劇場版のアレ、信じられない実績…アムロが恋した「マチルダさん」はニュータイプ?
マグミクス / 2024年10月2日 6時35分
■作中の描写を振り返ればニュータイプと思わずにいられない?
1979年から放送が始まったTVアニメ『機動戦士ガンダム』といえば、人間離れした直感力を発揮する「ニュータイプ」なる概念を描いたことでも知られます。
主人公「アムロ・レイ」だけでなく、ジオン軍のフラナガン機関出身である「ララァ・スン」や「シャリア・ブル」もニュータイプの能力を持つキャラとして描かれたほか、作中で明確に説明はされていないものの、ファンの間でたびたび「ニュータイプなのでは?」との声があがるキャラがいます。それはアムロが恋をした、ミデア補給部隊の隊長である「マチルダ・アジャン」です。
「マチルダさんニュータイプ説」がささやかれるようになったのは、1981年公開の劇場版『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』での、追加カットがきっかけといわれています。というのも、アムロが「クラウレ・ハモン」の搭乗する「マゼラ・トップ」に背後を取られてピンチを迎えた際、ニュータイプ特有の反応である「額に稲妻が走る現象」とともに、その時点ですでに死亡していたマチルダからの「大丈夫」という声がアムロのなかに響き渡ったのです。
これは、TVアニメ版の第43話「脱出」にて描かれた、すでに戦死したニュータイプのララァがアムロと意識を共有した場面と同様の現象に見えます。ここから「マチルダさんニュータイプ説」が唱えられるようになったようです。
無論、「ニュータイプ(マチルダ)なので死後でも相手の意識内に声を送ることができた」のか、あるいは「ニュータイプ(アムロ)なので死者の声を聞くことができた」のか、ここではいずれであるともいえませんし、作中でマチルダがニュータイプであると言及されていない以上、前者については憶測の域を出ないものです(後者については、「カミーユ」の事例なども傍証となるでしょう)。
ところが「彼女の実績」を振り返ったとき、やはり「マチルダさんニュータイプ説」が有力であると思わざるを得ません。これが「もうひとつの理由」です。
前述したようにマチルダはミデア補給部隊の隊長であり、補給任務においてジオンの勢力圏であった北米と中央アジアを突破しています。これだけを踏まえれば、驚くほどのことでもないととらえられるかもしれませんが、大型輸送機「ミデア」のスペックをおさらいすると、彼女の偉業に気付かされるはずです。
ミデアは全高15.9m、全長45.0m、全幅67.7mで、ペイロード(最大積載量)は160t、最高速度はマッハ0.82です。また「熱核ジェットエンジン」を積んでいながら、スピードは輸送機として「並」であり、武装は自衛用の機銃しか搭載されていません。要するにモビルスーツやモビルアーマーとの戦闘が起こり得る状況において、ミデアは非常に心もとないスペックといえるわけです。
にもかかわらずマチルダは、後半にアムロのサポートがあったにせよ、2度もジオンの勢力圏を護衛もなしにくぐり抜けており、常識的に考えれば奇跡といっていいほどの大きな実績を残したのです。それだけのことを成し得たのは、やはりマチルダがニュータイプだったから、と考えれば腑に落ちます。
みなさんは、ここまでを踏まえて、マチルダがニュータイプだったと思ったでしょうか。
(LUIS FIELD)
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