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新アニメ『アルテ』ルネッサンスの熱狂に生きる少女は、時代に抗い生きていく

マグミクス / 2020年4月1日 16時50分

新アニメ『アルテ』ルネッサンスの熱狂に生きる少女は、時代に抗い生きていく

■美しくも厳しい街・フィレンツェで懸命に生きる職人・アルテの物語

「月刊コミックゼノン」で連載中、大久保圭先生原作の『アルテ』が、2020年4月4日(土)にTVアニメとして放送スタートします!

 西ヨーロッパで14世紀~16世紀にかけて、文化、芸術が一気に華やいだ「ルネッサンス」。小さい頃から絵画に親しんできた貴族の娘・アルテ(CV:小松未可子)もまた、フィレンツェの街で職人として生きることにあこがれていたひとりでした。しかし彼女の生きていた時代は、女性に許された生き方は家庭に入り、家族を支えることだけ。アルテの生き方に理解を示していた父が急逝すると、母はかたくなにアルテの生き方を否定します。

 芸術の世界に飛び込みたいという強い決心と、時代が求める理想の女性像で挟まれるアルテ。家出を果たしひとりフィレンツェの街に飛び出したものの、「女を徒弟になど取れるか」と門前払いばかりです。そしてアルテがたどりついたのは、無愛想で偏屈者だけど、男女の区別なく彼女の情熱に向き合ってくれた画家工房の親方・レオ(CV:小西克幸)でした。

アニメ『アルテ』キービジュアル第3弾 (C)大久保圭/コアミックス,アルテ製作委員会

 母に負けず頑固で一本気なアルテ。時代背景から追いやられるシーンも多々あるけれど、その元気っぷりがとても楽しい作品です。貴族出身で庶民の生活には疎いけれど、ただのお嬢様ではなく本気で芸術に向き合っていく姿も、ものすごい好感を持てます。彼女に共感し集まる人々もまた、自分たちの立場なりにアルテを支えていきます。

 原作コミックス第1巻のあとがきで、大久保圭先生は職人工房の人々の暮らしが、自分たち漫画家やアシスタントと似ているとつづっています。そこに親近感を抱くからでしょうか、ただただ絵を描く喜びを全身で表現するアルテは、とても生き生きしています。

 とはいえ本作は、元気なアルテに癒やされる、ただ明るいだけの作品だけじゃありません。彼女の眼前に突きつけられる中世の価値観は、「ああ、これは自分たちの生きるはるか昔の物語なんだ」と思い出させます。男性の庇護下で生きるしかない女性の姿は、作中のあらゆるところで見られます。アルテの生き方に反発する母も、決して悪い人間ではないんです。決して裕福ではないなかで、屋敷を去る女中のため、宝石を売りながら持参金を持たせます。

 ルネッサンスの熱狂の裏で、誰もが時代という重荷を背負い、それでも懸命に生きている。登場人物たちのこうした生き方が積み重なるからこそ、アルテの生き方がとてもまぶしく、美しく映るのかもしれません。その姿がもうすぐアニメで観られる。もう筆者はワクワクが止まりません。

※TVアニメ『アルテ』は2020年4月4日(土)より毎週土曜22:00~TOKYO MXで放送を開始。他、BSフジ、読売テレビにて放送。FODにて地上波同時・独占配信されます。

(サトートモロー)

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