「ガンダム」の記憶に残る最終回 1位はファースト2位以下は…? アンケート結果発表
マグミクス / 2024年11月7日 19時5分
■「宇宙世紀」ガンダム強し! みなさん悲劇がお好きなようで
マグミクス編集部は「『ガンダム』シリーズの記憶に残る最終回といえば?」と題して、2024年9月30日から10月18日までの期間、読者アンケートを実施しました。今回は総投票数267票のアンケートから、上位4作品を見てみましょう。
なお本記事には、各作品の結末に関する記述が含まれますのでご注意ください。
●4位:『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(20票)
4位にして、非宇宙世紀「ガンダム」シリーズの最上位となったのは『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』でした。最終回にいたる終盤、「オルガ・イツカ」を筆頭にメインキャラクターがどんどん退場していき、そして第50話「彼等の居場所」では主人公の「三日月・オーガス」すら死亡してしまうという驚きの展開が待っていました。
回答者からのコメントにも、その衝撃に触れたものが多かった一方、「因果応報」に納得する声も目立ち、『鉄血のオルフェンズ』の特異な物語性を感じられます。
【回答者の声】
・主人公が、死ぬ!!
・静かに熱いミカヅキたちの意志を生き残った団員たちが引き継ぎ、ハメた連中に落し前をつけさせていくところが好き。
・あまりにも無慈悲に人を殺し過ぎた主人公たちが行き着くしかないラストだった。
・とにかく登場人物たちの散り際が勇ましく、美しいから。
・オルガや三日月、アキヒロが死んで、生き残りが平和に生きているのかと思いきや、タカキがオルガの仇を暗殺していたりと、恨みは続くよどこまでも。
・最後に主人公が死ぬ(負ける)作品は今も昔も記憶に残る。
・かわいいジュリエッタが生きていた。
●3位:『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』(26票)
3位にはOVA作品ながら『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』が食い込みました。第6話「ポケットの中の戦争」は、「ザクII改」と「アレックス」の戦闘やそれを止めようとする主人公「アル」の懸命な姿、そして落涙必至のビデオレターなど、グッとくる描写続きのエピソードです。
民間人の少年の目を通して戦争の理不尽さを描いた作品のため、ほかのシリーズ作品とは違った感慨を覚えた人も多いようです。また、このエピソードの舞台がクリスマス前後のため、毎年クリスマスシーズンになると思い出す(そして観返す)人もいるのではないでしょうか。
【回答者の声】
・高校時代にリアルタイム(レンタルビデオ)で観た。すごく衝撃を覚え、戦争の悲惨さを学んだ。
・バーニィのビデオが秀逸すぎる。
・残されたビデオレター、最後の校長の演説。泣かないわけがない。
・すべてがすれ違いで、とても悲しい。
・わずか3時間ほどの尺のなかに戦争の虚しさや理不尽さなど、いろいろと詰まった深い作品だと思います。ラストまでのすべての話が単なる前振りだったんじゃないかと思えるくらい、ラストの5分間にすべてが凝縮されているようで胸に刺さりました。
・少年(アル)がすべてを胸の中に飲み込み、漢になる。でも泣くよね、男でも泣いていいんだよ。切なかった。
■2位に入ったのは…? そして1位「ファースト」に集まる声!
画像は劇場版第1作。TV版の悲劇的結末は大きく変更された。『機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-』ビジュアル (C)創通・サンライズ
●2位:『機動戦士Zガンダム』(29票)
今も語り草となっている『機動戦士Zガンダム』の最終回が2位となりました。第50話「宇宙を駆ける」では主人公の「カミーユ」が所属するエゥーゴと、ティターンズ、アクシズの3勢力が三つ巴の戦いを繰り広げます。
回答者の多くが言及したのは、やはり戦いの末にカミーユの精神が崩壊した点です。4位から2位まで悲劇的な展開のある作品が並んでおり、そうした作品のほうが「ガンダム」視聴者の記憶に残るのかもしれません。
【回答者の声】
・殺し合いに大団円やハッピーエンドはあり得ないと教えられた気がします。
・第1話から「感じすぎる」主人公カミーユ・ビダンがさまざまな生と死に触れて崩壊していく姿に「なるべくしてなった」と納得しかありませんでした。
・主だった登場人物の死亡やカミーユの精神崩壊など、救いようのない戦争の悲惨さが出ていたから。
・富野「ガンダム」どころか「ガンダム」全体でも稀な主人公の精神崩壊はやはり衝撃的だったし今見ても涙が出る。
・アニメはハッピーエンドで終わることを約束されたものと思ってみていた側からすれば、これほど衝撃的な終焉はなかった。名作です。
・人間同士の殺し合い、その中心にいた者の結末がハッピーエンドになるわけがなく、人類全体に対するメッセージだと思う。
●1位:『機動戦士ガンダム』(65票)
「ガンダム」ファンが選ぶ「最も記憶に残る最終回」は『機動戦士ガンダム』第43話「脱出」でした。放送から45年経っても「初代」人気は衰えを見せません。
回答者からの言及が特に多かったのは「ラストシューティング」のシーンです。主人公機の「ガンダム」が半壊しながらも見せる勇ましい姿は、確かにすべての「ガンダム」シリーズ作品でも屈指のかっこよさでしょう。このシーンをはじめ、作品が打ち切りとなり物語が短縮された影響か、全編名場面といいたくなるような濃い内容でした。
【回答者の声】
・頭部と左腕を失ったガンダムが、自動操縦でジオングに向けてビームライフルを撃つ姿が美しい。また、最後にアムロを待つ横たわったガンダムが寂しさを感じさせるところ。
・やはり、ラストシューティングでしょう。頭部もなくなるなか、自動操縦にして、片手を振り上げるあのポーズ。ポスターにもなってましたが、有終の美を迎えるにふさわしい姿でした。
・やはり、アムロがみんなの声で脱出して生きてていいんだって泣いてるのがいい。
・ニュータイプの希望が描けていた。
・アムロとシャアの丸腰での対決。傷ついたアムロを迎えるホワイトベースの仲間たち。ラストシーンは涙なくしては見られませんでした。
・この物語の最終回があったからこそ、様々なガンダム 作品につながったことを考えるとこの作品を超える最終回はない。
●5位以下には『00』『G』『V』『08』など
今回のアンケートは全体的に接戦模様で、5位以下には『機動戦士ガンダム00』(15票)、『機動武闘伝Gガンダム』(14票)、『機動戦士Vガンダム』『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』(12票)と並びました。上述した作品も含め、いずれもシリーズファンなら各作品がどう結末を描いたか思い出せるほどの「名最終回」ばかりです。
「ガンダム」シリーズは45周年を迎え、今秋には最新作『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』も配信され盛り上がっており、今後も新作が続くはず。それらでも「名最終回」が観られることを期待しましょう。
(はるのおと)
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