『ガンダム』ジオン軍パイロットとして一年戦争を生き延びるなら理想のMSはどれ？

■無事に終戦を迎えるために乗りたいMSは？

　アニメ『機動戦士ガンダム』にて描かれた「一年戦争」は、「地球連邦軍」と「ジオン公国軍」双方が大きな犠牲を払い終結しました。特に敗戦したジオン側では、戦争末期には人材不足から学徒動員もされています。

　そうしたなか、ジオン公国軍のモビルスーツ（MS）パイロットとしてこの戦争に参加していたとしたら、どうすれば生き延びることができるでしょうか。勤務地や搭乗したいMSについて考えてみましょう。なおMSについては映像化された機体から選定していきます。皆さんも推しMSを挙げつつ読み進めていただければ幸いです。

　まずは勤務条件から見てみます。ジオンといえば開戦初期はイケイケ状態で、なかでも地球の海上は、「キシリア・ザビ」配下の潜水艦部隊が我がもの顔で闊歩しました。

　潜水艦部隊の本拠地であり、地球上におけるジオン最大の拠点が北米の「キャリフォルニアベース」です。さまざまな新型機の開発を行いつつ、終戦2週間前の12月15日まで健在だったうえ、陥落時も多くの将兵が脱出しています。本拠地かつ脱出手段も完備とあれば、なんとかここに勤務したいものです。

　次にMSの機種選びをしましょう。

「ザクII」は開戦当初から使われ、さまざまなバリエーションのある名機です。それだけに連邦軍にも研究されており、生き延びるにはそのぶん不利になります。ただ、主戦場が宇宙に移った際に機種転換をしなくていいのはメリットです。地上用のザクIIJ型から宇宙用のザクIIF型にはなりますが、負担は別のMSに乗るより少ないでしょう。

「グフ」は対MS戦闘に優れた機体ですが、操縦が難しいとする資料もあり、「ランバ・ラル」のようなエース向けという感はあります。

　生き延びるためという観点なら「ドム」は有望株です。「ガンダム」すら苦戦させたホバー移動と重装甲に加え、宇宙では姉妹機「リック・ドム」を使えます。

　性能ではガンダムと同格の「ゲルググ」も良いですが、ベテランはザクIIの方を好んだという話もあり、使いこなせる保証がないのはやや難でしょう。

　連邦が開発に遅れをとっている水陸両用型MSに乗るのもいい選択です。

「アッガイ」は運動性の高いMSですが、バリエーションが少ない辺りジオンでの評価は高くなかったようです。「ズゴック」は高性能の名機と評されており、こちらも良い候補でしょう。

「ゾック」は前後対象の形状かつ砲撃特化、機動力は低い、と癖が強めです。ドリルの「アッグ」や「ヒート・ロッド（鞭）」の「アッグガイ」、ロケット砲の「ジュアッグ」は機体構成が汎用性に欠けます。

「ゴッグ」はどうでしょうか。地上での機動力は低めですが、伸縮式で敵の不意を突けるクローと「ガンダム・ハンマー」すら受け止めるパワーで接近戦は有利ですし、水中戦となれば機動力に加え、魚雷でさらに有利に戦えるでしょう。生き延びるためには防御力も大事、その点ゴッグなら重装甲に加え、緩衝材として身にまとえる「フリージーヤード」も備えます。

　以上の理由から、生き延びるためであればゴッグをお勧めします。あとは連邦の木馬とかいう艦や白いMSが来ないのを祈る限りです。

　これはあくまで筆者の個人的な主観による選択ですので、皆さんも生き延びるために最適なMSについて考えてみてはいかがでしょうか。

（箭本進一）