『ドラクエ』あれぇ…強キャラ感満載で登場したのに！ 弱すぎたガッカリボスたち

■フタを開けてみればただの「脳筋タイプ」だった？

「ドラゴンクエスト」シリーズを振り返ると、各タイトルには苦戦を強いられた、さまざまなボスが登場していたことに気付かされます。なかなか倒せずに、あの手この手といろいろな方法で戦いに挑んだ思い出もあるでしょう。逆に、ボスにしては思った以上に弱く、あっさりと倒れてしまった敵キャラもいました。

　たとえばPlayStation版の『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』の後半に登場する「バリクナジャ」は、「作中で最も弱いボス」と揶揄（やゆ）されるほど肩透かしなボスといわれています。というのも、バリクナジャについて記載された攻略本では「HPの回復が遅れるとすぐに倒されてしまう」と説明されており、かなりの「強敵感」が演出されています。にもかかわらず、圧勝したプレイヤーが相次いだのです。

　大きな体で、見た目からも強さが感じられるバリクナジャが繰り出す攻撃は、全体攻撃の「地ひびき」と通常攻撃、たまに痛恨の一撃の3パターンで、時おり回復呪文「ベホイミ」を使います。

　確かに、パーティーのHPを気にせず無防備に攻撃だけしていれば負ける可能性もあります。しかし、特殊な攻撃がないために、パーティー全員の守備力を上げる「スクルト」を唱えつつ、回復呪文で適宜サポートしていれば、おおむね負けることはありません。特に肩透かしなのは、後半のボスなのに2回攻撃ではない点です。この火力で2回攻撃だったら、多くのプレイヤーが苦戦したかもしれません。

　実際にバリクナジャ戦を経験した人からは、「ボスなのに『もうどくのきり』が効くから、防御を固めて放置しているだけでも勝てる」「戦う前のセリフからして強敵感満載なのに、めちゃくちゃあっさり勝ったのは拍子抜け」などの声が数多くあがっていました。ちなみに、リメイク版では強化されたようですが、相変わらず1回攻撃なので、そこまで警戒するほどのボスではありません。

　強そうな見た目とは裏腹に大して強くなかったボスといえば、ファミコン版とリメイク版の『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』に登場した「ギガデーモン」も挙げられるでしょう。ギガデーモンは、ラストダンジョン「デスキャッスル」の結界を守っている四天王のひとりで、「結界のほこら（南西）」で戦うことになります。

　巨大な体にこんぼうを持った見た目は、まさしく四天王の名にふさわしい強敵感があります。しかし、繰り出す攻撃といえば、バリクナジャと同様に、ほとんど通常攻撃のみ。時おり、パーティー全員の守備力を下げる「ルカナン」を唱えます。

　バリクナジャと違う点は2回攻撃を繰り出すところではあるものの、都度スクルトや回復呪文で対応していれば、大きく手を焼くことはなく、「気張って挑んだ割には……」と感じたプレイヤーも少なくないはずです。やはり強力なブレス系や攻撃呪文による全体攻撃がないため、楽に倒せてしまうのではないでしょうか。

　また、憎き敵との戦いとなったスーパーファミコン版『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の「ゴンズ」との一戦も「大したことなかった」と声があがるボスです。

　ゴンズといえば、「光の教団」の使徒である「ゲマ」の側近であり、相棒の「ジャミ」とともに主人公の父「パパス」を痛めつけた過去があります。因縁がある相手のために、「ボブルの塔」で戦う際は、いつも以上に力が入ったのではないでしょうか。

　しかし、実際に戦いが始まると、繰り出してくるのは通常攻撃と、「もっているぶきを はげしく ふりまわした」という攻撃が大半で、バリクナジャ、ギガデーモンと同様に、いわゆる力で押してくる「脳筋タイプ」です。1回攻撃のため、これといって大きな注意点はなく、通説通りに戦っていれば問題ありません。リメイク版では多少強化されたようですが、バリクナジャと同じく1回攻撃のままだったので、「拍子抜けするボス」という印象を覆すことはできませんでした。

　ほかの拍子抜けしたボスとして『ドラゴンクエストVI 幻の大地』に登場する「ブラディーポ」や、敵として戦うことになる「テリー」などの名がネット上にあがっていました。みなさんは、拍子抜けしたボス戦といえば、どの敵キャラを思い出しますか？

PlayStation版『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』：
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（LUIS FIELD）