【漫画】自分は”普通”じゃないダメ人間と思ってたのに！ SNSで「私も」の声続出「普通って何？」【作者インタビュー】

■「普通」になれないことを恥ずかしく思っていたのに…

「普通とは何か」と考えたことについて描いたマンガ「普通ってなに？」が、Instagramで1400以上のいいねを集めて話題となっています。

　これまでの人生で、「普通」になれないことに恥ずかしさを感じていた作者。ときには、「なんてダメな人間なんだ」と自分を責めることもありました。しかし、SNSでありのままの自分をマンガに描いてさらけ出してみたところ、多くの共感の声が寄せられて……。「普通」について改めて考えるようになった作者に、読者からは「『普通』は人の数だけあると思います！」「自分の理想の生き方ができたら、それが幸せですよ」「生きているだけで100点満点」などの声があがっています。

　このマンガを描いたのは、ブロガーのみくるべさんです。Instagramやブログ「みくるべブログ」などでマンガを発表しています。みくるべさんに、作品についてのお話を聞きました。

ーー恥ずかしいと思っていたことをさらけ出してから、何か自分のなかで変わったことはありますか？

　人に指摘されてからではなく、自分から先にいうことで、何かに対しての後ろめたさがなくなったような気がします。また、私と似た経験をした方から共感の声が届くようになり、「悩んでいるのは自分だけではないんだ」と気付けました。いまでは恥ずかしいこともすべて面白おかしくネタにして、「笑ってもらえればいい」と楽観的な考え方になりましたね。

ーー共感や理解を示す人たちがたくさんいることを知ったとき、どのように感じましたか？

　以前までの私は、マイナス思考に陥ると視野が狭くなりがちでしたが、いまは卑屈になる機会が減りました。「世間一般の普通」だと思っていた人たちにも、それぞれ悩みがあるのだと、当たり前のことながらやっと気付きました。

ーーその後、みくるべさんにとっての「普通」の答えは見つかりましたか？

　そもそも、「普通とは何か？」について考えなくなりました。いま思うと「普通」になりたがっていたのは、一般的な幸せの型にはまりたかったからなのかもしれません。自分の選択に自信が持てず、不安がることで、長年思考を停止していたんですよね。開き直ってすべてをさらけ出すことで、少しずつ止まっていた時間が動き始めたような気がしています。

　いまは「普通」の定義におさまろうとするのではなく、自分がいいと思う選択ができたら幸せだ、と考えるようにしています。

ーー読者のなかにも、「普通」に悩む方がいらっしゃいました。そんな皆さんに向けて、アドバイスやエールをお願いします。

　人それぞれの「普通」があればいいと思います。誰かに「あなたは普通ではない、変だ」といわれても、その人が自分の人生を保証してくれるわけではないので、意地悪な人のことはすぐに忘れましょう。私のインスタライブでは、よく皆さんと人生について「あ～でもない、こ～でもない」と話しているので、落ち込んだときはぜひ遊びにいらして下さい。

ーーこの作品の制作には、どのくらいの時間がかかりましたか？　また、描くときにこだわったポイントを教えて下さい。

　1日かからない程度です。これまで自分からいえなかった、恥ずかしい部分をさらけ出しているカットがこだわりのポイントです。また、今作の最後は皆さんへの問いかけで締めました。気になって読んで下さった方が、さまざまな考え方に触れる機会を作れたらいいな、と思っています。

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか？

　共感の声や皆さんが持つ考え方など、たくさんの声をいただきました。また、「人それぞれの人生がありますよね」と前向きな言葉もありました。コメント欄が温かい場所になっていて、とてもうれしかったです。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

「振り返ると、自意識過剰なくらい恥ずかしがっていたなあ。そもそも、世間一般の『普通』ってなんだろう」と思いながらなんとなく描きました。想像以上の反響に驚いています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

（マグミクス編集部）