【漫画】「SNS遊園地」いいね数で人の価値が決まる世界でバトル勃発！ 結末に考えさせられる【作者インタビュー】

■SNSの問題を浮き彫りに「面白い」「核心つく」

　気付くと「SNS遊園地」に来ていた、フォロワー数0人の主人公。「いいね」の数で人の価値が決まるこの世界でトップに君臨するのはフォロワー数900万人の絵師、ピエラ王女です。主人公は「いいねの数で人の価値を決めるなんておかしい」と訴えますが、「いいねの数で勝ってから言ってくれる？」と言われてしまい、自分の特技の短歌と彼女の絵で勝負することに……。

　ありんこの友さん（@ECgtmiUBKp19260）による創作マンガ『いいねの価値についての話』がX（旧：Twitter）で公開されました。SNSの世界を遊園地に例えて、生身の人間たちが直接交流やバトルを行う展開のなか、主人公の思考も変化していきます。ラストの描写にはさまざまな解釈が寄せられていますが、SNSの闇を浮き彫りにする意図が見え、考えさせられる作品です。

　読者からは「すごく面白い」「SNSの核心をついたお話」「最後がめっちゃドキドキした」「結局、『いいね』に現実をどうこうする力なんてない」「作者の意図したいところまで理解が及ばなかった」「解説が欲しい」などの声があがり、投稿には2.3万いいねの反響が集まっています。今後、本作の解説とも言える続編が公開予定とのことです。

　作者のありんこの友さんに、お話を聞きました。

ーーSNSを遊園地に例えて繰り広げられるお話が斬新でした。このお話を描こうと思ったきっかけを教えて下さい。

　最初は、何かバトルマンガを描こうと思っていて、でも普通のバトルマンガじゃ世の中にたくさんあるよな、今みんなの興味あることと結びつけてみよう、と考えた結果、SNSを題材に選びました。

ーーフォロワー数やいいね数にとらわれる人間の行動が現在のSNSの問題を表しているようで考えさせられました。マンガを描くうえでこだわったことや心がけたことなどを教えて下さい。

　私自身かなりいいね数にとらわれていて、よくバズる夢とバズらない夢を交互に見ているのですが（笑）、そういった思考の不安定さをマンガに込めようと意識しました。

ピエラ王女といいね数を競い合う主人公（ありんこの友さん提供）

ーーラストの描写から、このお話はSNSに没頭する主人公の妄想だったのでしょうか？　作者としてはどのようなお考えで描かれたのでしょうか。

　はい、妄想です。詳しい真相は続編で描くつもりです。続きのお話を今制作していて、全15～20話分をX（旧：Twitter）で順次公開していく予定です。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　マンガの意をくみ取ってくれたり、くみ取ろうと努力してくれたりした、すべてのコメントが、うれしくて印象に残っています。現実では、友だちが「〇〇のマンガが2万人の心を動かしたんだよ！　すごいじゃん」みたいなことを言ってくれて、とてもうれしかったです。

（マグミクス編集部）