおもと、原点がいわゆる「旧ザク」になります。モビルスーツ史において最重要なこの両機の違いはいったいどんなところなのでしょうか。
まず、旧ザクと呼ばれるモビルスーツは、正しくはMS-05「ザクI(ワン)」であり、一年戦争で大いに運用されたザクはMS-06「ザクII(ツー)」です。劇中ではザクといえば「ザクII」であったため、以下、ザクIを「旧ザク」、ザクIIを「ザク」と表記します。
●旧ザクとザクのカタログスペックや兵装の違いは?
旧ザクとザクの見た目は、劇的に変わったかというとそうではありません。カタログスペックを見てみると、旧ザクの身長は17.5m、重量は65.5t、これに対しザク(F型)は身長17.5m、重量56.2tといわれ、軽量化されています。
また、旧ザクのジェネレーター出力は899kw、スラスター推力は4万0700kgに対し、ザクは976kw、4万3300kgと当然ながら向上しています(それぞれ数値には諸説あり)。
そして兵装はというと、丸腰の旧ザクで「ガンダム」に特攻した「ガデム」のイメージがありますが、両機ともに「マシンガン」「バズーカ」「ヒートホーク」となっています。
以上のように、数値や兵装では違いが分かりにくいものの、ビジュアルにその差がわずかにみられます。たとえば、ザクは機体の熱を逃がす動力パイプがむき出しになっています。旧ザクは、この動力パイプが内蔵されていたため、ジェネレーター出力が低く、稼働時間が短かったようです。
そして、肩にも違いがあります。旧ザクの左肩は丸みを帯びた形態をし、右肩は角ばっていて、そして武装などは何もありません。これに対しザクは、左肩にスパイクアーマー、右肩にシールドを装備しています。これは、連邦軍がモビルスーツを開発することを想定し、「キシリア・ザビ」の命令のもと装備することになりました。
このように、宇宙世紀0074年に試作機がロールアウトした旧ザクは、その3年後に、より実戦に向けた我々のよく知る「ザク」となったわけです。
■実際に旧ザクが描かれたシ-ンに見るザクとの性能差は?
いわゆる「旧ザク」から得られたデータなどをもとに上位互換の「ザク」が開発された 「HG 1/144 ザクI」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
●登場シーンはわずか……もっと見たかった旧ザク!!
TVアニメ『機動戦士ガンダム』のザクは、物語の最後である一年戦争末期まで登場しますが、旧ザクの見どころは序盤のたった1話です。
「シャア・アズナブル」は、スペースコロニー「サイド7」の偵察などで3機のザクを失い、増援物資を受け取るためガデム艦長の補給艦「パプア」と接触しました。これを見つけた「ホワイトベース」は、「ガンダム」の「アムロ」を出撃させ、戦闘となります。ガデムは自ら旧ザクに搭乗し、補給を手伝うものの、パプアは撃沈されてしまいました。
帰る場所を失った旧ザクは、兵装も持たずガンダムに攻撃を仕掛けます。これにガンダムはビームサーベルで応戦、旧ザクはこれをかいくぐりその腹部にタックル、乾坤一擲(けんこんいってき)の突撃です。ところが、なんとか踏みとどまったガンダムのビームサーベルで斬られ、爆散してしまったのでした。
このように、TVアニメ本編での登場はわずかなものながら、実はこの直前に旧ザクとザクの性能差を比較できるシーンがあります。
旧ザクとの戦闘に入る前に、ガンダムはシャアのザク(S型)と交戦しました。このときもガンダムはザクにタックルを受けており、シールドで防いだにもかかわらず、吹っ飛ばされてしまっています。
ガンダムに対するタックルで、踏みとどまられる程度の旧ザクと、吹き飛ばすほどのパワーを持つザク、見た目以上に性能差は歴然のようです。
●ほかにも旧ザクの雄姿が!!
ガデムが一戦交えたシーンのほかにも、旧ザクは登場します。劇場版『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』では、宇宙要塞「ア・バオア・クー」の防衛にあたる、マシンガンを構えた旧ザクがほんの数秒、登場します。
『機動戦士ガンダムZZ』では、次のようないきさつで登場しました。主人公たちの母艦たる軍艦「ネェル・アーガマ」が「サイド3」の「タイガーバウム」に入港した際、支配者の「スタンパ」の一味に「ルー」たちがさらわれてしまいます。救出に向かった「ジュドー」は、スタンパの屋敷の庭にいくつも展示されていた旧式モビルスーツのなかから「ズゴック」に乗り込み、暴れまわりました。これを止めようと現れたのが旧ザクで、ズゴックにおなじみのタックルをかますシーンがあります。
脈々と進化を遂げるモビルスーツですが、その傑作機の頂点がザクであるならば、その原点の旧ザクは、活躍の場が少なくとも名機といえるでしょう。
(南城与右衛門)
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