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えっ、初期と後期でこんなに違う? もはや別人級に「絵柄変化」した漫画家たち

マグミクス / 2025年1月4日 15時15分

えっ、初期と後期でこんなに違う? もはや別人級に「絵柄変化」した漫画家たち

■永遠のマドンナ「音無響子」も今と昔でまったく違う?

 マンガの絵柄や画風は、連載期間が長くなるにつれて少しずつ変化していくものです。むしろいっさい変化がないほうがまれで、『ONE PIECE(ワンピース)』や『キン肉マン』も今と昔ではだいぶ絵柄が異なっています。もはや劇的に変わりすぎて、別人級の変貌を遂げたキャラクターも少なくありません。

 高橋留美子先生の『めぞん一刻』は、その代表例に挙げられるのではないでしょうか。特に変化が著しいのが、ヒロインの「音無響子」です。連載初期の頃は目尻の切れ上がった、少し近づきがたい印象の女性でしたが、連載後期に差しかかると優しい年上の女性然としたデザインに変わっています。おそらく一般的に知られているのは後者の響子さんですが、初期の妖艶な彼女もまた多くのファンから愛されているようです。

 ちなみに当時『めぞん一刻』と並行して連載されていた『うる星やつら』も、同様の変化を遂げています。同作のヒロインである「ラム」といえば、今でこそアーモンド形のぱっちりとした瞳がパブリックイメージとなっていますが、連載初期は切れ長の眼をした、妖しい雰囲気の美女といった印象でした。

 いずれも高橋先生がプロデビューしたばかりの頃に描かれた作品なので、クール美女なラムちゃんと響子さんは、まだ先生の画風が確立する前の貴重なキャラクターデザインといえそうですね。

 今と昔で絵柄が変化した作品でいえば、雁屋哲先生(原作)と花咲アキラ先生(作画)の『美味しんぼ』も例外ではありません。分かりやすいところでいうと、主人公の「山岡士郎」とヒロインの「栗田ゆう子」の絵柄が大きく変わっており、連載初期は一般的に知られている姿とは印象が異なる、ひょろっとした描かれ方でした。特にゆう子に関しては小娘感の強い、かわいらしいデザインでしたが、現在は大人の女性というイメージに落ち着いています。

 また主人公の父親で人気キャラクターの「海原雄山」も、連載中に作者の筆致やキャラ自身の心情の変化によって、顔つきが変わっていったキャラクターでした。その特色を生かして、2025年には連載初期、中期、後期の雄山をそれぞれ再現した「美味しんぼ 海原雄山 フィギュア」が発売されるそうです。

 星野桂先生によるマンガ『D.Gray-man』もまた、劇的な絵柄の変化を遂げた作品のひとつです。もともと「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった同作ですが、星野先生の体調不良などにより休載になることが多く、月刊誌「ジャンプSQ.」、季刊誌「ジャンプSQ.RISE」と移籍を繰り返してきました。

 そして休載や移籍を経験するたびに描き込みの量が増え、絵柄の美麗さがパワーアップしています。特に2006年の長い休載を経て発売された単行本10巻と、「ジャンプSQ.」へ移籍した後に発売された21巻での変化は歴然たるものでした。

 数いるキャラクターのなかには、連載初期と比べて美形化している者、果ては別人化している者もおり、主人公の「アレン・ウォーカー」でさえも今と昔ではだいぶ雰囲気が異なります。もともと連載当初から絵のうまさに定評のあった星野先生ですが、今や画力が上がりすぎて芸術の域に達しそうな勢いです。

(ハララ書房)

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