「今期はハズレかな…」いや、ちょっと待て！ “先が読めない”から面白いオリジナル冬アニメ3選

■今期はオリジナルアニメもチェックを！

　ついにほぼ出そろった2025年の冬アニメは、人気原作のアニメもさることながらオリジナル作品も充実しています。オリジナル作品と言えば誰も先を知らない状態で展開されるストーリーやスタッフ陣のにじみ出る個性が魅力となりますが、冬アニメのそれはさらにオリジナリティを備えたものが多い印象です。今回はそんな冬アニメのオリジナル作品から、特に注目しておきたい作品を3つ紹介します。

●『全修。』

『全修。』はMAPPAによるオリジナルアニメということで放送前から注目を集めていました。新進気鋭のアニメ監督が主人公の物語であると長く紹介されていましたが、実際は彼女が好きだったアニメ『滅びゆく物語』のなかに転生し、描くことで奇跡を起こしピンチを切り抜けていくという意外なストーリーでした。

　本作最大の注目ポイントがMAPPAらしい迫力の戦闘シーンに取り入れられる伝説的なアニメ演出のオマージュで、第1話では『風の谷のナウシカ』の巨神兵、第2話では「板野サーカス」が再現されアニメファンの話題となりました。今後、どんなアニメ演出が登場するか期待しながら観ていきたい1作です。

●『空色ユーティリティ』

　女子ゴルフアニメの『空色ユーティリティ』も、2021年の年末にショートアニメこそあったものの、オリジナル作品となります。本作は「特別になれる何か」を探す女子高生の「青羽美波」がゴルフと出会って成長していく青春スポーツコメディです。

　本作の物語はまだ始まったばかりですが、近年は「トンデモ」なゴルフ描写と熱いストーリーの『BIRDIE WING -Golf Girls’ Story-』に、実践的なゴルフ描写と朝ドラ的な泣ける物語の『オーイ！とんぼ』となぜか女子ゴルフアニメが続いていますが、『空色ユーティリティ』はどんな個性を発揮してくれるでしょうか。

●『想星のアクエリオン Myth of Emotions』

　2005年から続くロボットアニメシリーズ『アクエリオン』の最新作が『想星のアクエリオン』です。3機のベクターマシンが合体して巨大人型ロボットのアクエリオンになるというお約束は踏襲しつつ、本作は現実の江ノ島の学園が舞台になっています。第1話では襲撃してきた神話獣の脅威を前に、生徒たちが搭乗するベクターマシンがアクエリオンへと合体する直前まで描かれました。

　本作はこれまでのシリーズ作品とまったく異なるデフォルメされたキャラクターデザインがとにかく印象的です。これに単なるインパクト以上の意味合いがあれば大きく話題になりそうです。

●あなたが一番気になる今冬のオリジナルアニメは？

　ここまで挙げた以外にも、GoHandsらしいド派手な画面と予測できなさ過ぎるストーリーに惹かれる『もめんたりー・リリィ』、かわいらしくかっこいい3DCGキャラに中国アニメの充実を感じられる『RINGING FATE』、そして朝の人気シリーズの続編ながら深夜に放送される『魔法つかいプリキュア！！～MIRAI DAYS～』など気になるオリジナル作品はあります。「知らない作品だし……」と敬遠する人も、ぜひ一度チェックしてみましょう。

（はるのおと）