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マンガ世界と現実の「2025年」はどう違う? 漫画家の“想像を超えた”発明品も

マグミクス / 2025年1月19日 9時45分

マンガ世界と現実の「2025年」はどう違う? 漫画家の“想像を超えた”発明品も

■多くの物は「現実の方が遅れ気味」だけど?

 2025年になってから2週間以上が経過しました。実は2025年はマンガ『宇宙兄弟』のなかで主人公の「南波六太(なんば むった)」が再び宇宙飛行士を目指すことにした年であり、弟の「日々人」が宇宙飛行士になった年でもあります。『宇宙兄弟』公式Xアカウントが「ついに来ちゃいました!」と投稿しているように、とうとう現実がマンガ世界に追いついたようです。

 ただ残念なことに現実の宇宙開発はマンガほど進んでいないようです。月面基地はいまだに影も形もありませんし、開発どころか無人探査機が着陸に成功しただけでニュースになるほどです。宇宙開発の最前線は軌道上の国際宇宙ステーション(ISS)だといえるでしょう。

『宇宙兄弟』の連載が始まったのは2007年12月のことです。アポロ計画から今に至るまで、どの国も月面へ有人飛行していない状態が続くとは、作者の小山先生も想定していなかったのではないでしょうか?

 続いて、近未来を舞台にしたSFアクションの金字塔『攻殻機動隊』です。この作品には多くの派生作品があり、それぞれに時代や設定が異なります。この記事では原作者の士郎正宗先生が作成した、世界観を同じくする作品世界共通の年表(『アップルシード』など)を参照します。

 まず1999年に北京に隕石が落下し、同年9月に東京は核攻撃を受けました。そして2015年に放射能除去技術と記憶をデータ化する技術が生まれます。2024年には第四次世界大戦が勃発しており、2029年にようやく草薙少佐率いる攻殻機動隊が発足するのです。だいぶリアルの歴史とは違いますし、あと4年で「攻殻機動隊の」世界が実現するかは怪しいところです。現実で電脳化や義体化技術が生まれるのはもっと未来になるでしょう。

 最後は『電脳コイル』です。本作の舞台は202X年、作品世界では「電脳メガネ」というAR(Augmented Reality:拡張現実)を使ったウェアラブルコンピュータが一般化しており、インターネットもメガネを使って閲覧しています。『電脳コイル』が放送されたのは2007年、まだARという言葉自体が一般的に知られる前でした。

 現実はというと、グーグルグラスなどさまざななメガネ型デバイス(スマートグラス)が発売されましたが、どれもパッとしません。VR(Virtual Reality:仮想現実)と併せて普及が難しい技術なのでしょう。

●現実が空想を超えることも!

 SF作品の舞台設定は、作者が当時知りえた情報から作中のテーマとなる技術の発展速度を想定して、10年後、20年後には「これくらいのことが出来てもおかしくない」「こんな風に発展しているはず」と考えて設定したのでしょう。残念ながら宇宙開発、電脳、サイボーグ、ARについては、現実の発展速度は思ったほど早くないようです。

 ただし現実が想像を超えることもあります。例えば『ドラえもん』に登場する「インスタント旅行カメラ」や「イージー特撮カメラ」は、スマホと編集アプリで代用可能です。ドラえもんがポケットから取り出す「ひみつ道具」は22世紀のテクノロジーによるもの。今ではまったく珍しくない「動画編集できるカメラ」は、当時からするとそれくらい非現実的な代物だったのです。

 SFマンガ・アニメにおいて同様のケースは今後も続くことでしょう。現実が次々と漫画家の空想を超えていく日もそう遠くないかもしれません。

(レトロ@長谷部 耕平)

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