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昭和アニメの「伝説の放送事故」 『サムライトルーパー』当時の視聴者から「素直な謝罪に好感」の声

マグミクス / 2025年1月26日 21時45分

昭和アニメの「伝説の放送事故」 『サムライトルーパー』当時の視聴者から「素直な謝罪に好感」の声

■意外にも感謝の声も?

 マグミクスでは、「まさかのミスにTV局が『本当にごめんなさい』若者は知らない昭和アニメの珍事件」という記事を配信しました。『鎧伝サムライトルーパー』の二重放映事件、『戦闘メカ ザブングル』でのキャラクター初登場回における関西地区での未放映事件、『超時空要塞マクロス』での作画崩壊など、昭和期ならではのトラブルを取り上げました。

 この記事に対し、特に『サムライトルーパー』の二重放映事件をめぐって、多くの反響が寄せられています。

 1988年9月に起きたこの前代未聞の放送事故。第18話を放送するはずが、前週放送した第17話が再び放映されるという珍事でした。当時は苦情の電話が殺到し、翌日の新聞でも大きく報じられる事態となりましたが、35年以上経ったいま、温かい思い出として語り継いでいるファンも多いようです。

 翌週の放送で表示された謝罪テロップには、多くの視聴者が好印象を抱いています。「先週の『鎧伝サムライトルーパー』で放送済みの作品を、まちがって放送してしまいました。本当にごめんなさい。これからも、どうか、応援してください」という言葉に、当時の中高生だった視聴者たちは心を打たれたと振り返ります。「いまのような形式的な『お詫びとご報告』ではなく、本当に申し訳なさそうな、でも優しい謝り方だった」という声が代表的です。

 一方で、放送事故前週に17話を見逃していた読者からは、「まさかの再放送に救われました」「部活が終わってダッシュで帰ったのに間に合わなかった回をもう一度見られて、奇跡みたいでした」など、感謝の声も届いています。動画配信サービスもなく、録画機器の普及率もいまほど高くなかった時代、見逃した回を取り戻す機会は貴重だったようです。

 また、制作サイドと視聴者の間に独特の信頼関係が生まれたという指摘もあります。「謝罪の後に『応援してください』と付け加えたのが、すごく印象的でした」「失敗を認めて素直に謝る姿勢に好感が持てた」といった声からは、作り手と視聴者が真摯に向き合おうとしていた関係性が垣間見えます。

 アニメ史に残る珍事として語られることの多い『サムライトルーパー』の二重放映事件。しかし、いまとなっては、失敗を受け入れ、共に作品を育てていこうとした視聴者との絆を象徴する出来事でもあったようにも感じさせます。

(マグミクス編集部)

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