「いや原作読んでへんのかい」 意外な俳優が怖いくらい完全再現した衝撃「敵キャラ」
マグミクス / 2024年10月27日 21時15分
■原作未読なのに完全再現
アニメやマンガの実写化では、原作通りにキャラが再現されているかという点に注目するファンも多いでしょう。特にマンガで暴れる「敵キャラ」は個性豊かで、どのように再現されるのか、あるいは再現できるのかと、心配の声があがることもあります。なかには驚くほど高い再現度で、ファンの心配をくつがえした例もありました。
●『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』辺見和雄(演:萩原聖人)
明治期の北海道を舞台に、隠されたアイヌの莫大な金塊をめぐる戦いを描いた『ゴールデンカムイ』は、2024年1月に実写映画が公開され、10月現在は「WOWOW」にて続編となる実写ドラマ『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』が放送中です。キャラの再現度の高さや、原作をなるべく端折らずに忠実に再現したストーリーが高く評価され、特に第2話で登場した「辺見和雄」はファンから絶賛されています。
辺見は、金塊の在処のヒントを刺青で彫られた網走監獄の脱獄囚のひとりで、100人以上を殺害しているという凶悪な連続殺人鬼です。幼少期に弟がイノシシに食い殺されたのを目撃したことで、必死に抗った末に殺されたいという歪んだ願望を持つようになった作中屈指の変態でもありました。
そのクセのある人物を演じたのは、ベテラン俳優であり声優としても多数の実績を持つ萩原聖人さんです。作中では主人公「杉元佐一(演:山崎賢人)」に惚れこんで恍惚の表情を浮かべる姿や、目撃者を殺害するときの切り替えの早さなど、辺見のかわいらしさや恐ろしさを見事に再現しています。
さらに驚くべきことに、萩原さんはあえて原作を読まずに辺見を演じたそうです。WOWOWオンデマンドで配信されている撮影現場でのインタビューでは、制作チームを信じて飛び込んだことや、脚本からイメージを膨らませて演じたことを語っています。ドラマの公式X(旧Twitter)では、2話放送後「ただ愛せた。心から愛してた役だったなと思いました」とコメントを寄せていました。萩原さんの実力はもちろん、脚本や演出の原作リスペクトもあってこその再現度でしょう。
放送時はXで「原作未読」「辺見ちゃん」がトレンド入りし、「杉元を思うときの恍惚とした表情や、人を襲ったときの感じてる顔がとてもすばらしい演技で、原作を読んでいないのが信じられない」「今回の辺見役で、萩原聖人の俳優としての実力を改めて感じた」「かつてのイケメン俳優があそこまでやってくるとは思わなくて、本当好き」「杉元さ~んの言い方が完璧」「俳優としての萩原聖人が怖いしあそこまで理解できるほど演者に辺見ちゃんを伝えられる制作陣が凄すぎる」と、絶賛されています。
●『銀魂2 掟は破るためにこそある』河上万斉(演:窪田正孝)
「週刊少年ジャンプ」で連載されていた大人気作品『銀魂』は、2度にわたって実写映画化されました。本作は、クセの強いキャラが多いにもかかわらず、全体的に再現度が高いとファンから高く評価されており、なかでも窪田正孝さんが演じた河上万斉はハマり役だという声が今もよく出ています。
万斉は主人公「坂田銀時(演:小栗旬)」らが敵対する組織「鬼兵隊」のひとりで、「人斬り万斉」の異名を持つ実力者です。音楽プロデューサー「つんぽ」としての顔を持ち、常にサングラスとヘッドホンを着用して、三味線を背中に背負っています。実写映画では2作目にあたる『銀魂2 掟は破るためにこそある』から登場し、暗躍していました。
ビジュアルやせりふ回しの再現度の高さはもちろん、窪田さんはもともと筋肉質な身体で繰り広げる迫力満点のアクションに定評があり、本作でも華麗なアクションシーンを披露しています。特に、終盤の城内での戦闘シーンは圧巻で、ネット上でも「万斉さんのスピード感あふれるスタイリッシュな殺陣、やっぱりめちゃくちゃカッコよかった」「万斉さん凄い!アクションがキレッキレで美しい!バイク乗る姿も最高!」と、絶賛が続出しました。
なお、窪田さん自身はヘッドホンや三味線を身に着けたままの戦闘はかなり大変だったようで、小栗さんにグチをこぼして慰められていたそうです。そのようなエピソードも本作のカッコいいアクションとギャップがあり、ファンからはかわいいという声があがっています。
■カリスマの塊のようなボスキャラ
『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』キャラクタービジュアル (C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」 製作委員会
●『るろうに剣心』志々雄真実(演:藤原竜也)
再現度が高かった敵キャラといえば、実写映画「るろうに剣心」シリーズの2作目、3作目にあたる『京都大火編/伝説の最期編』に登場した志々雄真実は外せません。
志々雄は、「弱肉強食」という強い理念を掲げる並外れた野心家で、絶大なカリスマ性で部下を従える悪役です。幕末には維新志士のなかで人斬りとして暗躍していましたが、その野望と実力を恐れた維新志士たちによって全身を焼かれてしまいます。彼はカリスマ性と鬼のような強さを持つマンガ的なキャラである上に、ビジュアルも顔を含めた全身を包帯で覆われており、実写化するには難しいのではないかと懸念されていました。
しかし、藤原竜也さんが演じる志々雄は、ファンの心配をくつがえすかのような再現度の高さでファンを驚愕させます。包帯で顔が隠れているにもかかわらず、その演技からは圧倒的なカリスマ性があふれ出し、「十本刀」ら部下を従える志々雄の存在感を完璧に再現していました。
また、アクションシーンのクオリティも非常に高く、特に終盤の「緋村剣心(演:佐藤健)」ら4人を相手に戦うシーンでは、志々雄の強さが見事に描かれています。
志々雄の撮影は全身スーツを着用するため、藤原さんは相当な苦労をしたそうで、藤原さんは『るろうに剣心 京都大火編』試写会の舞台あいさつで、「(スーツを着ると)ご飯も食べられないし、トイレにも行けなくて大変」と語っています。そのような苦労もあってこそ、ファンも納得の志々雄を演じきることができたのでしょう。
原作ファンからは「実写化するのが不可能レベルに難しそうな志々雄真実を、これが本物と言わんばかりの演技力でやり切った」「志々雄は見た目でどうこうじゃないキャラである以上、声と演技が大事やしなぁ。藤原竜也声めっちゃ似とる」「藤原竜也の完璧に再現された志々雄の姿に感動して鳥肌もんだった。俳優としての計り知れない凄さに驚いた」「あのザラついた声といい、藤原竜也あっての大火編」などと言われるほど、多大なインパクトを残した悪役となりました。
※山崎賢人さんの「崎」は正式には「たつさき」
(LUIS FIELD)
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