『強殖装甲ガイバー』の最期ってどうなった? 映像化多数も未完結だった
マグミクス / 2024年10月14日 7時5分
■連載中断から早8年
高屋良樹先生の『強殖装甲ガイバー』は、1985年に「月刊少年キャプテン」での連載スタート以降、数度の実写化やアニメ化を果たした人気作です。「キャプテン」の休刊後は掲載誌を変更しながら連載が継続されましたが、「少年エース」の2016年7月以降は掲載がストップされています。多くの人が楽しみにしている『ガイバー』はこのまま完結することなく終わってしまうのでしょうか?
『強殖装甲ガイバー』の連載がスタートしたのは1985年です。「1999年7の月 世界は滅亡する」というノストラダムスの大予言を大真面目に信じ、心の片隅に終末思想を抱えた人が大勢いた時代でした。
謎の異星人「降臨者」が地球に残した3つの「ユニット」のひとつを偶然手に入れてしまった高校生の「深町晶」は、殖装体「ガイバーI」となってしまい、世界征服を目論む秘密結社「クロノス」に追われる身となってしまいます。襲い来るクロノスの怪人「獣化兵(ゾアノイド)」や「超獣化兵」との戦いのなか、自らを上回る実力の「ガイバーII」が辿った運命を目の当たりにしながらも、ガイバーの力で晶は生き延び続けました。
晶たちがクロノスと死闘を繰り広げるなか、生徒会長の「巻島顎人」は「ガイバーIII」として暗躍を続けていました。ガイバーIとガイバーIIIの働きでクロノスの日本支部を壊滅させたものの、世界的組織であるクロノスには太刀打ちできず、晶たちは次第に追い詰められていきます。
やがて199X年8月17日、世界規模のクーデターが行われ、世界はクロノスの手に落ちてしまうのです。
最高位の獣化兵である「クロノス十二神将」と総帥「アルカンフェル」の前にあえなく敗北した晶でしたが、1年後に「巨人殖装(ガイバー・ギガンティック)」の力を得て復活し、数少ない仲間とともにクロノスへの抵抗運動を開始します。
野望に燃えるガイバーIIIこと顎人や、クロノスを追われた元獣神将「リヒャルト・ギュオー」。クロノスの裏切り者「アプトム」、新たに登場した女性殖装者と「ガイバーII F」らと時に共闘し、時に裏切りを行ないながらも戦いは続いていきました。
■現状の最終巻・32巻で高屋良樹先生はやる気を見せていた
『強殖装甲ガイバー』第32巻 著:高屋良樹(KADOKAWA)
しかし現状、連載はストップしており、単行本も2016年に発売された32巻以降は発売されていない状況です。単行本は顎人が巨人殖装を強化した「ギガンティックXD」で獣神将「ジャービル・ブン・ハイヤーン」や「ラグナク・ド・クルメグニク」と交戦し、決着が付いたらしき場面がラストとなっており、実に気を持たせた形となったまま時間だけが経過してしまいました。
32巻の巻末には高屋先生の対談が掲載されており、連載31年目の抱負をたずねられた先生は「今年も何もまず完結させないと」と意気込みを語っています。しかし連載は前述の通り中断しており、公式な発表は何もない状況です。
なお、長期連載された人気作だけあって映像化の機会が多かったのも『ガイバー』の特筆すべき点だと言えます。初の映像化は1986年にOVAとして制作された作品を劇場で小規模公開したものでした。本来は男性だったガイバーIIが女性として登場するなどオリジナル要素が含まれていますが、このアイデアは後に原作側にフィードバックされています。
1989年にはOVA化(第1期)が行われており、こちらではクロノス日本支部壊滅までが全6話で描かれました。なお、脚本を担当したのは、後に『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』の原作を務める三条陸氏です。1992年にはOVA(第2期)が発売され、アプトムとの一応の決着までが映像化されました。
2005年にはWOWOWで全26話のTVアニメが放送され、原作の10巻に当たるアルカンフェルとの戦いで傷ついたガイバーIがギガンティックの力を得て復活するところまでが描かれました。現状ではこの作品が最も長い映像化となっています。
また、海外で実写化もされており、『GUYVER』と続編の『GUYVER DARK HERO』の2本が製作されました。殖装シーンも含めてガイバーの表現はかなり生々しく、生物感に満ちあふれているのが特徴と言えるでしょう。
これだけの映像化に恵まれたという点からも、『ガイバー』は多くの人に愛されてきたことが分かります。『ガイバー』に出会えたことは幸せだったと実感し続けるためにも、ぜひ連載を再開していただきたいと切に願います。
(早川清一朗)
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