極悪キャラに「見覚えある」と思ったら 『ハリポタ』キャストの演技が衝撃の映画
マグミクス / 2025年1月17日 21時55分
■ハリーの恩師役俳優が演じた巨悪
本日2025年1月17日から31日まで、映画『ハリー・ポッター』シリーズ(原作:J.K.ローリング 以下『ハリポタ』)完結までの3作品が3週連続で放送されます。全8作品の世界累計興行収入は歴代3位の77億ドルとなった大ヒットシリーズには、多くの若手俳優のほか、豪華なベテラン俳優が起用され話題となりました。
シリーズが始まる2001年以前から数々の作品に出ていた名優たちも、『ハリポタ』で知ったという人も多く、たとえば幼少期に『ハリポタ』を観てから後追いで『ダイ・ハード』を観たら悪役の「ハンス・グルーバー」を演じていたのがアラン・リックマンさん(「セブルス・スネイプ」役)、『レオン』を観たら悪徳警官の「ノーマン・スタンスフィールド」役がゲイリー・オールドマンさん(「シリウス・ブラック」役)と知って驚く、というのも一部の世代にとってはあるあるです。
そしてシリーズが終わった2011年以降も、『ハリポタ』キャストたちはさまざまな映画に出演してきました。「ハリー」役のダニエル・ラドクリフさんが、十徳ナイフのような機能を持つ死体を演じた『スイス・アーミー・マン』(2017年)が『ハリポタ』の間で衝撃を呼んだほか、これまでに『ハリポタ』俳優の意外な役柄がいくつも話題になっています。
たとえばシリーズ完結後すぐの2011年8月に全米公開された、『猿の惑星』のリブートシリーズの1作目『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』では、「ドラコ・マルフォイ」役のトム・フェルトンさんが、マルフォイのイメージを上書きするような極悪キャラを演じました。
マルフォイは6作目『ハリーポッターと謎のプリンス』でとある凶行に及んでしまう悪役ですが、同情できる部分も多い人気キャラで、最終的には救われています。一方、『猿の惑星:創世記』でフェルトンさんが演じた「ドッジ・ランドン」は、猿たちを収容する施設の所長の息子で、主人公の知能が発達したチンパンジー「シーザー」ほか猿たちを徹底的にいたぶる極悪人でした。
電流棒や水圧ホースで猿たちを虐待し、最終的にシーザーが「覚醒」にいたる見せ場まで、しっかり物語を盛り上げた演技には絶賛が集まります。あまりにも悪役イメージが定着してしまったフェルトンさんですが、2011年3月の東日本大震災発生時にはオリジナルのチャリティーTシャツの売り上げの寄付や、仮設住宅に2000個の温泉卵を送るなどの活動をしていたため、「中の人はメチャクチャいい人です」「ギャップで数々のエピソードに涙出た」とフォローや感動の声も相次ぎました。
さらに意外な「悪役キャラ」では、2017年の『ワンダーウーマン』も『ハリポタ』ファンを驚かせています。DCコミックスの女性ヒーロー「ワンダーウーマン(演:ガル・ガドット)」が、第一次世界大戦を終結させるために戦う本作の黒幕は、ギリシャ神話の戦の神「アレス」で、彼を演じたのは3作目『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』以降でハリーの恩師「リーマス・ジョン・ルーピン」先生を演じたデヴィッド・シューリスさんでした。
アレスはワンダーウーマンたちの味方をしていたイギリスの政治家「パトリック・モーガン卿」に成り代わっており、終盤にその正体を現します。「狼男」に変身しているとき以外は細身で優しい紳士であるルーピン先生のイメージが強かったためか、公開後は「まさかルーピン先生が第一次世界大戦の元凶役だとは」「ルーピン先生を連想して鎧姿に少し違和感あったけど、さすがの演技力だし、意外性あってよかった」と話題を呼びました。
そのほか、ハリーが両親の死後育てられた「ダーズリー一家」の長男「ダドリー」を演じたハリー・メリングさんは、近年目覚ましい活躍を見せています。映画『オールド・ガード』『悪魔はいつもそこに』『ほの蒼き瞳』や、ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』など、Netflixオリジナルの作品によく出ており、なかでも『ファーゴ』『ノーカントリー』などで知られるコーエン兄弟の映画『バスターのバラード』(2018年)で演じた役は衝撃でした。
『バスターのバラード』は残酷でブラックユーモアにあふれた章立ての西部劇で、メリングさんは第3章の「食事券」に出演しています。彼が演じた「ハリソン」は興行師(演:リーアム・ニーソン)と旅をする四肢を欠損した青年で、ゲティスバーグ演説やシェイクスピアの作品を暗唱しておひねりをもらいながら生活していました。
子役時代よりも痩せた姿に、最初はダドリーの俳優だとは気付かなかった人も多かったようで、物悲しい顔で芸を見せる哀愁あふれる演技には称賛が集まります。特に話題になったのは、このハリソンがたどる運命で、このエピソードは体調が悪いときには観ない方がいいかもしれません。
また、メインキャラのひとり「ロン・ウィーズリー」を演じたルパート・グリントさんは、2023年のM・ナイト・シャマラン監督(『シックス・センス』『アンブレイカブル』など)の映画『ノック 終末の訪問者』で久しぶりにスクリーンに姿を見せました。
同作は山奥で養子と休暇を楽しんでいたゲイカップルのところに武装した謎の男女4人組が現れ、「世界の終末を避けるために家族の誰かひとりを犠牲にする」ように迫られるというスリラーで、グリントさんは4人組のひとり「レドモンド」を演じています。
レドモンドは粗野な前科者で酒と薬に溺れており、4人組のなかで特に問題のある人物で、まさかの役に対して「ヒゲモジャだからロンだって分からなかった」「危険人物感エグイし相変わらず演技うまい」と驚いた声が多数出ています。そのレドモンドは作中で最初に「退場」してしまう役どころで、泣きながら自分の運命を受け入れる場面の演技もさすがです。
コピーライト:(C)2009 Warner Bros. Ent. Harry Potter Publishing Rights (C)J.K.R.Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and (C)Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
(マグミクス編集部)
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